海街diaryのレビュー・感想・評価
全591件中、441~460件目を表示
兄弟欲しい。
個人的には、鑑賞直後のテンションが高くなってるわけではないけど、時が経つにつれ段々温まってきて、最終的に年の暮れの振り返りにはまず名前が挙がるようなタイプの作品となるであろう一本。非常に良かった。
「男2人で観るもんじゃないだろう」と思いつつ足を運んだのですが、もうどうしても触れないわけにはいかないので言っちゃいますけど、男だけだからこそ盛り上がれる要素(主演4人、特に長澤まさみさんの豊満なアレ)が満載ですよ!!キャスティングはこれ意図的ですよね!?今年のアレ映画は『さよなら歌舞伎町』で決まりかと思っていましたが、対抗馬が現れましたね!!!!!
すいません、いきなり最低な方向に話が逸れました。いくら是枝監督とはいえ「漫画原作」「売れっ子4人」といかにもメジャー映画的な布陣で、周りもやたら盛り上がってて、僕自身テンションはむしろ低かったのですが…こんな偏見吹っ飛んじゃいますね。特に、もう漫画原作映画ってだけで毛嫌いするのは本当やめようと。
メタ的な見方をすれば、売れてからしばらく時間が経った実力派の3人を三姉妹に据え、そこに新星の広瀬すずをぶつけるというキャスティングが「腹違いの妹」という微妙な関係を描くのに一役買っているように思います。こういう風にリアルタイムで映画館で観る意義も担保されてるのも素晴らしいですね。
そしてなんと言ってもロケーション。鎌倉という土地的資源を最大限利用しているとしか思えない美しい風景の数々に目が釘付け。キャストも合わせて、視覚的な充足感も味わえます。
脚本で感心したのは、「本筋とは関係ないシーンで脇役の台詞にそれとなく作品のテーマを入れ込む」という作り。去年の吉田大八監督『紙の月』でもありましたが、こういうさりげないポイントが後から効いてくるんですよね。言うまでもなく小道具や仕草でキャラクターを描くという映画において基本的な要素は抜かりない上でですよ。
Twitterでも言ったのですが、「家」とはいつでも帰れる自分の居場所であり、「家族」とは単なる血縁関係でなく、そういう場所を共有し合う共同体なのだと感じました。そこに血の繋がりは関係ないという、(監督本人も言ってますが)小津安二郎的なテーマですね。
そのテーマを現代的にわかりやすくリファインし、且つスターキャスト4人による商業性も両立させた優れた作品だ…というのが僕の平板な感想です。
今から大切ね事
こんなほっとする日本映画もあってもいい
今、現代日本が抱える日常問題も映画内容に含み、うまく伝えていると思う。
(これをカンヌ映画祭の外国人に理解しろというのは無理)
逆に厳しく言えば、主要俳優陣の役柄設定に詰め込み過ぎた感がある。
(4人姉妹&両親の似た所、行動など)
【出演俳優 個人別の感想】
・綾瀬はるか・・・大人なおねえさん。無難な役どころだった。
・長澤まさみ・・・冒頭のシーンで「おいおい」と思ったが、見ているうちに、「演技うまくなったなぁ」と大人の女優らしさが出てきたと関心した。今後に期待。
・夏帆・・・最近ドラマで弾けた役もあったが、昔の可愛い役柄に戻り、この映画ではすずちゃんが来るまで「末っ子」だった役柄を良く演じていたと思う。
・広瀬すず・・・この子が一番びっくりした。某TV番組でSMAP香取慎吾が某ドラマで共演した際「初めて見たとき、キラキラしてた」と絶賛した意味が分かる気がした。この映画でもキラキラしてます。(特に前半)
今後の女優業に期待します。
・樹木希林・・・いなくても良かった。
・大竹しのぶ・・・バラエティ番組でも見かける「何考えてるか分からない性格」を存分に生かし、映画に参加していたと思う。
・リリーフランキー&風吹ジュン・・・・40&50代が共感出来る「大人の付き合い方」の表現をさらっと演出した所が良かった。
起承転結の映画を希望なら見ない方が良い。
四人姉妹が好きな方は見ても損は無いと思う。
私は好きですよ。予告編も媚びず、映画内容そのままだったから
映画料金は妥当だと思います。
半端なく 良い
人に優しくしなれる作品。
だから何?的作品。
「海街diary」見ました。
是枝裕和監督の前作「そして父になる」は本当に大好きだし傑作だと思っている当方、もちろん今作にも期待。原作は未見、あらすじも全く知らずの鑑賞。
結論から言いますと、期待以上ではなかったが、一定の面白さもある。スゲー深い話を期待していたので物足りない。
是枝裕和節が炸裂している本作、一番感じたのは終わりきる前に次のカットに移る編集。風吹ジュンとリリフラさんの花見でもしようか〜の下りも、長澤まさみと広瀬すずのマニキュア横浜行った時に買ったって下りも、余韻がないと言いますか。これがいいのか悪いのかはよく分からないけど、ズバッと切られてスゴく不思議な感覚でした。でもどちらかと言うと、もう少し表情とか仕草とか見たかったな〜と思う面も無いワケでははなかった。
会話も仕草も自然な感じは相変わらず良かった。家ん中が女だらけだとこんな感じなのかな〜的に見てました。ただし、何個か入ってるセクシーショットみたいなのは断じていらないですよ。観客は別にそんなの求めてないですしね。一言ネタも満載でしたね。一番ツボに入ったのは、夏帆がカレー作りをしてて広瀬すずが洗濯物を干すところ。広瀬すずがブラジャーを手にとって「大きいな〜」って言います。この一言かなり深くはないですか?この一言にはいろんな意味が込められている気がして、是枝裕和監督の悪戯心も感じつつ感心した。
鎌倉〜江ノ島の描写も嬉しい!僕は神奈川県民なので鎌倉江ノ島大好きです。海、山、生しらす、海岸へ降りる丸い石階段、鵠沼海岸駅前のセブンイレブンのチラ見せ。どれもファンには堪らないし、この街を語る上では欠かさない要素。特にセブンイレブンが映った時はガッツポーズをしてしまいましたね。
あとは役者が全て素晴らしい。それこそ全員主役級と言っても差し支えない大物が広瀬すずの周りを囲っている。その中で堂々とやり切った広瀬すずには、将来間違いなく大物女優になるなという確信を得た。中盤かそこらの何回忌かのシーンで、長澤•綾瀬•夏帆•希林•風吹+広瀬すずがワンショットで収まる場面がある。その6ショットはもちろん豪華絢爛だけど、全く動じない広瀬すずの姿には驚愕した。間違いない女優。各ポジションにイイ男が配されてる点も。そのどれもが超が付くほどの贅沢使い。堤真一、加瀬亮、レキシ(イイ男)、鈴木亮平、リリフラさんの全員がかっこいいんだよね。是枝監督の過去作だと素人臭い子役が印象的だけど、今作はそれはありませんでしたね。恐らく、このストーリーをやるにはガッチリと役者を固めないと成立しないと考えたのでしょうか。今作の四姉妹が駆け出し女優で演じられたら、退屈で見ていられなかったと思います。女優周りだと夏帆さんは扱いが空気そのもので、あまりに不憫ですよね。二ノ宮さん葬式後の姉妹四人が海岸の所で歩き話をしてて夏帆が「わたしにも聞いてよ〜」っておどけるけど、これは夏帆さん自身の心情吐露とも取れる。せっかくしっかり者の長女と、イケイケな次女がいるんだから、その2人に引け目を感じてて途中で爆発みたいな設定にしても良かったはず。というかそのぐらいにしないと、全く彼女がいる意味がないように感じた。
で、いろいろ良かった点を言ったけど、この映画の肝の部分は何も具体的な解決を見せてくれないのは残念すぎますよね。予告でもゴリ押ししてた「奥さんが居る人を好きになるなんて、お父さん良くないよね。」と「あなたたちの家族を壊した人の娘さんなんだからね。」の2つのセリフに関して。四人の娘がそれぞれ葛藤を抱えているのは分かるけど、どうやってそれを乗り越えて四姉妹として生きていくのかの理屈が抜けてますよね。要は、最初はよそよそしく同居→そして徐々に仲良くなり→そこからは何も起きずなんですよ。ラストも特にあがらないし。すべてを曖昧にしている。
「そして父になる」のラストは、ある程度あの家族が向かう方向を示してくれてるから、こちらもそれを各自想像しながら余韻に浸れたけど、今作は「このまま普通にみんなで生活するのか〜」以上の事を受け取る事が出来ないワケですよ。
画面に映る全ての人が異常なほどの良い人で、全く悪い人が出てこないという特異な作りの今作において、あのラストが限界かつベストなのかもしれないとも思うので複雑です。
総じて、普通に面白くは見れた。普通に。普通というのは、もう一回見たいとか誰かに勧めたいとまでは思えないという事かな。ぶっちゃけ是枝作品=傑作みたいな風潮が世間的にあると感じるし、それが今作を高評価に導いたと思います。話のテーマや根底が深いだけで面白すぎてヤバいみたいな事はないです。
なんだかなー
それぞれの人生の一コマ
原作読んでから観ましょう
古き良き日本映画の香りがする
「映画とは国と国の垣根をなくすこと」とは淀川長治氏の言葉だ。ハリウッドナイズされた邦画が目立つ昨今、この「海街diary」は久々に古き良き日本映画の香りを世界へ届けてくれた気がして、嬉しくてならない。
何よりも是枝監督の手腕には頭が下がる。今時こんなにもゆったりと時間を使い、その中でゆっくりと変化していく人の心情を描けた作品は少ないのではないだろうか。思えば、デビュー作「幻の光」でも時間と台詞の間の取り方に古風な日本映画の雰囲気を感じたが、今作ではそれがより現代の日本にマッチした形で描かれていく。そして、これこそが日本映画本来の魅力ではないかと、思い出させてくれる。
しっかり者の長女、イケイケの次女、マイペースな三女に、自分の居場所を探す腹違いの妹・すず。4姉妹のキャラクターが個性的でありながらも、皆作品の中で輝いて映る。誰を物語の中心に据える訳でもない、そのバランスは絶妙なカルテットとなり、4姉妹の絆が溶け込んでいく様を丁寧に描いていく。
梅の実が成る、桜が咲く、季節は巡る。静かに流れる時間の中で、いつしか姉妹は家族になる。映画に国境はない。だが、世界に見せたい美しい日本の姿がこの作品にはある。
いつまでも観ていたくなる心地よさ
『海街diary』を鑑賞。
カンヌ国際映画祭に出品された事でも話題の是枝裕和監督の最新作。
長女幸(綾瀬はるか)と次女佳乃(長澤まさみ)、三女(夏帆)の3姉妹は、鎌倉の祖母が残した古家で生活していた。
ある日、昔母親と離婚し家を出た父親が死に、腹違いの妹であるすず(広瀬すず)を引き取り4人での生活が始まった。
海が見える街で繰り広げられる物語には大した起伏はない。
diaryというだけあって、ごく普通の日常を描いた作品となっている。
時には喧嘩もするが仲の良い3姉妹が突然4姉妹となる。
しかも自分達を捨てて出て行った父親の娘である。
迎え入れる側、迎えられる側双方に存在する気遣いや気まずさのようなものが丁寧に表現されており、広瀬すずの純粋無垢な雰囲気がより一層物語を際立たせている。
そしてこの4姉妹の関係性が実に良い。
仲は良いが、常に一定の距離感が保たれていて、決してお互い干渉はしない。誰にどんな男がいようと気にも留めないのだ。
全体的に派手さは全くないが、悪人も登場せず暖かい気持ちになれる良作。
鎌倉の四季折々の美しい景色と個性的で性格も(容姿も)全く違う4姉妹の日常はいつまでも観ていたくなるほど心地よい。
海街diaryだもんね、題名の通り。四季を通して姉妹4人が過ごす日...
広瀬すずを愛でる作品。
温かく爽やかな気持ちになる映画です。
淡々と鮮やかな非日常
全591件中、441~460件目を表示