「トンビにアブラゲ」誰よりも狙われた男 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
トンビにアブラゲ
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舞台はハンブルク、ここで実際に9.11のテロ計画が練られたとクレジット、イスラム過激派には各国の諜報機関も目を光らせているわけだ。
実際に英国のMI6だった経験を持つジョン・ル・カレ原作だから実に渋い内幕ものになっている。従って、派手なスパイ・アクション映画ではありませんからご注意を・・。
主人公ギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア・ホフマン)はドイツ連邦憲法擁護庁外資買収課のベテラン捜査官。
諜報大国ドイツには海外担当の連邦情報局、国内の連邦憲法擁護庁、連邦軍の軍事保安局の3つの諜報機関が存在する、連邦憲法擁護庁は主にネオナチ、テロリストなどの監視に当たるために設立された組織。
バッハマンはテロリストへの資金の流れを追うのが主務なのだが苦心のおとり捜査であと一歩というところでトンビならぬCIAにアブラゲをさらわれる。
映画の殆どはおとり捜査の餌準備、何かと絡んでくる他局や海外の諜報機関の連中という伏線はあるもののこの結末、さんざん主人公に感情移入させておいてこの落胆は無いでしょう。
まあ、人道主義など甘いのが命取り、スパイの世界は敵も味方も騙し合いという現実でした。
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