「ジャンプ漫画の説得力がない。」バクマン。 ぴゅあるさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャンプ漫画の説得力がない。
うーん、結局はこの世界に入っていけなかった。
やりたい事はわかるのだけど…
まずは、なんと言っても漫画の説得力。最初にサイコーが描く亜豆の絵(原作者の小畑健が描いている)がすごいのに、原稿になった途端にひどい絵になる。さすがに全ての原稿を小畑健に描いてもらう訳にはいかないだろうし、つけペンが難しいという事も言っているのだけど、この漫画ではジャンプの連載勝ち取れないだろうと思ってしまった。
連載になってからも邪道でスタートしたはずなのに、最後は結構王道バトルに見えていたのには違和感。打ち切りになるのでワザとなんだろうか?
他の漫画家も同様、ラッコは原作に似ていたからいいけど、
福田、中井の漫画がスゴイとは思えない。
あと、編集者の服部があまりにも機能していない。主人公達をナビゲートするのが編集者の役割だろうに、わからないけど君達自身で考えてね。とあまりにも投げっぱなし。
ラストもちばてつやとトキワ荘の逸話を基にしたと言っていたが、今のジャンプでアシスタントなしで2人で連載が出来る訳がない。余計な登場人物が増えるし、他の連載作家が助けに来る為にはこうしたいというのはわかるのだけれど、やっぱり説得力がない絵空事に見えてしまう。
あとは握手。連載を勝ち取るまでは握手をお預けにしておくというのだけど、最後にスラムダンクのオマージュをもってくるのは余計だなーと思った。その前のパロディ的にスラムダンクの話をしているのはアリだけど、ラスト握手(ハイタッチ?)は要素が2つ重なって、素直に感動と捉えられなかった。
スラムダンク的なエピローグもなんだかなー。オリジナル的な部分が少ないなー。そこはもっと勝負に出て欲しい。
不満ばかり書いたけど、画の魅せ方は面白い。プロジェクションマッピングやエンドロール等、漫画を映画化する事は上手だと思った。