メビウスのレビュー・感想・評価
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Bitter and Shocking Midnight Stuff
Moebius turned out to be more than a controversial film; it was a problematic production as well. Karma for director Ki-Duk's behavior on set may have killed him subsequently. Either way, it's a demented, Freudian look at a deteorating family and the male's relationship to his genitals. Like 3-Iron, it's an engrossing movie with no dialogue. Could be a reflective diary on chauvinistic society.
【”阿部定無間地獄。そして数々のオーガズムの得方。”今作は、故、キム・ギドク監督が内包していた狂気性が炸裂した極北のサイレントエロティックヴァイオレンスドラマである。】
ー 今作では全編に亙り、一切台詞が無い。だが、今作で描かれているのは異様なる嫉妬、痛み、叫びであり、鑑賞側は狂ったような展開に引き込まれて行くのである。
キム・ギドク監督は海外の映画祭で高い評価を受けながらも、ある事により国を追われコロナ禍の中、海外で亡くなった壮絶な人生を送った方である。
今作は、故、キム・ギドク監督が内包していた狂気性が炸裂した作品である。-
■夫(チョ・ジェヒョン)の不貞に怒りと嫉妬をたぎらせた妻(イ・ウヌ)は、就寝中の夫の男性器を切り落とそうとするが、気付かれて失敗する。
彼女の怒りの矛先は夫の血を引いた息子(ソ・ヨンジュ)に向けられ、息子の男性器を切り取り、家を飛び出す。
男性器を切り落とされ絶頂に達することができなくなった息子に、父はインターネットで調べたオーガズムの得方を学び、伝える。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ハッキリ言って、トンデモナイ映画である。イ・ウヌ演じる妻の息子への凶行。そして、息子は男性器を失った事で苛めに会うが、不良仲間がある女(イ・ウヌ:2役)を犯す現場に出くわし、女を襲い警察に捕まる。
・だが、夫は息子が男性器が無い事を訴え、息子は釈放される。
そして、息子は女の元に足を運び女に首筋に刃を突き立てられながら、オーガズムを得るのである。
・更に、父はネットでオーガズムの得方を探し、皮膚に石を激しく擦り付ける事でオーガズムを得る方法を知り、息子に伝えるのである。
<どうしたら、このような内容を考え付くのか、故キム・ギドク監督の脳内をカチ割って見たくなる作品展開である。
エロティックで、狂気性に溢れる痛み溢れる作品である。
父と母が拳銃で自殺した後にラストで描かれる息子が、首が取れた佛に向かい五体投地のように膝まずき、祈る姿。
衝撃的な作品である。>
いやさすがにそこまでこだわらなくても
2015年元旦いっぱ…いっぽ…一作目がこれ。正月に見るものではないね。その執着の仕方のズレっぷりには困惑するしかない。セリフ無しの試みは嫌いじゃないが、この作品でするべきことではないと思った。
笑うしかない
まず知らなかったのでセリフが一切無いのには驚いたしそれでも物語の世界観にハマってしまう監督の演出描写に驚愕!!
ウクライナの映画で「ザ・トライブ」ってセリフが無いのがあったけれどあれは登場人物が聾唖者だった訳で。
痛がり気持ち良く絶頂を迎え至福の表情からまた激痛の繰り返しに笑ってしまう。
ツッコミ所が満載で整理しきれないが一纏めに変態映画ってことで狂っている。
人間の恐ろしさよ…
今まで観た映画の中で一番恐ろしい映画…
性器を切り取るという血の気が引いた発想力!
また、セリフがないのに映画として成り立つのはすごい!
ただ最後がよくわからない。
セリフがないとよくわからないシーンもあるので要注意!
ペニスの所有と管理
核家族のペニスの管理権はその家のただ一人の主婦にある。このこととペニスの所有権をめぐる物語を映画では象徴的に描いている。
ペニスを所有する者とペニスの欠けた者の一対は非常にバランスが良い。持てる者と持たざる者の間には支配と依存という互恵関係が成立するからである。いわば3人称の存在しない世界である。
しかし、ペニスを所有する者が二人に対して、所有せざる者が一人の場合、その関係は成立しない。浮気相手から着信した携帯電話を奪い合うシーンで、ひっくり返ったイ・ウヌの白いパンツ(色気も何もない!)の股間が映し出されるのは、持たざる者の紹介に他ならない。
家庭内に3人称が生まれると、より安定的な互恵関係を求めてペニスは外部へ向かっていく。外へ向かうのが夫のペニスならば浮気となり、息子のものならばエディプスコンプレックスの克服となる。
しかし一方で、女は夫と息子のペニスの管理者でもある。そのためペニスを女の管轄外で使用することは許されない。だから、男が他所で浮気をした代償が去勢であることは、象徴的な意味で当然のことなのである。
悲劇は、女にとって夫のペニスと息子のペニスが等価であるということから始まる。等価であるということは入れ替え可能であるというであり、だからこそ映画の中で、夫のペニスを「確保」することに失敗した妻が、息子のペニスを切り取ることは自然なことなのだ。
息子のペニスを切断した母親は、さらにその切り取ったものを飲み込んでしまうことで永遠にそのペニスの持ち主となり、その家庭から消え去ってしまう。つまり、ペニスの所有権は息子から母親に移り、その新たな所有者が消えたことで、(ペニスを持つ)父親と(ペニスを持たない)息子という安定した関係が生まれる。しかも、この二人はペニスの所有権すら交替させるという強い絆を生む。
しかし、(ペニスを持つ)母親が帰ってくることでその関係は極めて簡単に壊れてしまうのだ。彼女の帰還をきっかけに、父親のペニスが失われた事実が、息子と母親に知れてしまう。そのため、先ほどの一対の安定した関係が失われ、またも不安定な3人称の関係が出現する。だからこそ息子の所有物となった(元父親の)ペニスは、元の浮気相手のもとへと再び向かうのだ。
と、この下手くそなエディプス論やジェンダー論の真似ごとを述べ連ねても、映画が、ペニスが人間の身体の一部であるという事実にかかわらず、その所有者や管理者にとってままならぬ存在であるという喜劇であることと、その喜劇が幕を閉じたときにはすっかりこの小心者の持ち物が極小に縮み上がっているほどの痛々しい映像満載だということのほうが重要である。
キム・ギドクの作品は面白いのだけれど、痛いのはもう少し手加減してくれないだろうか。今回は失神寸前だった。
イタイイタイイタイ
とにかく痛い。
愛は痛みである。生きるとは痛みである。
言い方はいろいろできるかもしれないが、それをリアルに痛みとして伝えてくる。
こんなに身のすくむような映画もあまりない。
キム・ギドク、初見だったがその重さを十二分に味わった。
女優の演技がすばらしかった。
痛すぎるのでお勧めはできないが、あってもいい映画だと思う。
人の欲求の深さよ
最強に意味わかんなかった。。
アレ切ったり貼ったりという?
鼻とおぱい整形してるぽい女優さんの演技すごかったな。
最初は二役にみえなかった。後半みなれてくると同一人物にしかみえなかったけど。
しかし男は身体のどこ擦ってもオーガズム感じるの?
ナイフぐりぐりは、レイプ犯への最強の復讐ではあるけれど。
ただひたすらに痛い
父の浮気に嫉妬した母が、父の陰部を切り取ることに失敗し、その矛先が息子へと向けられ、母に陰部を切り取られてしまった息子が主人公。
文字に書き起こすとかなり頭おかしい。(笑)
映画は登場人物すべてセリフ無し、嗚咽や悲鳴などの叫び声ばかり。
切り取られるシーンや、陰部がないまま自慰するために石で血が出るまで自分の体をこすったりと、かなり痛い映画。
年頃の息子は、陰部がないことを同級生や、いじめから助けてくれた不良にも笑われ…。
男じゃない自分にも、陰部という尊厳を失った辛さがひしひしと伝わった。
父の陰部を息子に移植して勃起もできたのに、そのタイミングで帰ってくる母。
そしてなぜか息子に欲情している…
一家だけじゃなく、周りの登場人物も頭がおかしくて、何が言いたいのかはわからないけど、すごく体力を削られたし、見応えのある作品だった。
김기덕に、またもや・・・。
김기덕の作品に、またしてもやられた。
とにかく、全編痛い。痛すぎる。
言葉をまったく介さずとも、ひとは相手の思いに触れることができる。
気持ちの昂まりを感ずることができる。
人間のナマの感覚とはこうも痛いのか。
そうしていると、いつの間にか
이은우扮する女に吸い込まれ、
顔を埋めたくなる自分がそこにいるのがわかる。
そうした自分がそこにいることがわかるもの、また痛い。
肉体を叩きつける。
予告も観ずに鑑賞。
セリフゼロとは全く知らなかったので、素でびっくりしました。しかも、セリフなくても全然伝わるのね。
ここまで思い切って性を突き詰めていく、その攻めの姿勢がイイ。もう笑うしかない、そんな境地に連れて行ってくれる映画でした。
嫌いな人はトコトン嫌いなんじゃないかな。
英語読めれば、より楽しめるかもです。
いったいテーマは何が言いたかったの?!
Hシーンはやってるふりだけでテレビ放映可のレベル 何で局部ばかりにこだわるのかエロもグロももう少しやるんならもっときちんとしっかり筋書きを!!!!
阿部定事件を何倍もすげえ
今年観たエンターテイメントの中で屈指の衝撃と爆笑をかっさらった作品。
旦那の浮気に腹を立てた妻は夫の陰部を切り取ろうとする。
しかし、それに失敗した妻は、愛する息子の陰部を切り取る。
その後、妻は失踪。陰部を喪失した息子と父は二人で助け合い生活をしていくのだが、いくつかの過ちを犯した後に失踪した妻が戻ってくる…
こんなストーリーを聞いただけで興味津々なわけだが、この映画はこのとてつもない内容を喜怒哀楽の表情と一部叫びのみで構成されている。
映画「アーティスト」のような劇映画のようなミュージカルようの表情でなく、すべての感情を表情のみで表しているだけなのに実に多弁。
ある意味言葉を使用していないからことむき出しの感情が観客に突き刺さってくるというとてつもない技巧派…
とまたこんなことを書いていると、ちょっと芸術チックな映画かと思いきや、「愛のむきだし」よろしく圧倒的、容赦ない暴力的なパワーに満ちた映画なのだ。
物理的に陰部が切られる痛さ(2回もある)
妻の愛の深さゆえの痛さ。
男ならわかるであろう陰部を喪失した時の自身の欲の処理の仕方と尊厳を失うことの痛さ。
痛さ、痛さ、痛さに絶句してしまう。
けど、なぜか笑ってしまうし、感動してしまう。
実際に映画館では爆笑の嵐、かつ絶句の嵐だった。
日本の園子温。韓国のキムギドクがいれば我々の衝撃欲は今後も満たされるのではないだろうか。
息子を通じてムスコの多面性と人の欲望を描いた作品。
良かった。
息子のムスコを巡って繰り広げられる愛憎劇。
男性の陰部の意味を考えさせられる作品でした。
まず描かれるのは陰部が持つ、自身の存在証明的な側面。
母に陰部を切除された息子が直面するのは社会の排他性。
男性として当然のように保持する器官が無いことで周りから受ける差別。
普段は外に出ない陰部が自身の存在を証明する大事な部位であったことを痛感した息子は人生に絶望する。
また事の切欠を作った父もその問題に直面する。
息子への罪悪感から或る決断をする父であるが。
その決断が招いた事態は彼の存在自体を揺るがし暗い影を落とす。
序盤、圧倒的に優位な立場を謳歌していた彼が見せる後半の無様な奮闘。
完全な拒絶をされた彼が自身の存在を見い出せず絶望する姿は息子の姿と重なります。
そして同時に描かれる快感発生器官としての側面。
快感を求める人間の性。
適した手段として生まれた時から備え付けられた陰部。
専用の器官を失うことで欲望は消化されず蓄積して狂おしい程に人を苦しめる。
中盤に描かれる陰部を使わない快感探究の難易度の高さと比較すると。
その手軽さに一種の危険性すら感じます。
本来の役割である生殖器官としての側面が“ほぼ描かれず”。
生殖器官としての機能を果たした結果の息子が別の側面、欲望を注視させる切欠を作る点も良かった。
具備された本来の目的とは別の目的に重きを置かれたことで生じる悲劇。
でも一度知った目的から逃れられず、知らないことには出来ない残酷さがありました。
演出も新鮮。
本能的に発せられる感情表現音のみが生かされ。
その他の発言は全て排除された本作。
表情と仕草で魅せる演技に感心する反面。
本来は声が出る部分も声が無いため、何処か白々しく見える部分もありました。
演出としては上手くいっている部分といっていない部分が半々という印象でした。
妻役と夫の不倫相手役を同一人物が演じる配役の妙もあり。
繰り広げられる話を楽しみつつ色々と考えさせられました。
息子を通じてムスコの多面性と人の欲望を描いた本作。
正直、登場人物の行動原理はかなり呑み込み難く。
特に妻の行動は刺激的ではあるが感情移入は出来ず。
話の納得感は無いが、刺激的で思考の切欠になる作品でした。
オススメです。
セリフ無しでこれは確かに凄い。
題材が強烈すぎて理解不能。
が、全てのセリフを排してこのストーリーをつむぐのは凄いと思う。
父も母も、息子も、誰一人の心象も理解できないからただただ映像と内容の凄さに驚嘆するだけなんだけど…。父の浮気に逆上して息子の性器切り取ってしまうなんて…まだ、阿倍定のが理解出来る。それに、性器なくしてオルガスムに達するりくつも全然理解できないし…。
まあ、それでも一見の価値あり。
失敗作
内容は単なる息子による息子の映画です。
それ以外、なにものでもない。
台詞を一切排除した効果も、まるでなし。
1人2役させたのも、オカンが息子を、ちょん切る意味も全くもって不明。
とにかく説明不足が目立つ。
キム・キドクも策に溺れたな。
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