「何だかがっかり・・・。」エヴェレスト 神々の山嶺(いただき) そみんさんの映画レビュー(感想・評価)
何だかがっかり・・・。
「映像不可能という作品に挑戦」だそういですが、正直がっかりです。一番よかったのは、地震前のカトマンズの映像です。
ハイシーズンはこんな感じなんだ・・・雑然とした街のようすがよく撮れていて、もう見られない光景を堪能しました。
笑えるのは、デス・ゾーンのシーンです。
まず、ヘルメットかぶってません。こんなんあり?
だって、もろい岩肌という場所なんですよね。
なのにどうしてヘルメットがなくて毛糸の帽子なの?
状況設定おかしすぎない?
でね、岡田准一が凍り付いた阿倍寛をみごと見つけるわけなんす。そのとき、感極まった岡田准一は毛糸の帽子を脱いじゃう。ホント、見ていてびっくりぽん状態、まさに「脱帽~!」です。
どうしてここで脱ぐの?岡田准一の顔を見せるため?
設定がデス・ゾーンなのにあんまりです。もう作品が台無し。
それから、大切なペンダントを阿倍寛の手にかけるんですが、強風ふきすさぶデスゾーンなので風にもっていかれちゃうんじゃないでしょうか?せめて首にかけてあげてほしかった。
などなど、笑えるシーンもお見逃しなく。
エベレストはきれいで荘厳でした。阿部寛の義父役の現地の俳優さんもいい味をだしておいででした。
補足しますと、「脆い岩」というのは南西壁の最上部で、どこでも脆いというわけではありません。それでもヘルメットを被らない、ということはあり得ないとは思いますがw
ペンダントの件も、マロリーはともかく羽生はビバークする意図を持ってあの場所に居たので(そこで力尽きた)、少なくとも風はまともに当たらない岩陰か何かの場所だったはずです。
私は帽子もサングラスも、短時間取るのは良いとしても、そのまま降りて来ちゃったのは驚きました(笑)
ま、それは役者の顔を見せるという「大人の事情」でしょう(笑)
実際、ヒマラヤでなくても冬山のフル装備をしたら、演技どころか阿部寛と岡田准一の区別もできなくなりますから(笑)、映画では仕方ないですw