さよなら歌舞伎町のレビュー・感想・評価
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面白かった。でも、 セックスシーンのハードな人と、ハードでない人の...
面白かった。でも、
セックスシーンのハードな人と、ハードでない人の差が大きすぎる!
どちらか寄りにした方が自然で良かったなあ。
ラブホテルが舞台でR15なのだから、当然ハードな方にした方が良かったと思う。その演技のできるキャスティングにすべきでしょう。
オトナの事情があったのでしょうね。
で、前田敦子の起用・セクシャルなことができないことが絶対条件であったなら、たとえば、結婚まで処女という敬虔なカソリックとか、セックス恐怖症の重症患者とかの設定にしてラブホテルに放り込めば面白かったのになあ。
脱がないけど、セックスしようのセリフとか、「駅弁」のじゃれあいとか中途半端も中途半端だったよ。
いくら嫌だって、やりたくないことをやるしかないときだってあるさ。
まあ、こんなもんかな。
「ゆとり」版「グランド・ホテル」
前田敦子に眉唾で向かったものの…結果思った以上に良作で、得した気分の一本。
映画関係者には評価が高いのに、観客目線では全くポンコツなアッちゃんは、結果ポスターに出るのが?な出番の多さで一安心笑
やはり高評価の訳はサッパリ分からないけど、少ない出番で「オンナのクソな所」を見せたのは見事…
(浮気や風俗に行かないタイプの野郎は、戦慄すべし)
作品自体も、新宿のラブホテルという定点を舞台に。
性と欲に振り回される凡人たちの愚かながらも滑稽な群像劇として◯
何より目立ったのは韓国に帰るデリヘル嬢を演じた女優さんかな…
いや、本当に良かったなぁ!
故に気になる「女優のプロ意識」の温度差か…
ともあれ、見かけの印象以上に胸に来る作品。
新宿とお台場
いくつかの男女の物語が並行して語られるが、重要なものは松重豊と南果歩の時効を迎える夫婦と、韓国人のカップルのエピソードではなかろうか。
松重と南のアパートでの生活が紹介されるシークエンスでの二人のキスがとても印象的。このキスシーンがあればこそ、このあとに出てくる数々の性的な描写を落ち着いたトーンのそれとして受け入れることができたのではなかろうか。
そして、デリヘル嬢をして稼いでいる韓国人の女と、日本人の女の相手をして小遣いを稼いでいたその恋人。この二人の物語だけで映画を一本撮ってもいいくらいに、このエピソードがこの作品の中枢をなしているように思った。
別れ話で涙を見せまいと、男の作ったキムチハンバーグ(どんな食べ物なのか想像もつかないが、、、)を女が無理に頬張るシーン。それと、お互いの秘密を知った二人がラブホの浴槽で向かい合う長いカット。キム・ギドクでも観ているかのような切なさを感じさせる。被写体の二人が韓国人であるからではなく、この二人の科白を排した演技がキム・ギドクを思わせるということだ。
映画鑑賞のためにしばしば訪れる新宿の靖国通り界隈。毎日夥しい数の人間がそこへ吸い寄せられるのだが、そこに留まることを望むものはいない。そうした街としての新宿の対義語として、お台場の街の名が主人公の口から出てくることが面白い。
みんなが憧れるお台場は、しかしその街へ行く目的も、留まることが許される理由も、限られた人間にしか与えられない。新宿が誰でも受け入れてくれる街であるのに対して、お台場は限られた者にしかアクセスされない。新宿は何の用もなくふらふらできるのだが、お台場はそこにある高級ホテルやショッピングセンターに相応しい人間にしか開かれていないのだ。
今の東京、いや世界の都市で、増大しつつあるのはどちらのタイプの街だろうか。
平成のにっかつロマンポルノ
こういう映画に珍しい、清々しい観後感でした。
平日夕方でガラガラだと思ったら(失礼)、
ロイ・キムさんの舞台挨拶で超満員w
初めて見る彼は、丁寧な好青年でした。
歌舞伎町に溺れた底辺の人々が、
微妙に絡み合っていく。
それはとてつもなく果敢なくて、切なすぎる。
けど皆、意外にカラリとしている。
そこが救いであり、この映画の魅力。
俳優陣のカラダを張った演技に、
つい見入ってしまいました。
若い頃、この町で数年バイトしたことがある。
そして、こういう人たちをたくさんみた。
シゴトに不満だらけの人も、
家出少女も、デリヘル嬢も、枕営業のオンナノコも、
インチキなチンピラも。
そんな街に自分も飲み込まれ、
すべてを奪われそうで怖かった。
そんな場所だったことを想いだしてしまう、
リアリティがありました。
ひとつのホテルを軸に、
一日の出来事が展開していく。
大好きなギミックだけど、
ミステリートレインのように、
唸らせるくらいの決着が欲しかった。
それと
登場人物を削ってでも、
もう少し深みを表現できたら。
そこだけが、惜しかったです。
でも
清々しい観後感を、劇場全体で共有できた。
こういう映画に珍しく、素敵な時間でした。
元気でさよなら歌舞伎町
惜しい!
主題は悪くないが、全体的な間延びと構成の悪さが気になって集中できない映画だった。役者陣の演技に関しては文句はなく、特に韓国人のデリヘル嬢を演じたイ・ウヌは素晴らしかった。
しかし、脚本演出共に粗が目立って15分おきくらいに現実へ引き戻される感覚があった。観客に突っ込まれるような隙を見せる映画は、良い作品とはどうしても言えない。
妙な長回し・急激にテンポが悪くなる特定のシーン・やけに説明口調なセリフ・群像劇にもかかわらず横のつながりがない・ちょこちょこ差し込まれてくる社会問題、などなど気になる点がたくさんあった。役者の演技が気合入ってただけに残念だった。
あと、さすがに前田はもう少し出してもよかったんじゃなかろうか。最初と真ん中と最後にちょろっと出てただけのような…
歌舞伎町って、
前田敦子は客寄せ
前田敦子はいる?
刺激あり笑いあり心に刺さる場面もあっておもしろかったです。染谷くん、南果歩さんの演技、韓国女性のカラダの張りっぷりすばらしかったです。
その他何箇所か、ん?や、うーん、、という場面もありながらも全体的におもしろく観てよかったです。
一番残念なのはこれだけみんなが体を張る中ほんの少しの出番で、最後が一番見せ場なはずなのに前田さんの表現力の無さでしらけました。
前田敦子が主役として打ち出されるのはこの映画ではマイナスにしかならない気がしました。
アイドルのイメージ打ち壊して見直したと思わせてくれるのを期待しましたがそのままだったのでこの方目的ではない自分には非常に残念でした(ファンの方気分を害されたらスミマセン)
個人的に共感したのが、
「我慢も一定を超えると今までできていたのが嘘のように出来なくなる」というセリフ。
新大久保や鑑賞している当劇場までの道のりが舞台で出てきたのは臨場感あってよかった。
昭和の匂い。
いま怒涛のように新作が公開されている監督のひとり、廣木隆一。
荒井晴彦と組んだオリジナルの1本である。荒井晴彦ばかり取り上げられて、クレジットされているのだから、ほんとは同等に扱わなければならないであろう中野太との共作である。
新宿のラブホテルを舞台にした群像劇である。
群像劇というだけでポイントは高い。
一流ホテルマンを目指しながらも、しがないラブホテルの店長をしている徹(染谷将太)。
韓国人のデリヘル嬢ヘナ(イ・ウンウ)。
逃亡中でラブホテルの掃除婦をしている鈴木さん(南果歩)。
たぶん、ひとりひとりがそれぞれに1本の映画にできそうな濃いキャラクターである。そうかつてのにっかつロマンポルノなら、それぞれが主人公である。
そういう昭和の匂いがする映画であった。
「時効」などというタイムリミットも昭和の産物である。
特にひかれたエピソードはヘナの最後の客である。浴槽のシーンの長回しは廣木隆一の面目躍如というところだ。ただ、風俗で働くことが汚れること、という価値観は、やっぱりいまだに根強いのか、と少し残念に思う。
徹の妹 美優(樋井明日香)がAV女優をやっていることについて、本人は立派な仕事だよと言うが、親には言えないという。これはわかる気がする。
樋井明日香、我妻三輪子、河井青葉と新しい女優も出演している。
この中で、河井青葉は要注目である。
これがオリジナルというのがうれしい。
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