25 NIJYU-GO インタビュー: 哀川翔&小沢仁志が壮絶な死闘で示したアクションの神髄

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25 NIJYU-GO

劇場公開日 2014年11月1日
2014年10月29日更新
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哀川翔&小沢仁志が壮絶な死闘で示したアクションの神髄

拳を交わすのは、意外にも初めて。東映Vシネマの屋台骨を支えてきた哀川翔小沢仁志。その25周年を飾る「25 NIJYU-GO」で悪徳警官とやくざの組長として対じし、クライマックスで壮絶な死闘を演じた。出会いから30年を経て実現した肉弾戦には、共に培ってきた経験、スキルのすべてが集約されていた。2人が示したアクションの神髄は、後進の俳優に向けた金言でもあった。(取材・文/鈴木元、写真/堀弥生)

小沢「俺がちょうど銀行強盗に入った時に、翔さんが先に入っていたんだよ」

哀川「いや、俺はお金おろしていただけ」

小沢「そっち? まあ、いいや。正確に言うと、原宿のホコ天だよね」

哀川「なんか(共通の)知り合いがいて、俺たちの打ち上げに来た。それが最初だったみたい」

2人の出会いを聞いたのっけからこんな感じ。だが、互いを知り尽くしているからこその放言。長年にわたり綿々と築かれてきた絶大な信頼関係が垣間見える。

「25」は、横領された25億円を刑事、やくざ、半グレ集団など25人の悪党が奪い合うバイオレンス・アクション。怒とうの銃撃戦を繰り広げた後に待ち受けるのが、哀川扮する刑事・桜井と小沢演じる組長・田神の決戦だ。1999年「新極道伝説 三匹の竜」での初共演以来、幾度となく手合せをしてきたが、生身での対決は初めてだという。

哀川「でも、うまいからねえ。俺はありがたいんだよ。(殺陣を)よく知っているから。お遊戯みたいになっちゃったら全然つまらないし、見ている人は満足しない。ある程度真剣にぶつかる気持ちになることが大事だし、すごくやりやすい」

小沢「それは信頼関係だから。本当に殴っていたら体がもたないわけで、殴る方がいくらやったって受ける方が下手だと、全然効いてないじゃんってなる。やっぱりバランスってあるから」

哀川「そうなんだよな。虚構の世界をやっているわけだから、メリハリをしっかりつけないと伝わりにくい。そこが映画のウソであって、美学だと思うんだよ。そこを意識的にやらないとできない」

小沢「主役が敵役と戦っている時に、最初はやられている方が見ている方はハラハラする。どこで逆転するのかっていうのがあるから、俺がバカバカ殴った後に翔さんの蹴りが一発入って流れが変わる。たったひとつだけれど、映画にとってものすごく大事な流れでもある。それを本能的に感じられるかだよね」

言葉では簡単に聞こえるが、実際に呼吸を合わせるのが難しいことは容易に想像がつく。しかもクライマックスの撮影は8月初旬、群馬・高崎の廃工場。立っているだけで汗が滴る猛暑だった。

哀川「あの時、もう死にそうだった。40度くらいあって。考えられないよね。えらいことになるから段取りも最低限度だよ」

小沢「暑くて、長くやっていられなかったんだよね」

哀川「それでもう、本番いこうぜって。セリフは覚えないけれど、段取り覚えんのは速いよ、俺」

小沢「早く抜け出したいから、そういう時は翔さん、覚えんの速いし。でも、あうんの呼吸があると、そういう時って不思議にアドレナリンが出て顔がね。結局、立ち回りって顔だから。あとはパンチがばれているかばれていないかだけで、顔ができていればやれんのよ」

リミッターが振り切れた田神の剛と、冷静に活路を見いだそうと戦略を練る桜井の柔の真っ向勝負。決着はスクリーンで確認していただくとして、すさまじいの一語に尽きる肉弾アクション。失礼だが、とても50歳を過ぎた体の動きではない。

哀川「体は動かしていると動く。維持はできるから、ある程度やっておいた方が自分のためにもいい。昔は40歳って言っていたけれど、今は50歳からやっても全然間に合う。年とってから、いろんなことをやたらとマジメにやり出したみたいなところもある」

小沢「俺の場合は動けなくなったら死ぬ時だから。だって、スタントもやっているし」

哀川「小沢は動けなくなったら死ぬじゃなくて、動かないと死ぬと思うんだよ。俺もそうで、動いていないと落ち着かない」

さも当然という表情の2人だが、なかなか実践できることではない。「20代はヤバかったから」と声をそろえるように、現場で修羅場をくぐり抜けてきた経験値があるからこそ説得力を持つ。それだけに、今の若手にはもどかしさを感じ苦言を呈する。

哀川「芝居なんてマネする必要はないけれど、生きざまをマネしないと芝居ってできないんじゃないの? 50歳過ぎたって、何でもこいやみたいなこところじゃない」

小沢「俺らのすぐ下って微妙に少なくて、20代にはもうそういう魂持っているのがいないから。俺は心配しているんだ、日本の政治と映画界」

哀川「間合いが分かっていない。多分、ケンカしたことないんだな。ちょっと1回、実戦やった方がいいかな」

実際、小沢は「25」で共演したある若手俳優に“指導”している。

小沢「ものすごく間合いが狭くて、パンチが当たるじゃん。殺陣が決まっていないから、それだったら腹に蹴りの方がいいだろうって思いっきり当ててやったからね」

哀川「そういうこと、そういうこと」

小沢「痛いだろ? 痛いってことは間合いが取れていないんだから勉強になったなって教える。体で覚えるしかない」

哀川「とりあえず、そのへんからやった方がいいんだな。昔は俺もけっこう殴られたよ。でもそれは勢い余ってだからよく分かるし、リアルだし、めげないから面白い絵(映像)になってんだよなあ。マジでやってんだから、それくらいの感じって必要だよ。普段からそういう環境だったんだよな」

何も本当に殴り合えと言っているのではない。そのくらいの覚悟と気概を持って臨めという教えにほかならない。「25」には共に「お祭り」という共通認識があるからこそ、全身全霊を懸けた姿勢を背中で示したのだ。

哀川「Vシネマという神輿(みこし)を皆で担いだ形だから、それぞれ持ち味を出してやっていて、何げに味があったよ。手応えもあるし、新たなVシネマが確実に始まる。これが出たら(公開されたら)、しまったなあと思う人もいっぱいいると思うよ」

小沢「俺も期待しているんだ。これがガンッていけばさ、また流れも変わってくるだろうし、東映にもVシネマをもっと作ってほしいしね。あと最後に書いておいてね、50周年の時は頼むから呼ばないでくれって。翔さんは100歳まで生きるけれど、俺は死んでいるかもしれないから」

最後も冗談めかしたが、いずれにしても「25」はひとつの節目であり集大成。刮目すべき作品であることは間違いない。

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