暮れ逢いのレビュー・感想・評価
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残念な映画
一見、洗練された雰囲気だったので期待値がそこそこ高かった。しかし、それだけで終わった。退屈だったといえる。
監督さんの名前や雰囲気で事前に惹きつけられてしまう分、罪深い感じ。
何も伝わってこなくてまいった。大抵どんなにできが悪い映画でも、それなりに伝わってくるものがあるのだけれど。
純愛の美しさ?うーん。純愛だからよい、美しいというものでもないし…。もともとストーリー自体、かなり平凡だし。
戦争で安否不明の彼を待つのもお決まりの展開にしか思えない。何の感動も沸かないのには我ながら呆れた…。
登場人物が少なめで閉塞感もある。しかも少人数に集中しているのに人柄が伝わってこない。会話が少ないせいか。会話によってかなり人柄は伝わるはずなのに。
会話があっても聞けるのは簡単な受け答えと、思わせぶりな短い言葉だけ…。短い言葉でもいい、でも、その背景に人柄や感性や哲学が感じられなければ。短い言葉を多用して、意味深で知的な雰囲気を漂わせてはいるけれど、実際には、なーんにも考えられていないセリフ、という印象。
しいていえば、ロットは、明るい笑顔と伸びやかな美しさが伝わり素敵ではあった。でも、彼女の雰囲気だけでは盛り上げるのには力不足だった。
雰囲気づくりが先走って肝心なものを忘れてしまったのだろうか。この程度でいいでじょ?きれいだからいいでしょ?と、視聴者をみくびっているようにさえ感じる。(考えすぎか)
英語の違和感ももちろん残念。
あれこれ不満を書いた。期待するものが大きかったので。
ルコント節は効いていたが…
まず彼らの操る英語がかっこいい。 カメラのズームがスムーズではなく...
パトリス・ルコント監督作のお上品な恋愛劇
平凡なルコント甘美ロマンス
なんか、普通
たそがれの時間、あなたに
髪結いの亭主や仕立て屋の恋、私的にお気に入りのイヴォンヌの香りに橋の上の女。
同監督の最新作、公開前に監督自ら来日してのPRとならば、期待せずにはいられなかった。
確かに作品全体の美意識、カメラの追い方、俳優に言葉でなく眼や表情で語らせるやり方もルコントらしさはある。でも、何か今ひとつ過去作品ほどに惹きつけられなかった。
この女主人公のように想いが焦がれ待ち侘びたその日がやってきたというのに (^_^;)
若く美しい二人の一方で初老の夫役アラン・リックマンが印象深い。病の床で妻に詫びるシーンがある。親子程の年の差婚で慈しみ護ってきた妻が自分が率いれた若い男に次第に心奪われていく様を、そして男も瞬く間に妻に魅了されたのを目の当たりにした時…瑞々しい感情の湧き上がる様な勢いは抑えつけても無理なのだと彼は理解していた。だから二人を物理的に遠ざける事、時間を置くことでその愛は一過性のものだということにしたかったのかもしれなかった。そう、ルコントの描く男は向かいの窓からこっそり慕う女性を見つめているような(笑)満たされない哀愁が漂っている。
情熱で突き進むラブストーリーでない展開に見え隠れするほのかな炎。
消し去るか、それとも見守るのか、、見る側の心の鏡が満足度を左右するものなのかもしれない。。
余韻に浸れるのは、おとな
不逢恋、逢不逢恋? 三島由紀夫が題材とした禁忌を連想しました。香り、音楽そして視線に焦れったさを感じながら終始ぞくぞく出来る作品でした。
色んな恋を重ねた大人が回顧的に余韻に浸れる映画のような気がします。1910年代って洋の東西を問わず良い時代なのかも。
蛇足ですが、しのぶれど 色に出にけり♪ って、気をつけてもダメなんだけどねぇ~
なぜ英語?
この題材は今やかなり難しいと思う
私はルコントが大好きなのだけれど、今作に関しては既視感で正直拍子抜けした。
レベッカ・ホールと衣装は綺麗なのだけれど、迫ってくる感情がイマイチ響いて来なかった。
忍ぶ恋とか、歴史に翻弄される愛とかは凄く沢山名作や美しいシーンがあるから却って今の観客を新鮮な気持ちで感動させるのはどんどん難しくなっているのかもしれない。
好きな監督だけに、昨日からこの既視感なんだろうとずっと考え続けて思い出したのが、2008年公開の「コレラの時代の愛」。こちら50年。生々しい描写とある種残酷な人間の感情。忍ぶシーンで有名なのはエイジ オブ イノセンスのダニエル・デイ・ルイスとミシェル・ファイファー。
強烈な印象というものは、人間の意識に思ったよりも刻みこまれるということを今回私自身実感した。
そして何故、ドイツなのにドイツ人の筈なのに英語なのか?2014年に作られた映画としては既に違和感を感じる。
やはり大好きなルコントにはフランス語で撮ってもらいたい。
1箇所、イエース!ルコントぉー!という イイシーンがあります。こういうのたくさんあると良かったんですが…出資の関係で難しいですかね。
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