ザ・ウォークのレビュー・感想・評価
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黄金色に光り輝く2つのタワーがニューヨークにあったという事実
アメリカ同時多発テロ事件から今年で15年になる。報道番組が伝えたあの日のニュース映像は決して忘れることはできないが、映画やテレビで映し出されるツインタワー(ワールド・トレードセンター)のない摩天楼も随分と見慣れた景色に映るようになってきた。しかし、この『ザ・ウォーク』という作品はスクリーンにかつてのニューヨークの姿を蘇らせる。それも、美しく、誇り高く…。
これはツインタワーの間にワイヤーを架け、命綱なしで綱渡りをしたという大道芸人・フィリップ・プティの信じられない挑戦を描いた実話に基づく物語である。正直この手の映画を作るのは難しい。事実に側しようとするあまり、説明臭くなってしまうことが多いからだ。しかし、ゼメキスという監督はこの物語をスパイ映画風に味付けする。ビルの間で綱渡りをするなど、犯罪行為だ。警察に見つかったら計画はおしまいだ。故にプティは綿密な計画を企てる。個々の才能を活かした役割分担、変装、潜入、そして、実行…。あえて『ミッション・インポッシブル』を意識したと思しき音楽もそれぞれのシーンを盛り上げる。
言うまでもなく、最大の見せ場ではビルの間での綱渡りシーンである。2つのタワーの間に架けられたワイヤーの上を一歩、また一歩と歩いていく。高所恐怖症の方お断りと言わんばかりのシーンの連続に、息を飲み、手に汗を握る。
なぜ彼はそんな無謀な挑戦をするのか?映画の中で答えは語られないが、ただやってみたい、という意思の下で若者たちが夢中になって挑んでいく姿に胸躍る。これは言わば、アメリカンドリームだ。1974年、彼の挑戦をニューヨーク中が注目し、誰もがツインタワーに目を向けた。そして、彼の挑戦こそがツインタワーをニューヨークのシンボルにしたのである。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『フォレスト・ガンプ』などを見れば分かる通り、ゼメキスは古き良きアメリカを美しく伝える“歴史教師”でもある。映画はプティの挑戦を高らかに讃えあげる。そして、かつてニューヨークに黄金色に光り輝く2つのタワーがそびえ立っていたという事実を観客に伝えてくれるのである。
目標はただツインタワーで綱渡りをするだけ
恋人や友人たちと共に力を合わせ、主人公の長年の夢を叶える話。目標はただツインタワーで綱渡りをするだけ。それでも、前半はコミカルでテンポ良く、後半はただ綱渡りをするだけのシーンなのに迫力や美しさが有った。3Dだとよけい眼下の街並みを見下ろすシーンが迫力有る。
成し遂げることへの信念!
『フォレスト・ガンプ』が語りが多いことに、北野武が批判めいた発言をしていたっけ。
本作もほぼ同じ手法で物語が進む。
北野武は言葉で説明する映画が嫌いなようだが、ロバート・ゼメキスは言葉を説明に用いているのではなく、映像の効果を上げるために用いている映像派の監督なのだ。
主人公による語りと画面に展開する映像のギャップこそが、ゼメキスの持つ鋭い“ナンセンス”の感覚だ。
クライマックス直前、WTCの屋上でワイヤーをセットするまでのサスペンスの演出も巧み。
いよいよ綱渡りが始まると、観ていて足がすくむほど。
セットとCGで作られていることは承知しているが、圧倒される臨場感だ。
3Dで観るべし。
無謀な夢に他人を巻き込んだとんでもなくクレイジーな主人公の、命を懸けた凄まじい戦いの物語。
人が迷惑しようが、法律に違反していようが、自分の夢に突き進んだ男のエネルギーの凄まじさ。
…成功したから評価されることなんだけど。
らしい…
ハリウッドの巨匠3人の新作が上映されているが、さして話題にもならず…時代の移り変わりを感じつつの鑑賞でしたが…らしい遊び心のある映像と演出で、それだけではなかなか映画になりにくい題材をエンターテイメントに仕上げてくる辺りはさすがとしか言いようがないです。久々に3Dで観るべき作品でした!
フランス語が耳に残るブグワッ
400mの高さのビルとビルの間にワイヤーを張り、命綱なしで渡る。
見応えは充分にありそうだが、それだけの内容でどうやって2時間超も尺を稼ぐのだろうと思っていた。
しかし意外と渡るまでの過程が面白い。綱渡りの練習はもちろんのこと、実際にはビルに忍び込むゲリラ的な綱渡りになるため、「違法」なのである。その違法行為に協力してくれる「共犯者」を探す過程はまるで『オーシャンズ11』かのよう。個々のメンツの能力と俳優陣の豪華さはアレとして笑。
肝心の綱渡りシーンは3Dなのもあいまって中々の迫力!
ところが!!意外とあっさり渡り切る!!しかも往復する!!数往復する!!笑
逆にシュールで面白かったけどねフィリップの語りもだんだん調子に乗ってきちゃった感出てて良かったし笑。
警官たちが捕まえようとしながらもフラつくフィリップ見て慌てて疲れてるの見え見えだったり、フィリップが渡り切って決めセリフ決めた瞬間に取り押さえられたりと大事なシーンのわりに1番シュールなとこが多かった。フィリップが矢を探すシーンには勝てないと思うけど笑。
予想通りの手汗チン寒映画。IMAXで見たかったなぁ。あとはアニー役の女性が栗原類に見えて仕方なかった笑。
最後まで緊張感が解けない!
ただ綱渡りをする。それだけなのに、これだけスペクタクルで、楽しい映画があるとは!
やっぱり、3Dで見る価値があった。この映画のために3Dがあったかと思えるくらい、見応えのある映画。
中盤以降はよくできたスパイ物を見ているかのようなドキドキの展開!それが最後の最後まで持続していて、今までにない感覚に陥った。
綱渡りをした最後に、ワイヤーとビルにそれぞれ感謝したくなる、という主人公の気持ちが、見ているこちらにもバンバン伝わってきた。ものすごい映画だと思う。
ロバートゼメキス監督の、BTTFは僕の中では聖典ですが、この映画もその一つになりました。
いつの時代にも冒険家は出てくるもんだ
当時、このニュースを教えてくれたのは母で、「いつの時代にも冒険家は出てくるもんだ」と言ってました。私といえば、100階を越えるツインビルって想像もつかなくて、さすが月に人を送る国だなあと。
3D向きな題材とは思ったけど観る前は半信半疑でしたが…大満足でした。
まったく、コンクリートジャングルにだって冒険家は出てくるもんだ。
映画館で観れて良かったです。無謀な挑戦刹那の浮遊感、解放感はなんとも言えない体験でした。
さすがロバート・ゼメキス監督、「時」の扱いの手練れです。ワイヤーでハラハラもお得意のところで、もう、何度も体をすくめました。
目標に突き進むフィリップを、ジョセフ・ゴードン=レビットが軽やかにアツく演じてみせてくれました。
シャルロット・ルポンはそれは美しくて、とてもキュートでした。
あと、数学教師の彼は良かったですよ、爽やか美青年ですし。一番普通な感じの彼の存在はなかなか効いてました。
映画館で見た方がいいです
無謀な挑戦に釘付けです。ドキュメンタリー風の映画でしたが、自分には合ってました。
テレビ番組で、タレントが難しいことに挑戦するのをつい見てしまうので。
IMAXで見ました!
これは3Dで見ないと楽しめないかもしれません。多分3D上映が売りの映画だと思いました。
IMAXで見たんですが、すっごく迫力がありました。もう最後の方は手に汗握って呼吸するの忘れるくらい凄かったです。それに、話そのものも普通に面白かったので、満足です。
芸術とは爆発だ。
この有名な言葉は岡本太郎のものだが、この映画を観てこの言葉の意味がほんの少し理解できたと思う。
あらすじはわざわざ書きません。究極にまとめると、「主人公が“世界一高いビルであった”ワールドトレードセンターの二棟にワイヤーを引っ掛けて綱渡りを実行する。」って感じでしょうか。
ただし、これだけで判断して「観なくてもいいや」というのは違います。ダメです。これは観るべき映画の一つです。そして、映画館で、3Dで観るべき映画なのです。
綱渡りから想像するのは、サーカスであり大道芸。だけど、主人公は自らをアーティストだとする。つまり、芸術家。この主人公を芸術家たらしめる一番の要因は「爆発的な衝動」。これに尽きる。何の為にそんな高いところで綱渡りをするか?ーそれが彼の夢だから。 もうしょうがないんですよ。「やりたい」が理由になってしまうともうそれ以上は止めることもできない。だから、彼の恋人や仲間は共犯者にならざるを得ない。そして、彼が綱渡りを実行し、それを見る我々ー映画の観客ーさえもが共犯者となってしまう。映画館が緊張感に包まれて一体感が生まれる。みんな3D眼鏡をかけて自分の世界に入っているはずが隣の他者の体温を感じてしまう。この不可思議な体験。これこそ映画鑑賞じゃないのか。
そして、それだけにとどまらず一番最後に「forever」というフレーズを聴くことで「あの大事件」についてちゃんと向き合うことで、単なる実話を映像化したものを現代にまでリンクさせる。
これは、素晴らしいというシンプルな評価がふさわしい。
クライマックスはタマヒュン、ドキドキしっぱなし
109シネマズ川崎で2016/02/10に3D字幕で鑑賞。
ラストの綱渡りとそのワイヤーの設営はVFXだとわかっていてもハラハラしたり、タマヒュンしたりしっぱなしだった。一応3Dでみたけど、IMAXで観たかったなあ。客足が少ないとすぐIMAX上映打ち切られちゃうから、もうIMAX上映終わってた。面白かったけどなあ、綱渡りじゃ地味なのかね。3Dが活きる映像だったけど、家のテレビであの迫力が出るかな?
この映画を観る前にフィリップ・プティのドキュメンタリーのマン・オン・ワイヤーを観たけど、フィリップ・プティが釘を踏み抜いて怪我するエピソードはなかった気がする。ビルの視察時に松葉杖を使ったのは事実らしいが詐病だったらしいし。脚色したのかな?
411m上空のワイヤーで普段追われてばかりいた警察を彼らが手出しできないことをいいことに翻弄してからかうシーンは傑作だったwでもめちゃくちゃハラハラしたね。子供の頃から奇行が目立つ手に負えない子供だったらしいけど、やっぱり正気じゃないw日本じゃドローン飛ばしたくらいで国中から批難される。日本にはこういうイリーガルなヒーローは生まれないだろうね。
変な汗が…
3D鑑賞
変な汗を手にかきながら鑑賞w
下手したら「ただの自己満足男の映画やん!」に終わりそうなものを、よくぞ、ここまでの作品に!!
劇場鑑賞するべき作品だと思うし、面白いし…特に冒頭の自由の女神からのカットは素晴らしいと思います。もちろんラストの綱渡りなんて生唾ものでした。しかも、あのチケットの「永遠」には、唸らずにいられない。
ただ、やっぱり自己満足なんだな…
さすがロバートゼメキス
さすがはロバートゼメキスです。こういう難しい題材をうまくまとめますね。この映画を理解できるかどうかはひとによりますから、その人の人生観によって評価は分かれる部分もありますね。
題材からすると内面だけに走ったり映像だけに走ったりだと思われるのですが、そこを両立させるのがこの監督のすごいところです。 ハラハラ感だけに着目している人には物足りないでしょう。
そもそも誰でもが扱える題材ではないと思います。
それと心の襞の数によっても感じ方は違うのだと思います。天邪鬼や若い方には少し理解ができない映画かもしれません。
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