ザ・テノール 真実の物語のレビュー・感想・評価
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オペラに興味がなくても・・・
オペラ映画かと思っていたが、違った。
映画の冒頭で出てくる「誰も寝てはならぬ」は有名な曲だし、実際に劇中では非常に聴きごたえのある演出がされているので、一気に引き込まれる。
途中の曲はよくわからなかったが、くじけずにラストまで行くと「アメイジング・グレイス」が流れ、この曲の演出にやられる。
まったく音楽に興味のない人以外はたいてい涙するだろう。
主人公を支える妻役のチャ・イエリョンの演技が素晴らしい。
実話の凄さが輝きを失う
感動的な話なのは間違いないのに、不必要な脚色で俗っぽくなってる気がして残念。北乃きいの夢を追いかける新人の存在は必要?入社して早々の新人が出張ってくるのに違和感を感じたら、その後も気になって仕方がなく、ラストの感動が白けてしまいました。勿体ないの一言です。
ヒロインが主役を食った映画
主演のユ・テジさんと伊勢谷友介さんの演技も良かったが、それ以上に主役の妻を演じたチャ・イェリョンさんの演技がとても良く、印象に残りました。最後の観客を使ったシーンは「それは無いだろ!」って思い、少し興醒めてしまった。
真実の努力。
日本でも数々の番組に取り上げられていたらしいが、
失礼ながらベー・チェチョルという人を全く知らなかった。
歌手が声帯を失うだなんて…何たる悲劇かと思うが、
そういえば御大J・アンドリュースも過去に美声を失う事件
があったっけ。あれは手術の失敗…?だったのか。
今回の最初の手術にしても…声帯と肺の片方の神経切断
という、癌だったのだから仕方ないにしても、非常に運が
悪かったとしか素人には捉えようがない。
映画後半で日本の一色教授による回復手術が施されるが、
その最先端技術も、あくまで声帯を取り戻す(話ができる)
…というのが、これまでの成果だった。
オペラ歌手に戻る(戻れる)というのは夢の夢の話なのか。。
テーマは劇中で本人が何度も口にする「努力」に他ならない
のだろうが、どんなに努力したって得られないものがある。
「オペラ歌手は、なりたくてなれるもんじゃないんですよ」
と冒頭で口にする本人が、神が与えたはずの才能を失う。
大きな壁にぶち当たった時、人間はどうすればいいのか。
結局のところ、ここまできたのが本人の力なのだから、
乗り越えていくのもまた本人であるしかない。という事が
分かるのだが、周囲の励ましや応援、ことさら日本人音楽
プロデューサーの沢田氏の尽力は大したものだ。彼もまた、
決して諦めない強固な意志の持ち主だったことが大きい。
日韓相乗効果ともいうべき努力の末、彼は少しずつ歌声を
取り戻していくのだが…
リリコ・スピントという世界的に類稀な歌声の持ち主である
彼の冒頭の迫力あるオペラは必聴。ここでもう涙が溢れる。
昔J・ロバーツが有名になったあの映画(PW)で、初めてオペラ
を聴いて感泣するシーンを思い出した。歌声の力って偉大だ。
もう少し要らないシーンを詰めて短くできたんじゃないかと
思う箇所が幾つかあったが、主演キャストや日韓俳優の熱演に
「お疲れさまでした~」と言いたくなる努力融結合の感動作品。
(伊勢谷くんは語学堪能だし、北乃きいは歌が上手いのねぇ~)
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