泣く男のレビュー・感想・評価
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切なすぎるラストに賛否必至。血塗られた哀しき運命。
【賛否両論チェック】
賛:主人公が要所要所で下す決断がとても切なく、思わず胸を打たれる。アクションも豊富で、観ていて飽きない。
否:完璧な殺し屋の割に、妙に感傷的な主人公には違和感がある。終わり方も好みが分かれそうな所。グロシーンも多数あり。
冷徹で完璧だったはずの殺し屋が、「少女の死」という事件をきっかけに心変りしていく様が、とてもリアルに描写されていきます。そこまで感傷的になる姿に、どうしても若干の違和感はありますが、それだけ彼の中で「家族の死」というものが、相当重要なものだったんだと思います。タイトルの「泣く男」という言葉の意味も、最後の最後でようやく理解出来ますので、最後まで注目して観てみて下さい。
アクションは本格的かつ過激で、グロテスクな描写も多数ありますので、その点だけご注意を。
監督、役者、設定の期待値に対して物足りなさを感じた作品。
良かった…とは手放しで言えず。
映画「アジョシ」のイ・ジョンボム監督作品にしては物足りなさを感じる作品でした。
物足りなさの源泉は設定と展開。
映画「アジョシ」にグッときたのは主人公のチャ・テシクの素性が分からなかった点。
幼女と可愛そうな母に同情して優しさを見せる彼。
体格の良さや底知れぬ雰囲気はあるものの真の姿は見せない。
そんな彼が溜めて溜めて溜めて…鏡の前!!
その急激な落差にグッときていました。
対する本作は冒頭から素性も手際もフルオープン。
周りの評価や対応で主人公ゴンの強さが丸見え。
彼の心境の変化で落差を生み出そうとしていますが。
如何せん冒頭から優しさが見え隠れしているためカタルシスには至りません。
幼子を殺したことに何一つ感情を動かされないが…という展開の方が良かったやもしれません。
随所に差し込まれる英語の遣り取りもガッカリ。
米国で親に捨てられた彼が英語も、母国である韓国語も、という設定は分からなくはないですが。
言葉の壁的な個所は大抵シックリ来ておらず無駄な場面のように感じてしまいました。
特に御手洗の場面、本当に必要な場面でしょうか??
アクションシーンも何処かモッサリ。
中盤の古い集合住宅内での戦闘は流石韓国映画という部分がありました。
特に玄関前での何度も突き刺す場面はグッときました。
また高低差のある銃撃シーンも迫力があって良かったです。
が、終盤の戦闘は無駄に冗長。
今更ダイ・ハード的な他チーム鬼ゴッコを見せられても。
主要人物一人一人に見せ場を作ったが故に変に長くモッサリしてました。
何より腹落ちしなかったのが話の中心となる妻チェ・モギョン。
彼女が話に絡んでいるようで、あんまり絡んでいない。
巻き込まれ翻弄される彼女が助言を得て立ち上がる場面。
本来はアガるはずなのですが。
それまで蚊帳の外におり状況も然程呑み込めていない彼女の行動には然程アガらず。
行動の対象となる相手の選択を間違えたのではという感すらありました。
監督、役者、設定の期待値に対して物足りなさを感じた本作。
敵役のキム・ヒウォンは相変わらずイイ顔をしていました。
この何処か卑屈で凶暴性を秘めた顔のインパクトは作品に華を添えていました。
それ以外の役者の顔力は総じて並程度でした。
「チャン・ドンゴンガ、トゥキダカダカラー!」の方。
オススメです。
亡き母の面影に似て…
さすが韓国映画のえげつなさは良いわ〜と思いながら、でもやっぱりちょっとウェットに過ぎるかな、とも…
しかし、なんとなくモヤモヤしてたのがラストシーンでやっとはっきりしました。
自分が救えなかった亡き母を重ねてあんなにも必死に戦っていたのかと。やはりさすがさすが。
相変わらず韓国映画の重量感。
のっけから殺し屋が少女を誤って集団殺しの真っ最中に殺してしまうという衝撃のスタート。しかし、殺し屋は少女を巻き添えにしたことを悔やみに悔めずその母親をも殺す指令が出たが後悔の念から指示にしたがえず、一転裏切り者へ。
母を守る、って言って微妙にほったらかしなのがすごい。よって、母親も傷だらけです。襲ってくるのがプロの殺し屋ばかり。銃撃戦も殺しのシーンも実にエグい描き方。おまけに少女以外は全部悪人。警察も全く役に立たないのもすごいです。
集合住宅の銃撃戦なんてすごい迫力です。
ラストにはしっかりと男の友情も店、少女殺しの罪もつぐない、実に男泣きできる終わり方でした。
グッ!とくるけどナミダはでませんが…
チャンドンゴン、すごいです。
迫力の眼力と男泣きのかっこよさ。どこからどうみても主人公のゴン。ドンゴンの面影はありませんでした。
シンプル極まりない邦題からは想像がつかない美しくも血塗れな韓流ノワール
少女を守る為に命を賭ける元特殊工作員の質屋さんのお話を血みどろに描いた傑作『アジョシ』の監督イ・ジョンボム、今度はうっかり少女を死なせてしまった殺し屋が少女の母親を守る為に命を賭けるというこれまた血みどろのお話。韓流イケメンが大好物なシルバー料金対象マダムが観客の大半を占めていて、客席には加齢臭漂う異様な空気でしたが、おそらくこの素朴な邦題に釣られて入場されたのでしょうね、英題は”No Tears for the Dead”なんですけど。
映画は期待以上に血みどろでチャン・ドンゴンの悲壮感に溢れた激情が迸る傑作でした。『ダイ・ハード』リスペクトが漲るガラス片の雨霰の中でもんどりうつ『レオン』リスペクトな男女が震えるくらい美しかったのですが、やっぱりマダムの皆さんはドン引きでした。
レオンの韓国版ポイのかなと勘違い…
チャンドンゴンは、なかなか渋い役どころでしたが、泣くと言うワードがあまり結びつきにくい内容だった。銃撃戦はそれなりかな…もう少し子どもがらみの愛憎が、から見込むと思いながら最後まで観てしまいました。レオンとはまったく別物でした。
泣くな~
チャンドンゴンさんのゴン役は、とてもよかったと思うのですが、「泣く」と言うテーマが、どうにもいただけませんでした。
アクションは、それなりに良い所も見られたのですが、撃ち合いが主で特に特徴がなかったと言うかもうひとひねり欲しかったです。
グロイので食事の後に見られる事をお勧めします。
ガンアクションが秀逸!ナイフで狙う場所がエグい!
ヒロインが地味で印象薄いが、アパートの血溜まりを歩くあのシーンは凄くよかった。ポスターの画を期待しても、こんなハッキリ映るチャン・ドンゴンの裸は本編にはございません。
母子の情愛
イ・ジョンボム監督は、4年前の「アジョシ」では少女を救う為に壮絶な戦いに身を投じた元特殊工作員である孤独な主人公を描いたが、本作品では、ある任務で少女を巻き添えにしてしまった孤高の殺し屋の贖罪の死闘を描く。
幼くして孤児となり、殺し屋として育てられた主人公ゴンを演じるのはチャン・ドンゴン。
彼はこの役を演じるに当たりアメリカの特殊部隊で5ヶ月訓練を受けただけあって、狙った獲物は逃さない黒豹のような精悍さが漂う。
この作品では、莫大な金を生むデータを巡り、中国系組織、韓国の黒幕、それを追う警察という三つ巴の中で、彼らのターゲットとなった女性モギョンを軸にスリリングにストーリーが展開していく。
このモギョンは、ゴンにとって仕事のターゲットであり、そして彼が誤って殺した少女ユミの母でもある。
モギョンとユミとの母子の情愛、そしてもう一つの母子のドラマが、硝煙と血塗れの本作品の柱となって心を揺さぶる。
前作の「アジョシ」でもそうだが、イ・ジョンボム監督は少女というモチーフの描き方、使い方が上手いと思う。
この映画では更に、この少女と対を成す子供が登場するのだが、この子供が本作品のテーマに結び付いていく。
ゴンは自ら抱える贖罪や複雑な思いから、ターゲットであるモギョンを組織を裏切ってまで助ける決意をする。
警察も頼りにならない孤立無援、硝煙弾雨の中、果たして彼は彼女を守り抜くことが出来るのか?
終盤の衝撃的な展開の後に訪れるのは、男の純情と侠気。
この秋、男泣かせの映画の登場です!
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