映画 深夜食堂のレビュー・感想・評価
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人の力が集結
深みってのはね、出そうと思っても出せるものじゃないの。
映画「深夜食堂」(松岡錠司監督)から。
深夜しか営業しない食堂「めしや」に集る人たちは、
マスターの料理と、何ともいえない居心地の良さを求めて、
毎晩たくさんの人々が集まって来るらしい。
そんな中、余貴美子さん演じる料亭の女将は、
ぬか床をもって来店し、若い人たちに向けてこう呟いた。
「深みってのはね、出そうと思っても出せるものじゃないの。
時間がかかるのよ、私たちみたいにね、マスター」
その場面設定を説明するのがなかなか難しいが、
台詞として面白かったので「気になる一言」に選んでみた。
食品の「味の深み」はもとより、人間としての「深み」は、
いくらお金を積んでも、出せるものではない。
また、短い年月では「深み」は出せるものではないと、
「ぬか床」を渡しながら言うところが面白い。
人間としての深みを出すには、それなりの人生経験をし、
知識と知恵がバランスよく整った頃合いに自然と出るもの、
そう言いたげだった。
さらに、その「深み」という言葉は、自分が使うものではなく、
周りの人たちが、その人柄を感じとって、使うものだと思う。
歳を重ねてくると「深みのある人」と言われるのに憧れるのは
私だけではないだろうが、これが難しいんだなぁ。
ヤバイ店
松岡錠司
さすがの安定感
なんか夜に食べたくなる
テレビでいいんじゃないの?
やっぱり邦画は、これでいい。
ドラマも漫画も全く知りませんでしたが、
予告編を見て劇場へ。
そんな僕でも設定にすんなり入れて、
とても楽しめました。
店を中心に展開するストーリーは
こじんまりしがちですが、
終始飽きさせない構成で監督の手腕を感じました。
何気ないエピソードがかえってリアルで、
脚本も抜群に良かったです。
小林薫さんと余貴美子さんの存在館も、さすが。
それに加えて、
質感のある上質な映像と(おそらくフィルム)
アコースティックな音楽で、
映画全体を温かいぬくもりで包んでいます。
自分も常連になって
カウンターにいるかのような錯覚を楽しめる、
不思議な映画。
オトナなら誰もが持つシズルにあふれています。
その夜は有楽町で観たのですが、
思わず新宿ゴールデン街に向かってしまいました。
唯一残念だったのが、最後のエピソード。
これまでの世界観をぶち壊して、
意図が分かりませんでした。
大女優に気を使いすぎたのでしょうかw
とにかく、邦画はこれでいい。
ハリウッド大作にはない、
日本人の共感にあふれています。
ドラマは
見ていなかったが、癒されるいい映画だった。これを見てドラマもレンタルして見た。ただ映画にする必要はあるのか?とも。結局短編を繋げただけで、ドラマをそのまま映画で見ているような感じだった。より特別感が欲しかった。新宿の、ゴールデン街が舞台だが、交番や町並みなど、少し嘘くさかった。
良かった…
充足感と安心感ー日本人の日々の生活に根差した映画
つまらないテレビを見て無駄に時間を過ごすなら、この映画鑑賞をお奨めします。
ハリウッド映画のようなきらびやかさは見られませんが、深く心に浸みる。人生で苦労を重ねた人ほど、感動する内容です。
けばけばしい効果音などもなく、淡々と流れる会話に吸い込まれて、何度か眼が潤みました。主役と住み込み女性の演技力はすばらしい。
気ずいた点をあげるとすると、
数カ所の不自然な会話(セリフ)の流れが気になりました。特に、警官と骨壺を受け取りにくる女性の演技は、不自然で流れを壊してしまっているのが残念です。観客の受けをねらった演出なのでしょうが、○を一つ減点しました。
ハリウッド映画と比較すると低予算で制作されている日本映画の良さを感じました。しかし、世界から注目を浴びるような一流映画とはなりえない、ローカルな映画になっているのが残念です。
残念なことに、平日1日1回上映回で観客が20人ほどしかいませんでした。
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