海街diaryのレビュー・感想・評価
全504件中、61~80件目を表示
自分に合うか合わないかだけの問題
評価の付け方はそういうことです
海街ダイアリーも、万引き家族も全く合わなかっただけ。特にこの作品は、キャストの方々の素晴らしい表現の瞬間こそありますが、あまりに私的というか、何のために見てるのか私にはわからない作品でした。
是枝監督作品 誰も知らない は切実で素晴らしいです。
真実 は、是枝監督作品とは思えない素晴らしい作品です。
すみません、とにかく合わないということ。
時代は変わったようですが、それでも人を思いやる細やかな感情は日本人が日本人である限り変わらないのです
前作の「そして父になる」では男の子でした
本作では女の子供を扱っています
女の子は父に対して男の子とは全く違う強い感情を持っているようです
四姉妹の物語といえば、「若草物語」と「細雪」が思い出されます
本作は四姉妹が同居して暮らしていく物語です
そして四姉妹の様々な出来事を季節の変化と共に、それぞれが「リトル・ウィミン」に成長していくというテーマは本作と共通しています
ですから「若草物語」そのものです
その見事な翻案だと思います
もしかしたら梅酒の梅は若草物語のプラムフィールドのもじりで、是枝監督からの元ネタばらしだったのかも知れません
若草物語はいくつかありますが、自分は1949年公開のマーヴィン・ルロイ監督の作品をおすすめします
本作は鎌倉が舞台です
鎌倉といえば小津安二郎監督作品の名作の数々が思い出されます
本作の四姉妹が暮らす古い家は、その小津安二郎監督作品に登場したあの家と、門構え、庭、廊下、突き当たりの階段などなど、ほぼ同じ作りのようです
家への道も舗装されていますが似ています
あの名作の数々のドラマがあった時代から60年経っています
小津作品の父母は、本作の四姉妹の曽祖父母の年代です
彼女達の祖父母が、小津作品の青年や原節子が演じた娘達の年代になります
では本作の父母はというと、小津作品に登場した小さな子供達なのです
それ程、時は流れました
あれほど娘を思い父を心配した家族が暮らしていた家の60年後の物語です
父も母もまだ子供だった娘達を置き去りにしていったのです
原節子の世代の祖母が娘達を大人まで育ててくれたのです
お葬式や、法事で、物語が駆動されていく本作の仕掛けは、こうした世代の移り変わりを伝えているものだと思います
不思議なことに本作公開の2015年6月から3ヵ月後の9月に原節子がお亡くなりになっていたそうです
95歳だったそうです
新しい女優達が傑作をつくり、大女優がお亡くなりになっていく
時代の変転そのものです
このように時代はゆっくりと確実に変転していきます
しかし、鎌倉の美しい光景、自然はあの頃の面影をしっかりと留めています
同じように、時代は変わったようですが、それでも人を思いやる細やかな感情は日本人が日本人である限り変わらないのです
四姉妹は葬式の帰り、浜辺で気を紛らわします
それぞれが「リトル・ウィミン」に成長した姿です
父と母のそれぞれの心情を大人として思いやれるようになっていたのです
それぞれの新しい人生の出発です
すずも大きな声を出して、自分の母の事も言えたことで、自分の居場所だとついに実感します
そしてそれは同時に、その事もすべて受け止められるようになった幸が成長した瞬間だったのです
その成長は彼女の不倫の恋も終わらせたのだと思います
鎌倉の古い家で四姉妹達はこれからも暮らしていくでしょう
やがてひとりふたりと結婚していつかは空き家になる日も近いでしょう
それでも鎌倉は古い佇まいを残していくのだと思うのです
皆、素晴らしい役者さんばかりでした
自分は千佳を演じた夏帆の演技に驚嘆しました
恐るべき自然さです
これほどの自然さな演技を観たことはないです
是枝裕和監督の演出の素晴らしさ
テーマを重層化させているところ
本当に見応えのある作品でした
傑作です
ちらりと垣間見える彼女らの傷が愛おしい
女を作って出て行った父。しばらくして母も出て行く。身勝手な両親に腹を立てながら、しっかり者の長女(綾瀬はるか)、奔放な次女(長澤まさみ)、我が道を行くの三女(夏帆)は、残された鎌倉の家を守ってきた。そこへ父の訃報。葬儀で、三姉妹は父が最初の女との間に作った娘すず(広瀬すず)をつれて、さらに別の女と再婚していたことを知る。その女にも連れ子があり、実父を失ったすずのつらい境遇を悟った長女は、すずを引き取ることにする。こうして腹違いの妹を加えた四人姉妹の生活が始まる。
両親との関係は四人それぞれ異なり、複雑だ。たとえば、三女よりすずの方が父のことをよく知っている。これだけ複雑な家庭なのに、diaryのように坦々と描かれる日常生活に、どろどろしたところは全くない。本当に何げない日常の一コマ一コマが丁寧に描かれ、そこにちらりと垣間見える彼女らの傷が愛おしい。その中心にすずがいる。「自分の存在が誰かを傷つけている」「自分はここにいていいのか」と感じながら大きくなったすずにとっては、姉たちと暮らすというのもリスクのある決断だったに違いない。中学生とは思えないほど姉たちに気を遣うすずがいじらしい。
物語の骨格は深いが、感動に行きそうになるところでクスリという笑いに引き戻す是枝裕和のバランス感覚が絶妙だ。ほとんど微笑ましい場面の連続と言ってよい。特に、次女のおやじっぷりがおかしい。いつも立て膝だし、家に帰ればさっさとスーツを脱いで下着一丁で肘枕になるし、話し方まですっかりおやじだ。綾瀬はるかが演じていた干物女を思い出して、これまたおかしい。
また、あどけなさの残る広瀬すずの存在感がすごい。演出上の位置づけもあるが、それにしても豪華女優3人が脇役に見えかねないほど、可愛いったらありゃしない。広瀬すずちゃんには、このときのまま永久に大きくならないでほしかった(笑)。
それにしても、梅の収穫、4人でする手持ち花火など、どうということのない場面でじわっと涙がにじむのは、歳をとって涙もろくなったからだけだろうか。
期待以上の作品
想像していたよりも良い作品だった。キャストが美人ばかりということだけ知っていたので、キャストだよりかなと少し心配していたが、きちんと家族の絆や複雑な心情が描かれていて良かった。
大竹しのぶ(三姉妹の母)と綾瀬はるか(長女)のやり取り、表情や演技が特に良いと思った。また、描くところと描かないところをしっかりと分けていてそこも良いと思った。広瀬すず(異母妹)の複雑な気持ち、葛藤なども演技から読み取れて楽しめた。キャストが美人ばかりであったこともこの映画の良さの一つかも知れないが、それ以上に内容が良かった。
四姉妹と何気ない風景を綺麗に映した映画
個性的でそれぞれに魅力のある女優を美しく見せている映画だなと思いました。
なんでもない田舎の街並みも凄い綺麗な風景だなと思わせる撮り方がとても良かった。
ストーリー自体は見た目が地味で、ほとんど味がしないんだけど、咀嚼していくうちに唯一無二の味わいを感じ取れるような、気になってもうちょっと噛みたいと思うような、そんな話。
登場人物たちは比較的明るめで前向きなんだけど、頻繁に葬式で喪服姿になっているのが印象的。
最後も少し物悲しい感じで終わり、明日から元気出すぞみたいな映画じゃなくて、少しセンチな詩を読んだ後のような終わり方がまた味わい深い。
退屈で仕方がないような時に観るには向いていなくて、忙しくて少し落ち着きたい時に観たい映画。
二つの景色
僕達は、いつのまにか、何か自分に足りない…、そう、何か欠けてるピースを求めたり、探したりしてるのかもしれない。
どうして、幸はすずを受け入れようとしたのか。
すずを受け入れることは、自分たちのもとを去った父を受け入れることだ。
妻のある男性を好きになった自分を見つめることだ。
どうして、すずは幸たちと一緒に暮らすことを選んだのか。
それは、自分の知らない父を知ることだ。
だが、亡くなった父を、父の優しさを知ることでもある。
そして、亡くなった母に思いを馳せる辛さを堪えることでもある。
父とのわだかまりを抱える佳乃。
父のことを四姉妹の中で最も知らない千佳。
それぞれ、異なる感情。
だが、僕達が自分に欠けていると感じているピースは、実は、外にあるのではなく、自分の中にはあるのではないか。
そして、皆、何かを抱えて、少しずつ整理しながら、生きていることは、皆、同じなのではないか。
全く違う場所の二つの景色が似てると感じるように。
僕は、是枝さんの作品の中で、今でも、この海街diaryが一番好きだ。
四姉妹の絶妙なバランスは、全く異なる葛藤だけど、なんか、谷崎潤一郎の細雪を思い出す。
そして、よくもまあ、こんな四姉妹が揃ったものだとも思う。
今はコロナで大変だと思うけど看護師の仕事、そして、鎌倉に密着した銀行員の仕事、スポーツショップの仕事、食堂のおばちゃん、おじちゃん…、同僚、学校の友達、皆、僕達の周りに当たり前のようにあるものを優しい視点で見つめているところも好きだ。
ところで、テレワークや外出自粛で、何か、ちょっとした気分転換が欲しい人向けに、ステイ・ホーム・カフェ…、いや、当映画にちなんで、「極楽寺カフェ」とでもしておきましょうか。
そのカフェの「ダルゴナ・コーヒー」の作り方を紹介します。
ビジュアルは各自イマジネーションを駆使してチャレンジしてみて下さい。
ダルゴナ・コーヒーの作り方
・インスタント コーヒー(粉末に近い方がベター)
・砂糖
・お湯
を(見かけの体積ベースで)
1対 1対 1
の割合で、(僕の場合)プロテインシェーカーに入れて、「鬼振り」する。
この鬼振りによって、上の3つが絶妙に混ざり合い、ふわっふわの細かい泡状になります。
(本当は何か器に入れて、小さめの泡立て器で泡立てる方が良いかもしれません。なぜなら、プロテインシェーカーだと中に満遍なく泡だったダルゴナがまとわり付いてスプーンで掻き出すのが面倒だからです)。
そして、適当なガラスのコップに冷たい牛乳を入れ、泡立ったダルゴナをトッピングして出来上がり‼️
※ 僕は、インスタント コーヒーとお砂糖は、小さじで、ちょっとこんもり2杯ずつ、お湯はこんもりしないので、小さじ4杯を入れて、鬼振りしました。
これだと、必要な牛乳は、120〜150ccくらいかな。
やっと見つけた居場所
自分の内面を誰かに見せるまでは、かなりの時間とそれまでの過程があるけれど、それを踏まえて全てをさらけ出した時に、初めて、自分の居場所になる。
すずは強かった。それを受け入れた3姉妹も、寛大な心の持ち主なんだな。
将来、海の街に住みたくなった。
家族は特別な存在
みんなそれぞれ家族との思い出があったり、家族のことで抱えてる悩みがある。
家族ひとりひとりが色々な思いを持っているが、それぞれが相手の気持ちと向き合って乗り越えていく姿になんだかホッコリさせられた。
また家族というものはほんとうに特別なものだということに改めて気づかせてくれた映画。
マンガ原作でも是枝作品
原作ファンだから、正直本作を若干敬遠してきた。でも周りの友人たちの評価が高かったのでようやく鑑賞することに。
マンガ原作であってもやはり是枝作品。海、砂浜、江ノ電、街並みといった鎌倉の風景をキレイに映しながら、あの4姉妹の物語が展開していく。
原作の序盤をうまく削ぎ落としながら一本の映画にまとめられていたことが素晴らしい。すずが3人の姉たちとの共同生活を始め、徐々に家族になっていく姿が感動的に描かれる。全部展開を知っているのに感動してしまった。
やっぱり是枝監督の映画はいつも配役がいい。原作とイメージが若干違う人もいたが、それでもちゃんと本作の雰囲気にあっていたと思う。続編は難しいんだろうな。でもこの配役での続編が観たい。
鎌倉の美しい自然と温かい人々の物語
前に一度途中まで見かけていたのですが、今回はやっと最後まで観れました。
父親が浮気して母親が出ていき、鎌倉の家に残り暮らしている三姉妹が父親の葬式に行き、そこで出会った腹違いの妹すずと暮らすことで、少しずつ絆が深まっていく物語。
美しい江ノ島、鎌倉の景色をバックに本当に何気ない三姉妹の日常が描かれていて新鮮で少しずつ皆が成長し、絆を深めるストーリーには本当に感動しました。
涙が出るような感動ではないけれど、じわじわと感動が来る優しい映画です。
是枝監督作は初めてだったのですが、映画全体の優しい雰囲気や、漫画の原作をこれだけ上手く一本の映画にする力は、流石今の日本を代表する映画監督だと思いました。
映像以外にも、三姉妹の性格が服装や仕草などからはっきりとわかる俳優さんの演技力が良かったです。
一見、こんな美人な姉妹がいるのかと思い込んでしまいそうですが、映画を見ればそうでないことはすぐわかります。
物語が進むにつれて、名だたる役者の方々が次々と登場されますが、いい意味で全く大物感がないです。
何箇所も印象に残るシーンがありました。
山、海、花火、紅葉、紫陽花、桜といった日本の四季折々の自然の風景も感じることができ、1年間の物語にして正解だと思います。
誰が観ても楽しめる作品になっていたと思います。
何度でも観たいです。
これは…アレだな
原作未読
特に大きなイベントもなく、静かに日常を写し出す。細かいエピソードを通してキャラの情報が徐々に見えてくるような構成だったので、個々のエピソードにぶつ切り感があり、結果的に他人の生活をただ覗いているだけのような感覚。
もう一度観れば感じるものが変わるかも知れないが、またあの家に遊びに行きたいかと言うと別にそうも思わない…
全504件中、61~80件目を表示