「狂気と狂気の衝突、その先に生まれるもの」セッション つかまんさんの映画レビュー(感想・評価)
狂気と狂気の衝突、その先に生まれるもの
当時劇場で見た時も、劇中の狂うほどに音楽を追い求める姿に、なぜか笑いながら鑑賞し、なぜか涙が出た。
改めて見直してみても、やはり同じ感覚を覚えた。
可笑しかったのではない。
主人公たちの必死に生きる様に、
引き込まれ、圧倒されたからだ。
自分の想像や、経験、記憶をはるかに越えたものに出会う時、人は笑うしかないのかもしれない。
あなたは、誰かをどれだけ傷つけても良いから、
最高の瞬間を作り上げたいと思ったことはありますか?
自分の身体が今この瞬間に朽ち果てても良いから、
出せるものを全て出し切るのだと、思ったことはありますか?
言葉で読む限りでは共感できる人もいるかもしれない。
けれど、きっと貴方の想像をはるかに超えたレベルで、
この映画の主人公たちは、命を削り、心を削り、その先にある奇跡の瞬間を見ようとしている。
彼らの狂気と狂気がぶつかった先で生まれる、
これまた常軌を逸した"セッション"を見て、
あなたは涙するかもしれない。
震えるかもしれない。
笑うかもしれない。
私は、その全てを味わった。
今後この映画を見るあなたがどう感じるだろう?
とても楽しみだ。
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