「ヨーロッパ映画のようなインド映画」めぐり逢わせのお弁当 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
ヨーロッパ映画のようなインド映画
インドのムンバイにおいて、お弁当を職場に配達してくれるのが、ダッパーワーラーと言う人々。日本の宅配便のように、伝票が何枚も付いているわけでもないのに、きちんと集荷元(自宅やお弁当屋さん)から職場まで運んできてくれるらしい。ハーバード大学の分析では、誤配送の確率は600万分の1。そんな、あり得ないお弁当の誤配送から始まった、一つの物語。
インドのムンバイといえば、有数の大都市。そんな大都市のお弁当配達が、この様にローテク(あるいは、ノーテク)で行われているのには、ビックリ。それでいて、誤配率は600万分の1というのだから凄いです。
インド映画といえば、歌ったり、踊ったりが常識ですが、この作品では、そのようなシーンはありません。毎食がカレーで、通勤電車・バスが、溢れんばかりの人集りなのは紛れも無くインドなのですが、この作品そのものは、ハリウッドでも、ボリウッドでもなく、さながらヨーロッパ映画の様。それもそのはず、インドを舞台にした作品ですが、フランスとドイツとの共同制作になっています。
サージャンとイラの物語なのですが、シャイクがいい味出しています。もう少し早くから物語に登場させて、もっと活躍させても良かったかも。
落ち着いた、いい作品です。カンヌ国際映画祭批評家週間観客賞ほか、数々の映画賞を受賞しています。それも納得ですね。
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