「素晴らしい。」きみはいい子 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい。
子役の演出がどこまで演技で、
どこまでアドリブなのか分からないけど、
前半のクラス崩壊までは行かないけど、
まとまらない生徒たちにはかなりムカつきます。
もう最後まで見てられるのか?
と言うくらいのストレスです。
このストレスこそ先生のストレスなんだなと、
これが小学生のときの自分かと思うと反省しきりで、
学校の先生に頭が上がりません。
大きく3つの話で構成されてるのだけど、
尾野真千子さんの演技はリアルで見ててとても辛く、
バッドエンディングを創造させます。
そしていつタガが外れるか分からない状況での尾野真千子を
止められるのは池脇千鶴さんしかおりません。
素晴らしいキャスティングだと思いました。
障害を持った子とおばあちゃんの話は、
はじまりこそ事件の匂いがしましたが、
この映画の中で唯一の優しい世界と言うか
ほっこり出来ました。
そして、もう一つの高良健吾と生徒たち、
高良健吾さんのストレスフルな日常が
手に取るように分かり、先生自身もやる気がなく、
逃げ出したい気持ちにとても感情移入出来るのだけど、
終盤のインタビュー形式の演出で、
役柄と共に本当の先生になって行く高良健吾と、
リアルな生徒たちの答えに涙が出ました。
どの話も着地点が素晴らしくとても良い映画だったなと
満足出来ました。
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