6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
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アメリカのよくある家族
ティーンエイジをアメリカで過ごし、夫がアメリカ人の私としては、アメリカ生活を思い出して懐かしさを感じた作品。義理の母はアメリカで大学で教えているけど、まさにこの母親のような人生を送った人。個人的には、あるある話が満載でした。アメリカの普通の家族を知るには良い作品です。
テーマと手法
”一瞬は私たちを逃さない。一瞬は常に今ある時間のことだ”
最後に語られるこの映画のテーマだが、このテーマと、撮影の手法が完璧に一体化している。
ご存じの通り、実際に12年かけて撮影してますから!!ってことです。
カメラが回っているのは、主役のメイソンが常に誰かと一緒の空間だけである。独りで悩むような内面を描くシーンはなく、他人から見た(見られている)メイソンを映している。
友人達とキャンプした時には、初体験したか、しないかというような話になり"何回かした"と答えるが、その描写はなく、真実はわからない。
本人の本当の部分をはっきりと描写はせず、あえて客観的な目線を保っている。
後の恋人とのベッドシーンでは、姉の友人に目撃されたという客観的な事実があった。
この常に一歩引いた距離感が、主役への感情移入を効果的に"客観的な"目線に抑えている。主人公の気持ち目線になってしまうのを避けている。
本人のことは本人にしかわからない。子供の言うことを信じるしかない親のような感覚にさせ、"心"を演技を通してしか写せない映画の構造そのもののようでもある。上手い!! そして、テーマである"時間"
人々は一瞬を意識していない。逆に一瞬は人々を逃さない。
これはまさに映画の主役達と"映画を観ている"我々そのものじゃないか!?
我々は時の目線、しかも12年を!!
しかし、その我々もまた、等しく時に見つめられている。。。というね。
あとは、
仲間内ではビールを飲むが、親父とバーに行った時には水を飲む。とか、最初の"主観"の空から、始まって1時間10分くらいのオシッコの"主観"でちょうど物語が半分くらい!とか、親父の兄貴が親父と全く同じ!とか、ジミーまだやってたのかよ!!とかgoodなシーンが満載でした(^^)
5000点くらい出てた。
165分を感じさせない。
幼年期に周囲の大人に振り回されるメイソンくんが、映画の主人公よろし...
裏側まで気になる映画
これは素晴らしい、執念の撮影でしたね
単純に映画としては特別なことが起こる訳でもなかったので、物凄く面白かったかと言うとそこまでではないのですが、見終わっての満足感は半端じゃない映画でしたね。
1人の少年、いや、1つの家族の成長記なんて別に珍しくもないですけど、12年間全て同じキャストで作られているところに価値があったと思いました。
シリーズ化で同じキャストが12年演じることはあっても、1つの作品で12年の歳月ずっと同じキャストで撮影するなんて、おそらく今までほとんど無かったのでは?
おかげでこのメイソン少年の親になったような、いや、この家族4人の親戚になってずっと見守っていたような感覚を得られて、妙に感慨深い気分に浸ることが出来ましたよ。
まあ特別なことは起こらないとは言いつつも、1つの家族の物語としては結構なことが起こってはいたでしょうか。
そもそも親が離婚した段階でスタートしてる時点で、もう既に結構なことですもんね。
また母親のパトリシア・アークエットが男を見る目が無いことから、何度も結婚離婚を繰り返しているのがホント子供にとっては気の毒で・・・。
しかも問題のある義父ばかりで、普通ならグレてもおかしくない、そんなハラハラ感もありつつでしたから、本当に自分が親戚になったように心配させられた分、メイソンが大人になった際の満足感は半端じゃなかったなぁと。
またメイソンと姉のサマンサが、いい感じで年を重ねるんですよね。
可愛かった子供達が、ちょっと見た目にも分かる反抗期を挟みつつ、進路や恋に悩みながら大人になっていく、その様は同じ俳優が12年間演じたからこそ得られる感慨深さ、特殊メイクやCG処理で作ることも出来たでしょうが、それではこの感覚は得られない、まさにリチャード・リンクレイター監督の執念に、この映画の凄さを垣間見た気がしました。
個人的にはイケメンなメイソンとは逆にサマンサが年々アレ方面(ブサイ○)に行きかけているのにかなり心配したのですが、大人になった彼女を見て物凄くホッとしました・・・。
離れて暮らすイーサン・ホークが演じた父親との交流も、何気にこの映画のほっこりポイントでしたね。
ちょっとキツメでいつも一生懸命な母親と違う空間を体験できるこの時間あったことが、彼ら姉弟にはむしろ良かったのではないかなと思いましたよ。
12年経ってもあまり老けないイーサン・ホーク、12年の歳月を感じさせたパトリシア・アークエット、対照的な2人の姿もとても印象的でした。
まあいろいろあっても、愛情を持って育てた子にはきっと思いは伝わるはず、そんな風に思わせてくれるような、何とも素敵な作品でしたねぇ。
人生って面白い。
6才のボクが、大人になるまで。
長い話だけど、その分撮ってる訳だよ!ええ!!
●「北の国から」知ってる日本人としては。
斬新な映画
うーん… 長い
諸行無常
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