「ユーモアに走りすぎて、いまいちピンと来ない」夫婦フーフー日記 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ユーモアに走りすぎて、いまいちピンと来ない
難病闘病物を、ユーモア溢れる作風で涙を笑いに変えた点は評価できるのですが、話的な盛り上がりはもう一歩だったような・・・。
結局印象に残ったのは、実話ではない部分の永作幽霊の方でしたから、いまいち何を描きたかったのか、ピンと来なかったです。
当然ながら闘病記だけを描いたら湿っぽい話になるでしょうから、悲しみを笑いに変える為に幽霊を登場させてファンタジー調にしたこと自体は悪くはないんですけど、残された者が喪失感をどう乗り越えたのか、あまり現実的ではなかったですから、いまいちグッと来ないと言うか、ピンと来ないんですよね。
まあこの夫婦の馴れ初めから結婚に至るまでと、佐々木蔵之介と永作幽霊のやり取りは、ユーモアに溢れていてとても楽しめましたけどね。
特にヨメのハンバーガーをほおばる姿、豪快だけど実は繊細な部分なんかは印象深かったです。
ただ結局この辺の印象が強すぎて、焦点がボケちゃった気がしないでもないんですけど・・・。
それとダンナの本にしようと固執した部分の迷走ぶりが、どうにも心情的に共感し難くて・・・。
状況が状況ですから、バタバタする気持ちは分かるのですが、あれは酷い(苦笑)
結局笑いや微笑ましい部分しか印象に残らなかった作品だったかなぁ。
しかし永作博美はいつまでも若い、彼女の可愛さは十分伝わってきましたよ!
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