「親に抱きしめられなかったら、どうやって抱きしめ方を学ぶのか?」きみはいい子 しらみやさんの映画レビュー(感想・評価)
親に抱きしめられなかったら、どうやって抱きしめ方を学ぶのか?
虐待やネグレクト、親子の関係に焦点を当てつつ、教師がそういった子たちにどう向き合っていくかも物語に絡んでる。
途中、宿題を出すシーンが印象的だった。
日本ではあまり親に抱きしめられるという経験がない、もしくは減ってくるもののような気がする。
もし親に抱きしめられず、愛をもらえなかった場合、子供はどうやってそれを学ぶのだろう。
タイトルの「いい子」は、きっと子だけではなく、親のことも指してる。
いい子になりなさいと厳しく躾けられ、自分の思い通りのルールから外れたら子を悪い子扱いする。
そういった事を親も、かつて自分の親にされていた。いい子は連鎖する。
抱きしめ方を分からない親は、子を拒絶する。そもそも「いい子な母親」になろうとして、自分の首を絞める。
けど、この作品はそれだけじゃなくて、抱きしめる温もりも連鎖すると描いている。
嫌な終わり方ではなく、救いのある描き方をしていて良かった。
最後のオチが未回収というか、どうなったか想像させるエンドじゃなかったらもうちょっと⭐︎追加してた。
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