「自力だけでは立ち上がれない」くちびるに歌を いもりりさんの映画レビュー(感想・評価)
自力だけでは立ち上がれない
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悩みを抱えた生徒を新任の先生が救う話かと思ったら、
悩みを抱えているのに頑張る生徒を見て、先生が救われる話だった。
子どものほうがよっぽどひたむきに前を向き、周りを支えようとしている。
泣かせに来ている映画だけど、こんなん泣いてしまうよ。
結構、大団円とは行かない流れになっていて、
ナズナの父は結局クソ野郎のままだし、
桑原クンの「親は兄のために自分を生んだ」という、
健気だが親の心子知らずな誤った認識を正すシーンも描かれない。
けど、そういうところも含めて、現実のまさに15歳のその瞬間を
切り取っているようでリアリティがあった。
ただ、緊急出産のエピソードは、
いち教え子にすぎないナズナがフォーカスされるのは不自然で、ご都合主義に感じた。
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