「“外国資本に取り込まれた台湾”というアレゴリーを読み取る事もできるが…」カップルズ Rosalindさんの映画レビュー(感想・評価)
“外国資本に取り込まれた台湾”というアレゴリーを読み取る事もできるが…
「嗚咽しながら泣きじゃくる台湾の青年たち」と「ストレンジャーとしてのイギリス人男女とフランス人女性」という対比的な構図が鮮明だ。
原題は「麻將(mahjong:麻雀)」である。外国資本によってシャッフルされる台湾社会の混迷・混沌を暗示しているのかもしれない。“外国資本に取り込まれた台湾”というアレゴリーを読み取る事もできるが、だからといって素晴らしい映画だとは思わない。
「エドワード・ヤンの恋愛時代」でもそうであったが、“語り手の視点からの幕間のコメント”みたいのは無粋であると思う。
結局、ショット・色彩・カメラワークのセンスが良い映画作家というだけで実際以上に評価が高いのでは…とも思ってしまう(「牯嶺街少年殺人事件」は別格だが)。
一方で、そのような“外国資本に取り込まれた日本”に意識的な日本映画があるかというと思い当たらないので、やっぱりある程度評価できるのか…ん---微妙…。
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