「ハンブルグで諜報活動を行なっている熟練のスパイ、ギュンターはトルコ...」誰よりも狙われた男 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
ハンブルグで諜報活動を行なっている熟練のスパイ、ギュンターはトルコ...
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ハンブルグで諜報活動を行なっている熟練のスパイ、ギュンターはトルコから密入国したチェチェン人青年イッサの存在を察知。彼はイスラム過激派の要注意人物として国際指名手配されていてCIAも動き始めるが、彼が人権団体の弁護士を通じてある銀行家に接触しようとしていることを知ったギュンターは敢えて彼を泳がせて、自分が追い続けている人物へ接触させるべく利用しようとする。
曇天のハンブルグでイッサを巡って対立する組織と彼らに翻弄される善良な人々が織りなす重たいドラマが印象的で、銃声の1つもない地味なスパイ映画ですが主要な登場人物の胸の内にある願いが”平和”であるというどうしようもない皮肉に被さるトム・ウェイツの歌声が強烈なコントラストを残す傑作。残念ながら本作が遺作となってしまったフィリップ・シーモア・ホフマンの終始憂いを纏った佇まいに胸が熱くなります。
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