0.5ミリのレビュー・感想・評価
全64件中、41~60件目を表示
家族の総力で。
監督、主演、助演、エグゼクティブプロデューサー、フードコーディネーター…。
家族の総力の結集にもなっていたんですね。
何よりサクラさんの魅力にやられました。
私はこの後、「百円の恋」に行ってみます。
ゆっくり観たい。
監督さんをはじめ、作り手側の云わんとすることは伝わった。
切実な題材だけど、笑える場面も多く時間を忘れて観れた。
構成も良くて、冒頭でガッとつかまれた。木内みどりさんも久しぶりに観れて良かったです。
普段この手の映画はあまり観ないけど、いろいろと考えさせられた。
あの名車も観れるし、なによりメシが美味そうだったなー(笑)。
サワとワケありジジイたち
報知映画賞作品賞・助演男優賞(津川雅彦)、キネマ旬報ベストテン日本映画第2位及び主演女優賞(安藤サクラ)などなど2014年度の国内映画賞を席巻。
監督・安藤桃子&主演・安藤サクラの姉妹コンビ作は、何とも不思議な味わい深さ!
派遣先の思わぬ事故で家も仕事も金も失った介護ヘルパーのサワ。ひょんな事から彼女が考えたのは…
町で見つけたワケあり老人たちの家に住み込む押しかけヘルパー!
この“押しかけヘルパー”というのが面白い。
ハッキリ言ってやってる事は犯罪スレスレ(笑)
老人たちの弱みを握り(ゆすり?)、勝手に家に住み始め(不法侵入?)、買い物もお金を出して貰う(たかり?)。
図々しく、厚かましく、迷惑この上ない。
だけど、ヘルパーとしての腕は申し分なく、料理も上手、気配り上手。特に給料を要求するでもなく、衣食住さえ与えればOK。
異色ヒロインが見てて痛快!
映画のきっかけは、監督がヘルパーしてた時の経験。
勿論押しかけヘルパーではないが、老人たちそれぞれの悲喜こもごもはそこから来てるのだろう。
介護、老い、死…。
安藤桃子の演出は、ヘビーになりがちなこれらの題材を一貫してシビアなユーモアで描き、感傷的にもせず、しみじみとした後味と余韻を残させる。
196分の長尺は身構えるが、退屈しない。
さすがはお姉様、妹の愛らしい面をよく分かってるようで、今作の安藤サクラはいつにも増して魅力的。
お世辞にも美人じゃなく、ブちゅ役も多い彼女だが、やはり女優は、ただ可愛いとか綺麗とかだけじゃなく、演技で魅せてなんぼ。そういった意味では、安藤サクラは紛れもなく“美女”だ。
また、一癖も二癖もある老優たちを相手に堂々と渡り合う事が出来たのは同世代屈指の個性派である彼女だからこそであり、他の女優だったら完全に食われていただろう。
サワが世話した老人は実質5人。
その内時間を割いて描かれるターゲット…いやいや、エピソードは3名。
ベテランたちの名演もそれぞれのエピソードも、甲乙付け難い!
まず、徘徊悪戯老人・茂。
演じるのは、坂田利夫。
あのアホの坂田が、役者・坂田として、何処か哀しいユーモアを滲ませる名演!
次に、元教師の義男。通称“先生”。認知症を患う妻へのストレスから万引きを繰り返す。
演じるのは、津川雅彦。
映画は最近ちょい役が多いが、ここまでガッツリ演技を魅せるのは久し振りな気がする。
戦争について語るシーンはまるでドキュメンタリーのワンシーンのようで、引き込まれてしまう。
最後は、柄本明。(義理の親子共演)
冒頭、事故が起きた派遣先の家の“少年”の父で、“少年”に暴力を振るう。
このエピソードだけ毛色が変わっており、“少年”の素性には「イニシエーション・ラブ」もびっくり!?
素性も押しかけヘルパーを始めた動機も明確に説明されず。
最初は鬱陶しいのに、いつしかサワの存在は必要不可欠になっていく。
彼女が居るのは、時が来るまで。
突然現れて、不思議な幸せを置いて…。
良作故に見える課題…
観終えて安藤サクラの評価が更に上がった一本。
いやむしろ「百円の恋」の評価が高まったなぁ…
実姉の監督作ということもあろうが、とにかくサクラ氏の魅力が半端ない。
そして普遍のテーマ「老後」を、軽妙ながらも鋭く抉った脚本、作劇も見事。
そして情感豊かに脇を彩った助演の年寄りども(失礼!)の生き生きかとした怪演ったら!
「人はいつか老いる」
深刻なれど中々直視出来ない(いや、敢えてしないのか)テーマを、説教くさくなく物語り、かつ長尺を気にせずしっとり考えさせてくれる作品。
ただ…
やっぱり3時間超かけてこのアッサリ感は、映画として勿体無いわな!
総じて尺をあと1時間削られるかどうか…
今の邦画インディーズの課題だろうな…
隙間を埋める。
安藤サクラの快進撃が止まらない。
今作では姉が監督、実も義理も家族が総出で作品を担っているが、
主演のサクラはいつも通り掴みどころなくフワフワ感の仕上がり。
…かと思いきや!トンデモなくハードボイルドな一面も見せる。
信頼する姉に撮られている安心感はあるだろうが、ジジイを相手に
縦横無尽に動き世話をしまくるサワという人物の実態を感じさせる。
介護ヘルパーは大変な仕事だろうと思う。当の姉妹は介護経験が
あるため、その動きもスムーズ。ああいう動作は介護に慣れてないと
おそらくできないと思う。加えて母親の影響もあろうが、料理作りの
テキパキ感、ごく普通の惣菜がサラッと並ぶ食卓のなんて美しいこと。
食材を捌くサクラの手慣れた動作からもこの子はノンベンダラリンと
育ってきた娘ではないことが分かる。そんな実像ともとれるサクラの
動きそのものが美しく温かくチャーミングに撮られている作品である。
長尺196分にゾッとするのも初めだけ、長いとは思うが全く飽きない。
サワが次にどこへ行き誰の世話を焼きどう動くのか予測できないのだ。
そして最大の謎は冒頭の家族。この家族の真相が最後のエピソードで
明かされるが、謎だった母親の行動がここで判明して突然背筋が凍る。
守りたい母親の心理と、幾つになっても獰猛な生殖器をぶら下げて迫る
えげつない男の性。その本能を躊躇なく描くことで老人介護の問題点を
浮き彫りにし、それでも愛を持って近づいていくサワの熱意は0.5ミリの
隙間を埋めようと奔走する。善意も悪意もあるのが人間であることを
戦争体験(この件はやや異質)を交え矜持し、浅田美代子演じる久子が
サワの仕事ぶりを賛辞する後半と坂田師匠の御礼札には私まで泣けた。
(ココロのスキマ、お埋めします。というのはウソじゃないってことね)
少々長いが秀作
介護シーンの安藤さくらの動きはかなりリアルだったし、
カラオケ屋での辰爺(関西人にはおなじみの吉本の役者さん)との
掛け合いは観ていてこそばゆいほどリアルで
初対面の2人のホントの挨拶みたい。
その反面、
坂田師匠がドブの水路の上をワザと飛び歩くシーンや
別れ際、階段で手を振るシーン等は
まるで師匠が天使に見える程のファンタジー色全開。
そういう意味では不思議な映画かもしれない。
そしてこんなヘルパーさんが実際にいたら
お年寄りの最後は幸せだろうな〜〜と思う。
でもけして介護の映画では無いです。
お涙頂戴でも無くて、長生きへの賛美でもない。
生きる事の辛さだけでも無く、死ぬ事の切なさでも無い。
生も死も老いも若きも全部ひっくるめてこの世のいる人皆、
何かを持ち寄って何かを分かち合って兎に角そこにいると言う
言葉にしにくい感覚〜〜
でもたしかにある感覚の映像化なのかな〜
もう一度観なおしたい部分もあるんだけどちょっと長い。
多分もう少し潔くカットしていれば更に良かったかも〜
ちなみに中盤の長いセリフは必要だと思いますが〜〜
サクラは凄い
安藤サクラは凄い。
ここ最近の女優さんでは郡を抜いている。その個性も含め、すっかり目が離せない。
出演作品の全てで違う顔を見せてくれるので、彼女が出ると聞いただけで「今回はどんな人をするのかな」と楽しみで仕方ない。
今回のさわちゃんはある意味ヒーローのようで痛快。もちろん下心たっぷりの親切なんだけど。でも、実際奉仕するって何かしら見返りがないと続かないと思う。
そこらへんがこの脚本の上手いところだなぁと。
人の弱味や事情なんていっぱいあると思うけど、そこをスルスルっと入っていける不思議なさわちゃんがとても良い。
彼女の育った環境が影響しているんだろうなぁ。
もっとさわちゃんを知りたくなる!
他のレビューにあるように津川さんの独白は長かったかな…。あれをできる役者さんは凄いとは思うけど。
全体に3時間の長さは感じなかった。でも、もう少し短くても良いかもとは思う。
坂田利夫!素敵でした!
あとは、高知が舞台だから方言があったり、土地柄が見えると良かったので、星4つ。
最初にさわちゃんがご飯食べてた「ひろめ市場」はとても面白い所です!
飛び去れない天女の漂泊
介護ヘルパーの職分を越えて派遣先の家族と関わったことから事件に巻き込まれ、失業したサワちゃん。
奇妙な押しかけヘルパー生活が始まります。
スキをついてスルスルとヘルパーとして居ついてしまうサワちゃんの調子の良さが可笑しい。
サワちゃんはおじいちゃんの前に舞い降りたメアリー・ポピンズ、天女さまのよう。
だけど、飛び去るわけにもいかない彼女の漂泊は心もとなくて。
三時間を超える作品ですが、始まってみるとゆるやかな良い感じのテンポで時が流れて、苦にはなりませんでした。ただ、中盤が丁寧すぎて、終盤が活かしきれなかった感じもしました。
達者なベテランがしっかり脇を固めているものの、サワちゃんを演じる安藤サクラの作品だと思いました。
ここ数年、一つ星として輝き始めた彼女は、いつくしみ深い天女の顔も、血の通った女の顔も見せてくれます。
そればかりか艶かしい天女の脚も、えらく力強い女の脚も。
別人かと凝視してしまったよ。その変化は、たぶんサワちゃんの中にあると思います。
サワちゃんの衣裳が印象的で良かったです。ずっと着ていた服も、ファストファッションの天女さまにふさわしいなあと思いました。
2015.1.24. 福山駅前シネマモード
案外時間を感じませんでした
3時間以上の長丁場。長い映画は自宅でDVDは時間が取れないので、映画館で優先することにしています。
介護を武器にした映画、面白い発想でした。
途中まではどん底からのサクセスストーリー的で面白かったのですが、0.5ミリからは冗長、かつ路線変更で面白味が・・・・
(0.5ミリには同調できず)
案外長さを感じない映画だったのですが、結末には少し疲れました。
主役のサクラは時として魅力的。何といっても坂田利夫が良かったですね!!
しかし、印象をと聞かれると、困る映画です。
うーん…
「百円の恋」の安藤サクラにヤラレて間開けずに観たんだけど、なんとも言えないなぁ…
何でしょう?脇役の豪華さに比べ内容がなぁ…なんか「親の力を借りて、家族で仲良く作りました」的な映画。
ストーリーも軽い残尿感を覚えるような…
ダラダラ長いし(^^;;
安藤サクラ、個性的で大好きになったけど、「百円の恋」のほうが好み。
期待しすぎたかな。
よかった
長かった〜。もう少しカットできる部分もあったのでは…と思いました。
安藤サクラちゃんの演技は期待通り素晴らしかったし、他キャストもかなりよかったです。
津川雅彦の戦争を語るシーンと真くんが女の子だったところは長かったし、わかりずらかったので要らないかなあと思いました。
半々なかんじ?よかったですけども。
長かったけど、長さに焦れたのは津川さんの昔語り部分だけで、あとは長さを感じなかった。あれは、肝でありましょうが、長かった…お尻がジリジリしたです。
映像が荒いなぁと思ったです。カメラの種類なんですかね。ざらっとした質感。
坂田師匠かわいかったなぁ。
津川さんも認知症てことなんかなぁ。
真くんが実は女の子なのは、あざだらけの背中がちらっと映る最初のシャワーシーンでもしやと思ったです。
真ちゃんは自殺したお母さんとお祖父さんの子供ってことか?つかお祖父さんとお母さん実の親子?だからお祖父さんの部屋に近づいたらダメで、母は子供を抱きしめたの?男の子の格好させたのはお祖父さんに触らせへんためかなぁ?
なんで赤くワンピースをそめたんかいなぁ?
よくわからないところと、ジーンとしたところと半々ですかね。
ラストで百万めっけてサワちゃんがなく理由は意味わからなかったなぁ。茂さんて坂田師匠かな?
ご飯おいしそうだった。
笑えるところもたくさんあった。
よかった
よかったです。
ただ長すぎた、2時間半〜3時間くらいに出来るのでは?
あと百万で泣きわめくシーンと延々戦時中の話を聞かされるシーンは見るに耐えれないくらいいらないと思いました。 そこにポイントがあるのはわかりますが、別の表現方法があったのでは 。
逆に津川さんの現代へのアンチテーゼはもう一度じっくり聞きたいと思いました。
某番組ではあれと思っていましたが監督としての素晴らしい 才能を発見出来てよかったです。
妹さんの演技も素晴らしかった。
お見事しか言えない!
こりゃ、女性の監督だからこそ描けた映画!
196分を169分と間違えていた時に気づいたときは自分に驚愕したが、とにかく長い!
でも、最後まで観て全てがつながるところ。そして、フライヤーを見直すと…。
もう、びっくり!
あの長さも許せちゃう。
安藤サクラの体当たりの演技もすごいです。
でも、柄本明が出てきたときは笑っちゃいました。
ワキゲ、こういうことだったのですね。
初めてみた映画の描き方でした。
すばらしい。
劇場はとても空いてました。
観終わってからなんでこんなに素晴らしい作品に興味を持って劇場に足を運ばないのか不思議に思うほどたくさんの人にオススメしたい映画です。津川雅彦さんの迫力ある長台詞は圧巻で安藤サクラさんはもちろん作品のパワーに生きる元気と優しさをもらいました。
全64件中、41~60件目を表示