「足が駄目になったら手で登れ。!」エヴェレスト 神々の山嶺(いただき) 西海一久さんの映画レビュー(感想・評価)
足が駄目になったら手で登れ。!
阿部寛が演じる羽生を理解出来ない人が多いと思うし、理解しないほうが良いとも思う。!
特に山をやらない人には理解不能でしょう。!
現実に遭難したら多くの人に迷惑をかけてしまう。!
自分も昔はそう思った。!
でも、一度山の魅力にとりつかれるとおしまいである。!
(レベルは低いですが)
登頂(アルピニスト)を目指す者は、羽生のように「なんとしても登頂する」という強い意志もなければ登れないのもまた事実である。!
現実にはその判断が難しい。!
私が一番印象に残ったのは「足が駄目になったら手で登れ。!」
「手が駄目になったら指でゆけ。!」………
の羽生の言葉である。!
自分事で恐縮ですが私が今まで一番辛い登山は南アルプスの笊ヶ岳と言う山の登山(雨畑登山口)であった。!
本当に最後の最後は羽生の言葉の様に足が疲労し、這って登った感じとなった。
山頂まで途中テン泊し11時間30分かかって、どうにか山頂にたどりついたと言うのが正直な所です。
南アルプスは森林限界が高く途中の布引山付近まではほとんど展望がない山で精神的にもかなり辛い登山だった。!
他の事でも何かを成就させるにはこの覚悟も時には必要と思う。!
それを教えてくれた映画でした。!
岡田氏の名演技も光る映画です。!
最後に羽生にとって山頂から一瞬の展望はせめても慰めか?
でもこれも美談にしてはいけない事なのだろう。!
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