「なんだかノスタルジー。」25 NIJYU-GO mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
なんだかノスタルジー。
東映Vシネマ25周年を記念して作られた作品。
Vシネマが登場したとき、妙にワクワクしたのを覚えている。だが、当時も今もビデオオリジナルを観る習慣がないので、不良性感度の高い作品を連打するVシネがスクリーンにかかればいいなぁと思っていた。
三池崇史などはVシネで鍛えた感がある。
また、本作の登場はその三池崇史の「DEAD OR ALIVE」を想起させる。欲だけが行動原理で、多くの登場人物が右往左往するのは、エンターテインメントの基本である。
柏原寛司、大川俊道、岡芳郎、ハセベバクシンオーと連なる脚本チームにもワクワクするものがあった。Vシネを知りつくした柏原、大川に「あぶない刑事」をいくつか書いた岡、ノベライズを見越してのハセベと、脚本は練ってるぞ、と思わせる布陣である。
現にストーリーは三つ巴四つ巴の様相を呈し、二転三転する。
久しくなかったB級感満載で、僕らの年代(1960年代生まれ)にはうれしい限りである。
鹿島勤監督の演出も心得たもので、役者はみんなかっこいい。できれば、62億を横領した九十九(本作では温水洋一)にもかっこいい役者を配してほしかったところである。
こういう映画がもっと増えれば、本当の映画ファンが増えるのではないか。マンガ原作の映画化ばかりでは少しさびしい。
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