「繋がりを断つことはつらい」世界から猫が消えたなら ♪riko♪さんの映画レビュー(感想・評価)
繋がりを断つことはつらい
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賛否両論ある作品。泣ける映画を見たいと思い1人映画館へ。ハンカチを握りしめ準備OK。
脳腫瘍で余命わずかと宣告された僕が、悪魔と取引し、余命を1日延ばす代わりに世の中にあるたくさんの物の中から一つずつ消して行く。
最初は電話。元カノとの出逢いは間違い電話からだった。
次は、映画。親友とは映画の話がきっかけであり、次は、時計。僕の実家は時計店。
物が消える事でその繋がりも消えてしまう。
元カノや親友が赤の他人になる。僕との記憶はないのだ。世界から物が消えると言う事はどんどん孤立していくのかも…
そんな世界で延命してまで生きてなんの意味があるのか?
猫が消えたら…母の記憶は猫との記憶であり、僕の生きて来た記憶の大切な部分でもある。
僕は自分の死と向き合い受け入れた。猫は消さない。
許せないまま疎遠になっていた父の気持ちを理解できた今、父に会いに…
もしかしたら…これは終末期に見た僕の魂の記憶で、実家の時計店の扉を開けると輪廻転生すると言う感じかな?
号泣する映画ではなく、所々共感できる部分でじわじわと頬を涙がつたう映画。
僕の死より、母に関するシーンで涙する。
死は誰にでも訪れる。突然の死か余命宣告される死のどちらか。
当たり前のように明日が来ると思っていたけど、それはかけがえのない1日なんだと思わせてくれた。
死とその過程の五段階「否認→怒り→取引→抑鬱→受容 」でしたね。
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