「ワンシーンワンカットで描く「心の弱さ」」カップルズ No Life, No Movieさんの映画レビュー(感想・評価)
ワンシーンワンカットで描く「心の弱さ」
居場所もなく希望もない若者たち。彼らのあまりに刹那的な生き方には全く共感できない。しかし、両親やパートナーと、うまく関係を築くことができない彼らの弱さが明らかになるにつれ、クソ坊主たちに感情移入していった。
そう思わせる展開と、心情を突き離すような「ワンシーンワンカット」を多用して描き切るエドワード・ヤンの手腕が、やはり素晴らしい。
ホンコンが「牯嶺街少年殺人事件」のあの男の子だったと、映画を見た後に知った。いい役者だ。しかも「
青春18×2」のプロデューサー。台湾映画界の大物になってたんだ。
圧倒的なストーリーの面白さがある映画じゃない。しかし、誰しもが抱える弱さに心揺さぶられ、ほんの少しの希望がいつまでも心に残る映画だ。
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