新宿スワンのレビュー・感想・評価
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俳優の演技合戦を楽しむ作品
『新宿スワン』を鑑賞。
園子温監督の最新作。原作は和久井健による同名漫画。新宿歌舞伎町を舞台にしたスカウトマン同士の縄張り争いや、熱い男同士のロマンを描く。
まず、主演の綾野剛だが、金髪の天然パーマ(という設定)というビジュアルが違和感アリアリなのだが、お人好しの熱血漢を好演している。
個人的にご贔屓な山田孝之や伊勢谷友介、沢尻エリカの熱演にも助けられて、迫力ある映像を楽しむことができる。毎回山田の役作りには脱帽なのだが今作も例外ではない。これだけでも観に行く価値があるというものだ。
舞台が新宿歌舞伎町とピンポイントなので、道行く人々の価値観の偏りが気にはなるものの、漫画が原作なのでフィクションと割り切って楽しむのが正しい。
ストーリーは平凡なので意外性はない。高校生の喧嘩映画とヤクザの抗争映画のちょうど中間にあたる今作の最大の魅力は何より俳優陣の熱演である。
熱い男たちの演技のぶつかり合いは見応え抜群。
ヤンチャな映画が好きな人、出演キャストのファンなら間違いなく楽しめる作品となっている。
新宿スワン 20150628@ TOHO 新宿
この映画は30-40代のサラリーマンのお父さんに見て欲しい映画です。
ジャンルとしてはバイオレンス映画なのですが、裏社会の権力構想を夜の世界を通して
描かれるとともに、笑の要素やエンターテイメントとして、どんなバックボーンの人が見ても
楽しめるよう工夫が凝らされていました。
単純に笑やセクシーで見せるシーンで若者や訳知りがををしたい人にもわかりやすい
物語の構造を見せるとともに、ラストのシーンではグランドホテル方式で様々な登場人物を
一本の道に集めたり。
脇キャラの個性や、若手の見せ場を作ったり、続編に続くのではないかという余韻も感じさせて
くれました。
役者では綾野剛さん、伊勢谷さん、沢尻エリカさんがとても魅力的に描かれていました。
バイオレンスシーンは多いですが、女性でも楽しめる人間模様でした。
キャスティングは綾野剛さんと山田孝之さんの役柄を入れ替えたものも見て見たいとおもいます。
俳優の温度は高いが監督の温度は
安いっ!ひどいっ!長いっ!
新宿歌舞伎町で新宿スワンを観る。
その行為自体の達成感はあったけれど、脚本ひどくないですか?
原作3巻位迄はパラパラ読んでいたから何とか把握できたけれど、人間関係や対立の構図、訳わからない人少なくないと思う。
訳の分からなさを言葉で埋めようとしているから、なんか停滞感が強いんですよ。
人と人との繋がり方も必然性がないというか、安直というか。「え?なんで?」と何度も思いました。引っかかってしまって楽しめない。
あと、風俗業界の描き方。今の現状を反映しているとは言い難い。もちろんフィクションだから、現実そのものではないのだけれど、昭和の匂いを強く感じました。平成の世はもっとカジュアルだと思います。
そんな中でも、W山田と深水さんは光るものがあって何とか完走できました。
疲れました。
この映画かなり役のキャスティングが良かったのではないでしょうか、特...
毒気のない園子温作品
その映画人は、幸福か
「地獄でなぜ悪い」「ヒミズ」など、様々な個性にあふれた作品を世に送りしてきた園子温監督が、綾野剛、伊勢谷友介などの俳優を集めた制作した、人気漫画の実写化作品。
とある、中高年層に高い人気を誇る某人気バンドのボーカルが、ラジオで語っていた。「俺達は幸運よ。全く人気のないバントはライブ自体ができない。でも、あまり人気が出すぎると、大人の事情でこれまたライブができない。その点、俺達は程よく人気が出て、好き勝手に音楽ができるから」なるほど、芸能界も大変そうである。
この悩ましい「アーティスト事情」。これは、そのまま映画人にも当てはまるかもしれない。全く知名度のない映画人は、映画自体作れない。でも、あまり人気が出すぎると、何やら配給側から無用なオプションがくっつけられる。それは、つまり「俺の」映画ではなくなる事に直結していく。好き勝手にやって、声高に叫んだあの時代よ、さらば。なるほど、映画界も大変そうである。
さて、園子温である。幅広い媒体に顔を出し、表現をまき散らし、「個性なんて、ないからな、俺は」とアンニュイにつぶやく、分かりやすい「芸術家」として日本映画界をけん引してきたその男。他人の原作を料理する事を配給側から課せられても、持ち前の柔軟性とあまのじゃく根性で、自分の味付けに仕立ててきた孤高の映画人であった。
それは演出、役者へのこだわりもさることながら、作品の爆発力を支えてきたのは、彼が投げかける言葉の確かな説得力、理解力だった。「いや、それは」と一笑に付すような展開も、観る者の無音の反撃をなぎ倒す台詞への自信が劇の正統性を際で支え、スクリーンで耐えうる奇抜な世界観を成立させていた。力だった。
今作、園は初めて脚本制作を他人に譲った。それは、人気の脚本家であり、スタンダードな群像劇からコメディまで手掛ける手腕の持ち主だ。が、それは映画人「園 子温」にとっては、最強かつ唯一の武器を捨てることになった。
冒頭から、違和感はあった。それはまるで、一度作った砂の城を壊して、もう一度同じく作り直すような、「面倒くささ」。そう、面倒くさいのだ。その違和感は、最後のバトルシーンまでだらだらと引き伸ばされる。
「いや、それは」な無謀な展開に打ち勝つ、言葉の説得力が空へと消えていく。白々しい幼稚な言葉が、脳を埋め尽くす。いくらスピード感を出そうと処理を施しても、砂の城は何度も波に砕け、満足感まで沖へと引きずり込んでいく。無理もない。これは「園 子温」映画ではないのだ。熱を持たない言葉が、この男の映画にとってどれほど無益か。まざまざと観客に伝え、学ばせ、空白の2時間はあっけなく過ぎていく。まあ、それはそれで有益なのか。
役者は自分の役割をつかみ、的確に世界を作る。そこは評価して然るべきだろう。もちろん、指揮者が何人も並んで偉そうに棒を振っていては、シンフォニーもなにもあったものではないが。
前述のボーカルは、最後にこう語った。「音楽家は、その人が好きで職業を選んだ特別の仕事だ。妥協がない。幸福だよ」妥協がない・・それが幸福なら、映画人にとって幸福とは。オリジナルを作る事か。いつもみたいに、血みどろ人間をなだれ込ませる事か。
それも、ステロタイプへの「妥協」と言われたら・・幸福もまた、大変そうである。
とにかく長くて退屈な映画だった。 あれだけ長い映像で最終的に何を伝...
まあまあかな笑
綾野剛~♡
綾野剛恐るべし!!
レンタルでいいかな
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