「彼は死なない。」エージェント・ウルトラ mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
彼は死なない。
冴えないコンビニ店員が、突如鍛えられた能力に目覚める、というプロットはロバート・ラドラムの「ボーン・アイデンティティー」の亜流のようである。
倒叙式の構成で、「スパイ大作戦」よろしく、僕の世代なら「太陽にほえろ!」のように、冒頭で後の展開をすばやく見せていく。ただし逆回転で。
ということは、ハンク(ジェシー・アイゼンバーグ)は死なないわけで、それだけ緊迫感は薄れる。
これは狙いなのかもしれないが、ジェシー・アイゼンバーグもそうだが、敵がトファー・グレイスで、印象としてコメディの色を帯びている気がするのだ。
トファー・グレイスだと残酷になりきれないだろうし、そもそも失敗しそうである。
ニマ・ヌリザデ監督はアクションのワンカットもあったりして、見応えある演出をしていたと思う。スローモーションが少し多いが。
絶対死なない主人公のアクションとしては、まずは及第点かな。
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