「生きてるものは、み~んな手間がかがるの」海街diary shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
生きてるものは、み~んな手間がかがるの
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映画「海街diary」(是枝裕和監督)から。
鎌倉を舞台にして、3姉妹が異母の妹を迎え入れて
4姉妹として一つ屋根の下で共同生活をすることで、
家族の絆を確かめていく様子が、新鮮であった。
3人の姉は、やや歳の離れた妹に、
各々の立場にあったアドバイスをするのが、実に面白い。
「すずは、もう妹なんだから『ちゃん』はつけないわよ」と
他人とは違う親密感を伝えたり、「好きな子できた?
世界が変わって見えるよ」と恋愛の話をして、その理由を
「クソつまんない仕事も耐えられる」と笑った。
梅の木の手入れをしていて「毛虫とったり消毒したり、
生きてるものは、み~んな手間がかがるの」と、
「おばあちゃんの口癖」を披露する。
慌てて食べる様子に「すず・・(ご飯を)かき込まない」。
中学生の彼女に「ペティキュア」を塗ってやりながら、
「男のためじゃなくて、自分のため。
きれいになると気持ち上がるよ」と女性らしいアドバイス。
これらは教科書には載っていないけれど、
多くの経験を積んできた3人の姉が、妹にしてやれるプレゼント、
そんな気がした。
姉からの助言を素直に受け止める妹って、異母とはいえ、
可愛いんだろうな。きっと。
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