劇場公開日 2014年12月20日

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「ストイックすぎる、魂の演技。」百円の恋 年間100本を劇場で観るシネオさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ストイックすぎる、魂の演技。

2015年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

ただひとりの女優力が、
この映画の全てを支配していました。
こんなにも、
迫力のある命がけの演技をみたのは、
いつ以来だろう。

以前ご本人にお会いしたことがあるけど、
明るくて等身大の方でした。
華奢な印象からは想像もできないパワーは、
どこから生まれるのだろう。
妥協を許さないストイックな役作りに、
引き込まれずにはいられない。
父であり怪優の、
奥田瑛二さんの遺伝子なのでしょうか。

脚本も素晴らしかった。
カンタンに超えられないし、
夢なんて叶うはずもない。
最後の一子の台詞は、
心が揺さぶられるくらいぐっときました。

けどその秀悦な脚本を、
安藤サクラさんの魂が超えていた。
ブルーリボン賞 主演女優賞も納得です。

日本アカデミーも、
こういう作品をどんどん選んで欲しい。
これ東映なんですか。
組織票をこっちにまわしてくださいなw

月並みな言い方だけど、
女版デニーロを
観る価値ありです!

年間100本を劇場で観るシネオ