「完璧で素晴らしいノワール作品。」泣く男 A.Kさんの映画レビュー(感想・評価)
完璧で素晴らしいノワール作品。
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悪人である主人公がなぜこんなに良い人に見えるのか。
感情的なキャラではないのになぜこんなに熱く伝わるのか。
少ない言葉でものすごく奥深い物を描き出す、ノワール映画として素晴らしい作品だった。
母親をテーマに最後まで貫いた所が良かった。
それによって死体がゴロゴロしている作品なのに逆に生の重さを感じる事ができる。
これが邦画だったらゴンがモギョンに横恋慕して最後は庇って死ぬ…という野暮なオチになるんじゃないだろうか。
母親というテーマにはモギョンの認知症の母親の存在の描写もかなり大きな役割を果たしていると思う。
また、チャオズとの複雑な友情も描いているし、キム・ヒウォンの演じる悪役とアメリカ勢の悪役との対比も面白く、キャラクターに無駄が無い。
タイトルも絶妙だと思う。
どこで泣くんだろう?と気になっていたが、まさかあそこで泣いていたとは…。
たったワンシーンだがあのシーンがゴンの感情と人生を全てを物語っていると感じた。
おかげでエンドロールが終わっても涙が止まらなかった。
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