狼は暗闇の天使
解説・あらすじ
孤独なマフィアの殺し屋が、標的の妹であった盲目の女性と出会ったことから予期せぬ人生を歩むことになる姿を描いたサスペンスドラマ。「イタリア映画祭2014」で「サルヴォ」のタイトルで上映された。
2013年製作/104分/イタリア・フランス合作
原題または英題:Salvo
スタッフ・キャスト
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サーレフ・バクリ
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サラ・セラヨッコ
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ルイジ・ロ・カーショ
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ジュディッタ・ペッリエーラ
孤独なマフィアの殺し屋が、標的の妹であった盲目の女性と出会ったことから予期せぬ人生を歩むことになる姿を描いたサスペンスドラマ。「イタリア映画祭2014」で「サルヴォ」のタイトルで上映された。
2013年製作/104分/イタリア・フランス合作
原題または英題:Salvo

サーレフ・バクリ

サラ・セラヨッコ

ルイジ・ロ・カーショ

ジュディッタ・ペッリエーラ
長回しの、セリフが極端に少ないフィルム作品。
アラン・ドロンの『サムライ』にオマージュをささげた作品らしいが、見たことないのでよく分からん。見る気もないし。
ただ、だらだらと回しているだけではなく、入念な打ち合わせの上に一発撮りに至ったアクションシーン(余計なものが移りこまないように、手持ちカメラで寄っている主観視点)は、車を降りて、敵を撃ち、追いかけるところまでワンショットだし、盲目の娘に食事をさせようとテーブルにつかせるが執拗に抵抗されるなど、シンプルだが、情報量の多い長回しが続く。
緊迫したシーンでもハエが飛んでいたりして、普通ならNGなんだろうけど、妙なリアリティがあって、迫力を生んでいる。
殺した敵の死体を処理しているサルヴォの横でぐったりと動かない盲目のリタが、視力を回復して瞬きを繰り返す様子など、観客に想像させ、役者は最小限のセリフしか喋らない。
『あの夏一番静かな海』を思い出した。あれもいい映画だったな。
主人公が、超人的な戦闘力で生き残り、組織から逃亡するようなクライムアクションを期待している人にはまったく合わない、孤独な男が盲目の少女をかくまって、心を通わせるうちに自らの生きる目的を見出すという難しいテーマの映画。
ラストは、部屋の窓から見える海を同じアングルで昼、夕暮れ、夜、朝と順に映し、並んで座っているのに、男が身動きしないことで彼の死を暗示する。ずっと手をつないでいたリタは、やがて一人部屋を出ていく。
死ぬなら、誰かに惜しまれながら、息を引き取りたい。
そう思う心は、殺し屋の男にもあったのだろう。
劇中使用される印象的な男性ボーカルのポップソング「イェー、リーベラ」と聞こえる歌は、イタリア映画なので、クレジットの端まで見ても判読できず、ググってみるも分からず仕舞い。最後まで、想像力を刺激してくれる作品でした。
私は好きです。
殺し屋はLACOSTEのポロシャツがお好き
よくいえば贅沢な間
ショックで目が見えるようになる不思議
イタリア版レオン
南欧の女の子は小花柄のワンピースがよく似合う
静かな最後。波の音がいい
原題は主人公の名前。邦題が謎