「徹底した謎。」メイズ・ランナー 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
徹底した謎。
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「メイズランナー」見ました。
見ている最中は「CUBE」っぽいなーと、見終わったら「バイオハザード」っぽいなーと思った作品。この2作を足して2で割ったような仕上がりだと感じました。ワンシチュエーションスリラー的な作りとして、ハラハラドキドキ感は前述2作品を凌ぐ。謎に徹した物語は本当に感心した。
ラストはモロに「バイオハザード」っぽいけど、似てるなと思ったのは秀逸なキャラクター性による物語の推進力。もちろん主人公は凛々しく、それでいて勇敢な姿はシンプルなストーリー展開に深みを与えている。バイオハザードの女は大人しくてつまらないけど、こちらの主人公はメイズに立ち向かう姿が非常に爽快でした。そして何と言ってもミンホさん。まずミンホさんはランナーっぽい。劇中で設定されているランナーは、何となくすごい人たちなんだなと思うけど、彼は出で立ちから表情までランナーにしか見えないですよね。
謎に徹した作りはかなり「CUBE」っぽかった。もう冒頭から謎スタート。でもラストのゴチャゴチャした感じは、少しそれまでの雰囲気を台無しにしている感はある気がしました。雰囲気以前に、キレが悪い。例えるなら、サッカーでFWがキーパーを躱して無人のゴールにコロコロシュート!得点かーっと思いきや線上でボールが止まる、みたいな気持ちですかね。もう万歳しかけてますよ、こちらは。
あの終わり方と自作の予告を見る限り、全く違う雰囲気になるのかなと懸念しています。
今作を楽しめただけに、勢いだけは殺さずに若者に伸び伸びと暴れていただきたいものだ。
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