「成し遂げることへの信念!」ザ・ウォーク kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
成し遂げることへの信念!
『フォレスト・ガンプ』が語りが多いことに、北野武が批判めいた発言をしていたっけ。
本作もほぼ同じ手法で物語が進む。
北野武は言葉で説明する映画が嫌いなようだが、ロバート・ゼメキスは言葉を説明に用いているのではなく、映像の効果を上げるために用いている映像派の監督なのだ。
主人公による語りと画面に展開する映像のギャップこそが、ゼメキスの持つ鋭い“ナンセンス”の感覚だ。
クライマックス直前、WTCの屋上でワイヤーをセットするまでのサスペンスの演出も巧み。
いよいよ綱渡りが始まると、観ていて足がすくむほど。
セットとCGで作られていることは承知しているが、圧倒される臨場感だ。
3Dで観るべし。
無謀な夢に他人を巻き込んだとんでもなくクレイジーな主人公の、命を懸けた凄まじい戦いの物語。
人が迷惑しようが、法律に違反していようが、自分の夢に突き進んだ男のエネルギーの凄まじさ。
…成功したから評価されることなんだけど。
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