「ピアース・ブロスナンが再び躍動、やはり彼はスパイが似合う」スパイ・レジェンド スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ピアース・ブロスナンが再び躍動、やはり彼はスパイが似合う
スパイ映画のレジェンド的存在と言えるピアース・ブロスナンが、007以来となるのでしょうか、久々にスパイ役を熱演してましたね。
原題を無視してピアース・ブロスナンそのまんまな邦題にしてしまったのはDVDスルー物のようでかなりダサかったですが、中身は引退した元スパイ物の王道を行くような展開で、まあ新鮮味はなかったですが、最後まで飽きることなく楽しめる、手堅くまとめた硬派なスパイ映画に仕上がっていたと思いました。
ボンドのようなお茶目さユニークさを一切排除し硬派なキャラ設定にしたのは、キャラ被りしないようにあえてそうしたのかな?
でも、ヒロインが元ボンドガールのオルガ・キュリレンコとあらば、どうしても007を連想してしまうのは致し方ないところでしょうか。
まあさすがにブロスナンも歳をとった印象は否めず、お腹も少し出ていましたし往年の動きではなかったですが、相変わらずカッコイイ!
非情な元スパイの一面も覗かせたりと、決して善人とは呼べないながらも、弟子に指導する内容とは真逆な人間味も見せる辺りは(女性関係が特に)、何とも魅力溢れるキャラクター像だったと思いました。
内容は国際紛争とロシアの次期大統領候補を絡めたちょっと複雑な様相も垣間見れたストーリー構成でしたので、前半の様子からやや小難しい内容になるのかなと懸念していましたが、終わってみたら大作物と違ってちょうどいいぐらいの二転三転ぶりだったので、まあ程好く楽しめたって感じですかね。
誰が味方で誰が敵なのか、登場人物が多くないのでそれほど混乱することもなく、かと言って分かり易いと言うほど単純でもなく、ホントちょうどいいぐらいにドキドキさせてもらいましたよ。
ルーク・ブレイシーが演じたイケメン弟子との師弟物的な部分も、見所の一つだったでしょうか。
若者にはまだ負けないとばかりに、弟子をあざ笑うかのように一歩先を行くブロスナン、でも、隣人の女性を巻き込んだあのシーンはちょっとやり過ぎかな(苦笑)
それから謎の女オルガ・キュリレンコとの共闘作業も見応えたっぷり、ってまあキュリレンコのキャラ設定は毎度おなじみな感じでしたけど、いつもより断然見せ場は多し、最後のスコップでアレする場面はこの映画で唯一の笑いどころだったかも!
>みつまる。さん
ブロスナンのM役就任案、賛成です!
007新シリーズの製作時には、是非って感じですね。
相当な話題にもなると思いますし。
今作でも本当に渋カッコ良かったですし、このカッコ良さを放っておくのは勿体無い限り、大作で輝くブロスナンをまた見たいですね。