900ガロン(1ガロンは4.5リットルもあるらしいですよ)もの血糊が使用された、ブラジル産ゾンビ・スプラッタ。
はてさてその血糊はどこに流れていったのか…もしかしてNGカットがかなりあったのか!?そこで無駄になってしまったのか?などと考えても仕方ないが、そんな風に思ってしまう程には満たされない血糊度。
開幕早々、大学生が昭和の時代に作ったのかよと思わせるオープニング映像。マングローブ林が静かに映る資料映像のようなカットに、白抜きの文字がそこかしこから出てきてキャスト紹介。多分この部分、私でもウインドウズのツール使えば作れるぞ…(ゴクリ
全編に渡り大胆かつ非常に雑なカメラワークと意味不明なシーンの切り替え。これだけでもなぜか充分に笑いが込み上げる。何度も流れる「♪ぁ~~~あ~~~~ぁ~~♪♪」のBGMを聴くたびに、ブラジル映画など知りもしないくせして「何かブラジルのホラー映画っぽい音楽だな」とか思ってしまう自分が嫌だ。
いちいち行動が遅く動きもゾンビ並みに遅い人間達に苛々させられ、絶対演技する気ねーだろってくらい台詞を垂れ流すだけの占い師のおばーちゃんにはハラハラさせられ、結局最後までハケルに気持ちを伝えられないもじもじルイスには最高に拳を握らされたけれども、物珍しさなのか「こんなのも面白いなw」とクスっと笑ってしまった。そんな平和な空気がこの映画にはある。スプラッタなのに。
真面目に書くと、折角の見どころになるゴアなグロシーンをその殆どが必要以上に近い距離感とブレたカメラワークで撮ってしまっているため、いまいち気持ち悪さを感じられないのが勿体ない。頭をスパっと切って、更に斧でガスガス殴るシーンももう少し遠めのアングルから見せてくれた方がグロかった。行為自体は目を覆うようなシーンなんだけど、いかんせん何をしているのかが分かりづらいので全然観れちゃう。
ハケルとルイス役の2人は意外と演技派で可愛らしかった。
予告編をとりあえず見てから、スプラッタなんてとんでもない!絶対無理~!!!っていう友達を引っ張ってきて、蟹食べて飲みながらまったり見るくらいが丁度いいゾンビ映画。意外と見れちゃうから。
〆は是非焼いたレモンで!!