「米国映画史上初めての本格的戦車映画!」フューリー ソリッドまさやさんの映画レビュー(感想・評価)
米国映画史上初めての本格的戦車映画!
博物館から引っ張り出した本物のティーガー洗車の
迫力は凄い! シャーマンM4の後期型A3も非常にリアル。
戦車ファンにとって垂涎の的である両戦車を生で(というのも
変だが)実感できるだけで身が震える。M4戦車内の操縦、装填、
発射などの状況がつぶさに味わえるのは資料としても貴重。
ま、そういうオタク的興奮はさておき、「プライベートライアン」でも描いていたが、この映画も観ると如何に米軍は
対ナチス戦でとてつもなく大勢の犠牲を出したかに
改めて思いを馳せてしまう。
ノルマンディー上陸以降の最前線では、米軍兵士の平均寿命が
7日間という中隊がいくらでもあった。
ナチス全体主義に対する民主主義を守る大義の為に命を捧げた
無数の米国の若者たちに敬意と弔意を心から表したい。
しかし、現場の最前線で殺すか殺されるかの修羅場に生きる
将兵は、綺麗ごとなどほざいていられない、すさまじい現実が
あった。
どの生き残り兵士も(国にかかわらず)戦場の記憶を語りたく
ないのは何故なのか。この映画を見て感覚的に、少しわかって
きた気がする。白眉。
コメントする