「自分でアイアンマン始めました」シェフ 三ツ星フードトラック始めました しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
自分でアイアンマン始めました
ジョン・ファブローといえば、「アイアンマン」。
そして忘れてる人ばかりだが、「カウボーイ&エイリアン」。
この映画を知っていると、本作の見どころは変わる。
ファブローはホフマン演じるオーナーに言われるままにやったら、批評家にケチョンケチョンにこき下ろされた、などと、まさしく「カウボーイ&エイリアン」の不出来を逆ギレしている。
ホフマンもその大御所Pの大駄作とされるアレに出ているもんだから、この二人のやり取りは確信犯である。
たとえそうでなくとも、このやり取りはかなり不快。いや別に大御所Pを擁護しているわけではないが。
「アイアンマン3」を断ったのか、逆なのか、まあ、それはどうでもいいとして、本作、やっぱり「アイアンマン」な映画。
ファブロー演じる主人公はSNSがうまく使えないが、ガキはうまく使える。コンピュータやモバイルとの親子関係は「リアル・スティール」という、ほんとのアイアンマンが有名だ。
「オレの友達すげえだろ?」
な若干鼻につくキャスティングに我慢は必要だが、挫折からの奮起など、とっても適当。本来持っている能力以外でがんばったのは、トラックの掃除だけという。そのトラックも、ダウニーが用意したくせになぜか汚い、という。「オレ、努力してるぜえ」がやりたいだけの適当設定。
・・・勘弁してほしい。
とにかく自分、自分。自分こそがヒーロー。だから友達も子供も元妻もついてくる。
最後に「アイアンマン(鉄板男)」というオチ。
一番面白かったのは、元妻。
バカ感とセレブ感と尻軽感といいママ感とそして縁の下の力持ち感。この元妻がいてこそ、この映画の終始自己主張、自己弁護の気持ち悪さ感を笑って過ごせる。
追記
「オレは料理人だ。焦げたものは出さない!」
ファブローは息子にこう諭す。ファブローの次回作に期待だ(笑)
追記2
キューバンサンド
「料理人」の映画ではなく、「映画の料理人である『自分』」の映画なので、意外とあっさり。
一方、音楽はうるさすぎる。