メニルモンタン 2つの秋と3つの冬のレビュー・感想・評価
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「この物語は33歳の青年が恋に落ちる話」と言えば簡単で聞こえが良い...
「この物語は33歳の青年が恋に落ちる話」と言えば簡単で聞こえが良いのだが、映画の方はそう簡単にはいかないのだった。 「メニルモンタン」(2つの秋と3つの冬)と言う副題が付いているので、本作は主人公の人生の或る2~3年の出来事を描いているのか?と軽く考えて本作を観る事にした。 しかも上映時間は90分と短いので、軽快にサクサクと物語は運んでゆくものだと早合点してしまったのが大きな間違え出合った! 更に運悪く、仕事帰りのレイトショーで9時過ぎから上映スタートした本作は笑って1日の疲れをアット言う間に癒してくれる楽しい映画だと勘違いしていたら、睡魔との葛藤!集中力を如何に持続させる事が出来るのか?それが自分にとってのこの作品との大きなテーマに取って代わってしまった! 確かに上映時間も90分とお手頃。だが僅か90分の映画が拷問の様に長く感じる映画だった! 私は主人公の90年間の人生にまるで付き合わされているような錯覚さえ覚える有り様だった。 一言で退屈で、つまらない!作品なのだ。 映画の中で物語を演じている役者達が急に途中で芝居を止め、カメラに向かって語り始めるというあのモノローグ。 私の好きなウディ・アレン監督もよくこの手法を活かした作品を数多く撮る。 しかし、それはアレン監督が、観客が容易に作品の登場人物に共感出来る様に効果的に使われる手法だ。ウディ・ア作品は決してこれ程観客を退屈させないし、観客の心を掴む術を心得ている! そして、その手工こそは、観客が巧く物語に共感出来るようになる為に、効果的に使われて始めて意味が有る。観客の感情を作品から切り離してしまうなら、この撮り方は本末転倒と言う事になる? 主人公アルマンが長髪のハゲ頭で、ファッションセンスも感じさせないところは、等身大の普通の冴えない男たちの恋を描いている感じがして、好感?が持てるかも?? だが、これでは、観客が登場人物に感情移入して盛り上がる事がない! まあ必ず共感して貰う必要が有るわけでもないが・・・ ファーストシーンからラストまで延々と永遠に同じテンポで映画を進めるのってどう?と考えてしまった。勿論どんな作品を試みようと、作者の勝手でしょう? だが、あまりにも、サービス精神に欠けていた? いえいえそれとも、観客に向かって一つ一つ説明してくれるのだから、きっとこれはサービスの供給過剰のせいでつまらない作品になってしまったのかもしれない!
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