「優しい映画。」海街diary mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
優しい映画。
四季を通じて鎌倉を舞台に美しい四姉妹が織り成すドラマ。
四姉妹といえば「細雪」であったり、「姉妹坂」であったり、いろいろとある。そういえば相米慎二のポッキーのCMも四姉妹だったか。
死の影が全編を覆っている。だから優しい映画になっているのかもしれない。
死の影が覆っているということは、生きることを懸命に考えるということでもある。
思えば、是枝裕和は、いつも死について考えている作家だといえる。「ワンダフルライフ」にそれは顕著である。「歩いても 歩いても」も家族の過去の事故死が映画の核にあった。
喪服に始まり喪服で終わる本作は、四姉妹が手をたずさえて生きていく儀式を1年間かけて行ったものを描いている。
死の影に覆われながら、綾瀬はるかをはじめとする4人の生気が画面に弾けている。
この4人をいつまでも観ていたい、そんな思いにかられた。
鎌倉に行ってみたくなった。
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