新宿スワンのレビュー・感想・評価
全31件中、21~31件目を表示
新宿クローズ。
原作は全く知らなかったが、観ていて園子温ぽくないなぁ~と
思っていたらそれもそのはず、今回の監督は演出のみだった。
脚本もよその人(爆)。グダグダ感もはっちゃけ感もなく、
全く普通で、いつもより、かなーり観易かった!!(誉めてます)
三池作品を観ているようなスピード感があり、カメラワークも
面白かった。歌舞伎町を表から裏まで走り抜けたような映像美。
疾走感と躍動感は俳優たちにも活かされ(あれ?クローズZERO?)
と思ってしまうほど被りすぎ。従って色男今男旬男いらっしゃい
さぁお祭りだ!的な派手さと面白さに溢れている作品。
それにしても綾野剛の成りきりぶりが凄い。このヒトこんな演技
してたっけ?と思うほど、役に成りきって完成度もハンパなし。
かなり単純で人が良く皆から好かれるタイプのイイ奴なんだけど、
何でその彼が新宿でスカウトマンになっちゃうの?という過去が
途中から参戦する山田くん(南秀吉)によって段々と分かってくる。
彼が救い出す女達も可愛く薄幸だけど、金欲しさに風俗で働こう
という安易な発想に早死にしちゃうから!と脅したくなってくる。
実際に精神を病んでしまう子も出てくるが、あれも日常なのだろう
と思う。結局は商売で成り立っている世界なのだから、幸せに~
なんてよくぬかすわと龍彦がどんな優しい人間でも共感はできない。
まぁ男側から見た世界観はよく出ているな、と思ったけど…。
綾野VS山田のシーンはやっぱりクローズを連想せずにはいられない。
伊勢谷、金子、深水(一押し!)、村上、豊原、吉田のコワモテ揃いに、
あらアナタまたこんな役やっちゃって^^;と思わされたのが安田くん。
歌舞伎町の空間を切り取ったような光景すべてが物語と巧く絡み、
裏階段の描写はおそらくそうなるとは分かっていてもドキドキした。
(地元駅周辺にも大勢いますが、しっかりオバサンをスルーしますよ)
欲望の街新宿歌舞伎町幻想
若い女性が稼げる街として歌舞伎町を設定している。キャバクラから風俗まで一手に紹介するスカウトマンとスカウト会社。登場人物たちのうち男たちは、漫画のように喜怒哀楽が激しく、女たちはほとんどがバカとして描かれている。クラブのママが最上位であり、シャブ中のヘルス嬢が底辺。男社会ではヤクザの親分がトップで新入りスカウトマンは最底辺。そして暴力とカネと、クスリによってストーリーは進行する。警察も医者もほぼでてこない。狂人ばかりだが、特に主人公とそのダチのヒデヨシの狂気は青いゆえに際立つ。漫画。
エロティックなまでの男優陣
佳い。艶かしい。
相変わらず、雑というか行き当たりばったりとしか言い様がないプロットと俗っぽいとしか言いようがない愁情の波間に、ぽつりぽつりと問答無用にエモい一瞬一瞬が煌めいて浮かんでいる。クライマックス直前までのかったるさも含めて、映画の持つ良い意味での大味さをうまく調理できている。
特に役者の使い方がいい。関役の深水元基のとことんまでのふてぶてしさ、山田孝之のキレ者であると同時に芯がどうしてもヘタレな感じ、金子ノブアキの底知れなさ、安田顕の『アウトレイジ』のときの石橋蓮司にも似た不条理なやられ役っぷり。
いずれもそこしかない、というピンポイントのハマり具合。そんな中でも主演の綾野剛は際立っている。
綾野剛は孤独で弱い人々を救う天使だ。彼は敵味方で分け隔てない。
彼は過去や故人を新宿の路上に幻視することができるし、願えば断絶された崖の向こうまで飛んで友情だって築けるだろう。
自分でも繰りかえすように彼は「バカ」だ。信義を絶対の基準におき、どんな相手でも友と見れば徹底的に尽くし、裏切られれば絶望して死にたがる。そんな救いようのない直情が、悪徳の都・新宿歌舞伎町では掃き溜めの鶴にも似た輝きを放つ。
裏を返せば、綾野剛以外はほんとにどうしようもない欲望しか残らない。
彼の属するスカウト会社は裏社会の組織であって、仁義なき裏社会の組織である以上は、実利によってしか駆動しない。
隙ができた人間、弱さを見せた人間から死んでいく。
古典的な殴り合いで友情に目覚めてしまった秀吉が「階段から転落」(やたら階段に縁のあるキャラだ)し、一見情に厚い人格者である真虎や当初秀吉の踏み台扱いされていた葉山が生き残るのも、つまりはそういう論理にもとづいている。
なので本来的には綾野剛もまた死ぬべきなのかといえば、そうではなくて、彼のやさしさは弱さというよかむしろ強さに属するものだし、そもそも彼は人間ではなく天使なのだから、人間世界の因果で捉えられない存在なんだよねえ。
新宿が美しく見えた
<良かった所>
・テンポは良かった。
・キャストの体当たり演技、素晴らしい。
<悪かった所>
・えいこの悩みの部分、もっと説明して欲しかった。リスカの跡だけじゃ、あんまり共感できない。
・最初の龍彦の初めてのスカウトのシーンの、カメラワークに違和感を感じた。
<感想>
終わり方は清々しいので、デートや家族で見ても、ギリギリ大丈夫かな…?所々気まずくなるかもしれないが…ww
乱闘や喧嘩のシーンはカッコ良かった。飽きてくるほど長くもなく、間あいだに入れてくるので、なんというか、ちょうどいい。
また、沢尻エリカを筆頭に、画面に花を添える美しい女優もたくさん出ており、それも順番に一人ひとり出てくるので、ずっと同じヒロインを見る事なくすむ。つまり、飽きずに画面を見ていられるのだ。
音楽もたくさん使っているので、気分もノリノリになれる楽しい映画だ。
ただ、その分物足りなさを感じる所もあったので、ぜひ、続編を作って満腹にして欲しい。
話題作なりに
園子温ぽさがちょこちょこ出ててよかった。綾野剛をわざとブ男に見せる写し方はさすが。死んだ女の子の背景があまり描かれてないのは気になった。身近な新宿だから、ちょっと現実味なさ過ぎたのは微妙。続きがあるのかな?
主人公は、話についていけてません。
「新宿スワン」見ました。
原作未見です。園子温作品に関しましては、「ヒミズ」「紀子の食卓」「冷たい熱帯魚」などは何度も見返すくらい好きです。前作「TOKYO TRIBE」はつまらなすぎて途中で劇場を飛び出しました。今回も、言わば前作に似た感じの雰囲気を感じていたのですが、こちらはそこそこ楽しめて。と言っても、話自体は退屈だけど、綾野剛以外の役者さんの格好良さにかなり引き込まれた。
この映画、歌舞伎町版「クローズZEROⅡ」ですよ。ダサいセリフ連発の口喧嘩&睨み合いと、殴り合い。冒頭で伊勢谷友介が「こいつは俺のダチだ〜」のセリフは笑いそうになりました。2015年現在でダチなんて死語を聞くとは思わなかったです。てかダチってなんすか?でも伊勢谷友介の見た目はかなり仕上がってた。幹部やら社長やらの肩書きを持つ猛者が何人か出てくるけど、豊原功補さんも山田孝之さんも安田顕さんもリンダマンも雰囲気は最高だった。丸高愛実さんも出てましたが、ガッツリ体張ってましたね。
ストーリーは...まぁまぁですかね。現実のスカウト業界も歌舞伎町の裏も知らないから評しがたいが、スカウトの仕事や歌舞伎町の支配関係はすごく丁寧に描かれてる。だからすごく分かりやすいんだけど、主人公が話の中心にいるとは思えなかったですね。話の軸は幹部同士の駆け引きに終始していて、沢尻エリカとデートしてるだけの主人公はそこに居るんだけど、重要な働きをしていない。「女の子に幸せだって言わせます」なんて決意も何処へやら、全く処理されず。でも今作最大のヴィラン・山田孝之と因縁を持たせる設定は大事でしたよね。ここまで悪に徹する山田孝之は珍しいけど、メンチ一発で大物感を出せる辺りはさすが名優。この大物悪役と主人公が最後に一騎打ちをして話を纏めた無理矢理感は少し感じるが、漫画の実写化映画の中では上々の仕上げだと思います。
総じて、男を見るなら最高の作品。同じ群像劇なら「闇金ウシジマくんpart2」には若干及ばず。ストーリーが微妙な割りに退屈だと思わなかったので、かなり評価に困る作品だなと感じました。園子温作品が好きな人にはオススメできません。
原作未読で園子温の作品はほとんど見ています。 邦画以上、園子温未満...
原作未読で園子温の作品はほとんど見ています。
邦画以上、園子温未満というのが感想です。脚本が鈴木おさむということで危惧していたのですが、初っぱなからバイオレンスで目をひくシーンの連続で飽きさせません。このあたり、TOKYOTRIBEで見せたアングラ感と実際の歌舞伎町がうまく溶け込んでいる気がします。
しかし残念なのがアゲハの王子さま話に合わせて出会って逃げるまで。感動させたいのかわからないけど、ありきたりだし、はらはらもしないし、沢尻エリカの尻しか目をひくところがありません。
それ以前の真野ちゃんのエピソードは主人公の成長とかリアルな感じがしてよかったです。全体的にキャストは文句なし!
ラストのバトルは蛇足過ぎて飽きました
痛いシーンが多い
山田孝之の小物感がよかったなーと。
沢尻エリカはちょっと頭の痛い子で、見ててうわーってなってしまったけど、薬漬けの演技はよかった!
伊勢谷友介かっこいいわー。
綾野剛はなんであんなに変顔してたの?
地味に出てた丸高愛実よかったよ!
原作ちょっとだけ読んだけど、山田孝之と伊勢谷友介がしっくりくる。
伏線作りまくりで、続編作るつもりなんかな?
要所要所でツッコミいれたいとこあって、失笑してしまう。
キャスト見てても、ケンカのシーンもクローズみたい。
ドコモのdTVでシーンの前半ほぼ見れてしまう。
前半で期待してたら後半は話の作りが雑に思えた。
たまたまかもやけど、映画館のお客さんのマナーが悪すぎて(上映中のおしゃべり)、映画の魅力半減。
役者のオリンピック
この映画は半端な役者では作れなかったと思う。綾野剛、山田孝之、伊勢谷友介、沢尻エリカを筆頭にその他実力派俳優が勢ぞろいしていた。
特に山田隆之の役ののめり込み方は異常だ!
続編の匂いもうかがわせたので期待したい!
まさにこの映画はるろうに剣心に次ぐ役者のオリンピックだ!
全31件中、21~31件目を表示