プールサイド・デイズ

劇場公開日:

解説

アレクサンダー・ペイン監督の「ファミリー・ツリー」でペインとともに脚本を手がけ、アカデミー脚色賞を受賞したナット・ファクソンとジム・ラッシュが初監督。冴えない内気な少年が、母親の新しい恋人とウォーターランドで過ごしたひと夏を描いた青春ドラマ。「(500)日のサマー」「リトル・ミス・サンシャイン」などを送り出してきたフォックス・サーチライト製作。主人公の少年ダンカン役は、映画「2012」やテレビシリーズ「THE KILLING 闇に眠る美少女」に出演したリアム・ジェームズ。共演にスティーブ・カレル、トニ・コレット。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2014/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」(14年5月17日~6月13日)上映作品。

2013年製作/103分/アメリカ
原題または英題:The Way Way Back
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2014年6月4日

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映画レビュー

4.0決してスルーできない、思わぬ拾いもの傑作青春コメディ

2020年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

米国でヒットした青春コメディ。スティーヴ・カレルとトニ・コレットという「リトル・ミス・サンシャイン」コンビが共演しつつも、意外な事に彼らはコメディリリーフではなく、主人公の近辺で巻き起こるシリアスな家族ドラマを担う。そこに笑いは少ないが、しかし彼らがきっちり下支えするからこそ、本作は中盤に思い切って逆方向のパラダイスへ舵を切ることができるのだろう。

主人公が足を踏み入れるウォーターパークはクレイジーなキャラクターの宝庫だ。サム・ロックウェルを始めとするスタッフもおかしければ、客もやりたい放題。でもだからこそ主人公はここで彼らと心と心で交流し、自らの殻を思い切り破り捨ててみせる。いわば自分が孵化する瞬間を体感するのだ。「ファミリー・ツリー」の脚本家によるこのさりげない青春コメディのタッチがなんとも絶妙だ。知名度はなくとも、このような作品に出会えた時にこそああ映画っていいなと、心から思える。

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牛津厚信

4.5映画・ぼくのなつやすみ

2021年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

離婚した母親の彼氏と夏休みの別荘に行くことになるも、居場所がなく街を彷徨っていると、デタラメばかり言う男と出会う話。

ひと夏だけの思い出。ぼくのなつやすみを彷彿とさせる物語。
主人公は根暗で人付き合いも苦手。母親の彼氏はクソだし、彼氏の娘とは馬が合わないし。状況最悪。
そこにデタラメばかり言う男と出会う。この男との友情が胸熱。
この男の時たま見せる優しさや漢気に惚れる。
ひと夏の友情や恋が主人公を成長させる。とても素敵でお洒落な映画でした。

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パンダマン

5.0蓋なんかしてたまるかよ

2021年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

思いがけず人生ベスト級。僕は相変わらずジュブナイルものが好きらしい。

もう細かいことは置いといて、ストーリー構造として大好きだし
テーマというかメッセージ性も良いとか悪いとかじゃなくて大好き。

おまけにこれまた大好物のサム・ロックウェルが抜群なもんだから
終始ニヤニヤしちゃって、すっかり映画に浸る時間が堪能できた。

敢えて、本当に敢えて難を挙げるなら、隣の女の子の存在がもうファンタジーだってこと。
でもまあちょっとモヤモヤするかなくらいで全然OKです。
ここだけ甘くないから気を付けろよって言って数年後、息子に激推ししたい。

【備忘録】
ピーナッツバター・ファルコン/ブックスマート/グッド・ボーイズ

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mar

4.0あなどることのできないホロリ

2020年7月11日
PCから投稿

なんでいつもいつもSam Rockwellてのは、やたらいい役ばかりなんだ?という既視感の基になっているのが、これだと思う。
優しさを、粗野/乱雑/ずぼらな態度で隠している感じが、スリービルボードでも、ジョジョラビットでも、同じなのである。
それが気に入らないってわけじゃないし、Sam Rockwellはいい役者だと思うけれど、いい奴を根こそぎもっていくわけで、おいしすぎるんじゃなかろうか、などと──どうでもいいことを思うのである。

継父に反旗をひるがえす、少年のひと夏の成長譚が、軽く見やすく描かれている。
ホロリとさせられる──という形容があるけれど、じっさいには、そんな芸当ができる映画なんて、滅多ない。
どこかでスタックするか、あさっての方向へ飛んでいくか、お涙頂戴になってしまうか、ホロリとさせようとしていることが解るだけ──か、映画を観る人なら、じつは易しいように思えるホロリとさせるが、高難易度なことは知っている。

いけてない少年の寂しさがわかりやすくて、救う神がいてくれて、悪玉にも善玉にも、いやになるクセがない。まるでなんでもないようなひと夏の話だから、かまえることなく、のんきでいられる。そもそもコメディである。そのリラックスが、Little Miss Sunshineや500 Days of Summerにも通じる、いい感じのホロリへ連れて行ってくれた。

Nat FaxonとJim Rashはコンビのライターで、はじめての監督、となっていた。このコンビはAlexander Payne監督との共著だが、名作The Descendantsも書いていた。それで、コメディでホロリを狙った作家だと知った。作り込みが、軽さや見やすさに隠れているのが巧い。
が、見ていないものの、imdbやtomatoesで新作Downhillが、けたたましくスベっていた。

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津次郎