フューリーのレビュー・感想・評価
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【ブラッド・ピットの魅力満載 戦車映画の傑作。苛烈な戦闘シーンを描くことで、強烈な反戦映画としても心に残る作品である。】
ー”FURY :激しい怒り”と殴り書きされた砲身を持つ、M4中戦車シャーマン。ー
その戦車を指揮するのは、ウォー・ダディーの異名を持つ、ドン・コリアー軍曹(ブラッド・ピッド)。歴戦の猛者である。
彼の部隊は、(今にして思えば、凄い陣容なのだが)
・バイブル:役割 砲手 冷静沈着、聖書を暗記(シャイア・ラブーフ:彼がプライベートで、今作後も偶に起こす警察沙汰を知っていると、この役が少し笑える・・。)
・ゴルド:役割 操縦手 酒好きだが、頼れる漢(マイケル・ペーニャ)
・クーンアス:役割 装填手 人間味が一番あるかな。お調子者だが、勇気ある行動に沁みる事になる(ジョン・バーンサル)
そして、美味しいところを全て持って行った
・ノーマン・エリソン:役割 副操縦士 新兵 事務担当のタイピストなのだが、何故か”FURY ”に搭乗する事に・・。(ローガン・ラーマン)
北ドイツの村を制圧したあと、束の間の休息を楽しむウォー・ダディー達。怯える、美しい未亡人エルマと従妹エマに気を使いながら、ウォー・ダディーは、紳士的振る舞いで、料理を作る様に頼み、エマがノーマンに惹かれている様を見たウォー・ダディーの粋な計らい・・。
(彼が、歴戦の勇士の顔の反面、優しい人間性をしっかりと持っている事が確認できる・・。こういう部分をきちんと描くことはとても大切・・。)
が、戦禍は止まない・・・。
再び進軍するウォー・ダディー達。
そして、”クロスロード”の確保のための絶望的な戦いが始まる。
シャーマン戦車とティーガー戦車との唸る砲弾の音も記憶に残る死闘の数々も凄まじく、更に”クロスロード”の5人対ドイツ精鋭部隊500人(と、当時の資料に記載)の戦いは更に凄まじく、息を飲んで大スクリーンに見入った作品。
(数年後、NHK-BSで観たが、面白さ変わらず。)
<戦車戦をメインに据え、苛烈な戦争を描きながら、”強烈な反戦思想を込めた”映画の傑作だと思います。>
<2014年12月4日 劇場にて鑑賞>
グロ指数高し
5人vs300人
FURYと名づけられた一騎の戦車。緒戦を生き抜いた荒くれ者たちが乗るタンクだったが、欠員が出たために新兵のようなノーマン(ラーマン)が配属された。連合軍にはタイピストとして参加していたのに、何かの手違いで配属されたようだ。いやいやながらも過酷な戦場へと駆り出され、人を殺したくないという思いを持った若き青年が徐々に戦闘員らしく成長していくストーリーともとれる。イケメン俳優をリーダーとして戦争賛美に取られるのも仕方ないが、このノーマン目線でストーリーが進むので、平和主義者が戦場の狂気に飲み込まれてゆく展開をほめるべきかもしれない。
人間関係で特に印象に残ったのが荒くれ者としか思えないグレイディ(ジョン・バーンサル)が十字路にある一軒家でノーマンの一時の恋人エマを奪おうとしたり暴言の数々を素直に謝罪したことが挙げられる。この謝罪があったからこそ自ら殺戮者と変貌を遂げるノーマンの心理変化がわかりやすくなるのだ。
クライマックスは300人のドイツ兵を相手に戦車に籠城する場面。戦車はキャタピラーが外れたものの機関銃、大砲などは手動で可能である。しかし、多勢に無勢、弾薬が尽きたところで猛攻撃に遭い、隊長も撃たれたことでノーマン一人が取り残されるのだ。脱出用パッチから戦車の下の泥にまみれて生き残り、やがて連合軍に救助されるまでのお話。
ブラピの大将がドイツ語を操れたり、バイブル(ラブーフ)と呼ばれる男が聖書ネタでニヤリとさせる効果を持っていたり、ゴルド(マイケル・ペーニャ)が優しさ全開で好人物だったりと、脇役がいいので映画としても締まったストーリーに仕上がってると思う・・・
戦争とは怖いもの
1954年4月、十字路を守るため300人のドイツ人に、
一輛の戦車、フューリーで立ち向かった5人の兵士を描いた作品。
なぜ戦争を起こすのか。
なぜ人は人を殺すのか。
戦争映画を見るたびに不思議でなりません。
話が飛びますが、
私は本を読む時、まず結末を読みます。
早く最後を知りたい、知って落ち着きたい。
面白くないじゃんとよく言われますが、
そこに行くまでの過程を楽しめるから面白いです。
しかし今回あることに気をとられていて、
小説を読まずに見に行ってしまい、
手に汗を握る状態。
ドイツ軍との戦いは、
激しく悲惨で…。
特にドイツ最強の戦車、ティーガーとの戦い、
(本当に強かった)
ドイツ300人対フューリー5人の激戦は、
迫力があり怖かったです。
ブラピ演じるドンは、
適格な判断と仲間を引っ張る力を備えてますが、
その裏には弱さもある。
完璧な人はいませんね。
ローガン・ラーマン演じる新兵ノーマンが敵を殺せなかった為に、
(ローガンの白い顔が殺し合いに耐えられない弱さをよく出している)
厳しい叱責を飛ばし、
無理にドイツ兵を殺させようとする厳しさもありますが、
暖かい目で見守る時もあり。
父と息子みたいでした。
(ボイド役でシャイア・ラブーフが出演していたんですね。久しぶりすぎてわからなかった)
ドイツ人が歌を歌いながら侵攻してくる姿が怖くて…。
結末を知らないと、
この緊張感だったり怖さに耐えられません。
(そしてその時の私は、映画館なのに自分の家にいるかのように、リアクションが大きくなります)
ブラピ辺りがアカデミー賞にノミネートされそうですね。
観る人の気持ちを揺り動かす
男ならきっとのめりこんで観てしまう戦車映画。
ティーガー戦車との一騎打ち、十字路の決闘、戦闘シーンの作り込みが特にしっかりしていて、完全に没頭して観てしまった。
印象に残ったのは、二面性の描き方。
新兵ノーマンの「仕事」のできなさにイライラしたかと思えば、
同じくノーマンの「通常の感覚」に安心させられたり
ドイツ兵の冷酷さをさんざん見せつけられた後に、
全員がそうじゃないっていう描写があったり。
作品全体で描いているテーマは「アメリカン・スナイパー」と似た印象を受けた。
勝者に贈られる「英雄」の称号がなんと虚しく響くことか。
アメリカバンザイ的なニュアンスを感じなくもないけど、
この作品が傑作であることには間違いありません。
汚れた英雄
これが戦争
重い戦車大戦
戦争の惨さ。
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