「いろいろ工夫していて、映画としてはいい映画だと思う。でも、主役の二人の配役はやはり逆がよかった。全部見ても最後まで気になった。」バクマン。 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
いろいろ工夫していて、映画としてはいい映画だと思う。でも、主役の二人の配役はやはり逆がよかった。全部見ても最後まで気になった。
原作はどう見てもジャンプでは正真正銘の邪道マンガだった。
でもNHKの教育テレビでアニメやるだけあって、すごく勉強になった。
マンガの世界のことがいろいろわかって、内容よりそっちの方が面白かった気がする。
マンガ家になるには?、王道と邪道、ジャンプの編集部とか編集者の様子、アンケート、アシスタントやマンガ家の様子、ネーム(マンガの設計図)、マンガの書き方、等々。
コミックには、このページのネームはこんな感じですとネーム自体が載っていたりした。
まず、そこのところが実写になるのが、基本的に面白いところかと思います。
内容的には原作どおりではなく、はずさないようにザックリとまとめている感じで、キャラクターも合っていないし、そんなにいいと思わなかった。
でも、映像や音響、演出はいろいろ工夫していて、映画的というか、テクニック的にはいいと思うし、感動するところもあった。
マンガ家の話だから、映像も地味になってしまいそうなところを、プロジェクションマッピングを多用して、派手でかっこいい映像を作っていた。
プロジェクションマッピング(パソコンで作成したCG映像等をプロジェクタ的な映像機器を使い、空間に映し出す技術)をこんなに多用している映画は見たことないけれど、この映画に関してはとてもいい表現方法だと思った。
一番いいと思ったのは、本編とは関係ないけど、サカナクションの”新宝島”のかかるエンドロールのところ。
すごくうまい演出で、スタッフを含め、この映画全部を表現しているようで感動した。
でも、配役は最後まで気になった。
中井巧朗役の皆川猿時さんのように、原作のキャラを超える何かをやってくれるのか?と思って見ていたけど、特に何もなかった。
これだとやっぱり主人公の配役は逆だと思う。
どうしても、佐藤健さんを真城にしたいのなら、高木役は別の人がよかった。