「狂気と音楽」セッション ひろさんの映画レビュー(感想・評価)
狂気と音楽
プロやアマチュア演奏家でもなければ、普段はクラシックしか聞かないような自分にとってはとても満足できる内容だった。
演奏者からみると、ところどころ音と演奏の映像が一致しない部分もあるが、ストーリーや、役者の表情、その空気を感じるだけでその違和感が吹き飛んでしまう。
ストーリーとしては、話の流れから結末が読めてしまう人もいるだろう、
しかしその先を読むまでもなく、その瞬間の緊張感に圧倒されて先なんて読む余裕もなくなってしまう。
音楽の前知識がなくても、大丈夫。
ただ、根性だとか、厳しい練習だとかそういうのが嫌いな現代人には向かないし理解もできない話だと思う。
そのむかし部活や仕事で、今はなき体罰や暴言で理不尽に本当に厳しくされた30代40代以上の大人こそ、厳しさを乗り越えることの意味、全てを捨て狂気じみてのめり込む意味がわかり、最後のシーンの意味がわかるだろう。
一言一言が、無駄ではなく、意味をもつ台詞なので、見逃さないようにしてほしい。
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