「映画は藤田の孤独を描き、彼の魂は最後に現れる」FOUJITA 星組さんの映画レビュー(感想・評価)
映画は藤田の孤独を描き、彼の魂は最後に現れる
出来る限り彼の作品を見る事にしている。
当然、この映画も公開時に鑑賞した。
映画の話
戦前から始まり戦争、そして戦後の姿を描く。
日本人にしては珍しく自己表現をする男
モデルに、絵画にのめり込む日本の男
多くの友人が出来、パリでは一目置かれた。
日本の軍部が藤田を使おうと思ったキッカケ
「海外で有名、引き受ける他者はいなかった」
なのかどうかは分からないが、喜んだ藤田
そして戦争記録画、敗戦、画壇から守られず、
愛する日本から失意のままフランスへ
二度と日本へは戻らなかった。
この映画の、少し冷めた映像がいい
藤田の中の、剥き出しの孤独がいい
映画は藤田の孤独を描く
映画の中の藤田は孤独だ
騒いではいるが常に孤独
それが前面に現れている
藤田を演じるオダギリジョー
藤田を演じているというよりも
彼の外側にいる藤田が見える
それがスクリーンを超えて来た。
日本人だった藤田嗣治
それにしてもピカソを始め多くの芸術家
文化人に関係する人と交流していた藤田
国外を知る稀有な存在だったと今でも思う。
当時の日本画壇はガラパゴスだったのか
画壇だけではなく国内だけで成立するもの
閉鎖的で独特な思想はその後も続く。
レオナール・フジタに興味あり。
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