ハーモニーのレビュー・感想・評価
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Project.Itoh始動
原作の持ち味を生かしながら、娯楽としてのエッセンスを加え、ようやく映像化としてのスタートが切れた感じがします。
残酷描写や同性愛、ティーンが考えそうな哲学感という原作の際だっている部分をしっかりおさえています。
加えて、生めしい未来技術都市構造のデザイン、不安を煽る回転するカメラワークといった映像作品ならではの要素も追加してます。
万人受けはしないオタク映画としては今年最高と思います。
文学の重さを備え持った良質な作品
原作が小説だけあって、最近のアニメ脚本とはまるで違う文学の重さも備え持った良質な作品だったと思いました。
「Project Itoh」前作の『死者の帝国』よりストーリーは複雑で良く練られており、最後までどうなるのかと楽しめました。
ただ3Gの作画は、ストーリーに会いすぎて素っ気なく、時間とコストの問題かもしれませんが、こう言うストーリーだからこそ手書きの方が魅力が出たのではと思うと、ちょっともったいないなと思いました。
原作を勧めます
だいぶ前に原作を読んでからの観賞でした。
好印象な点
・原作の世界観を見事に視覚化したビジュアル、キャラクターデザイン。
・原作からするとだいぶ端折られてるものの要所はまとめられて映画のみでもあらすじはわかる。
印象が悪かった点
・トァンとミァハの関係性が原作と変わっている気がした。特に2人が出てくるラストシーンの改変。
正直トァンとミァハの関係性についてはかなり引っかかりました。
しかしイメージの湧きにくいシーンもあるSF世界観をここまで違和感なく映像化されてるのはすごいと思います。ミァハの透明感というか無機質さのようなものを感じさせる声質がまた良かったです。
ただ既読のファン向けの映画かなという感じはします。小説の文章量を考えると仕方ないとは思いますが。
映画を見た方は是非原作を読んでストーリーの隙間を補完して頂きたいです。
(^^)本年度最高点です。
レビューで最後が違うとのご意見が!参考にさせていただきました。
原作読んでいません。
私の解釈ではトァンはミァハを愛していたのでしょう。だから拳銃で撃ったのでしょう。死を与えたのです。
死を与える事で、苦痛によって意思を持ってしまったミァハを彼女が望んだとおり、昔の意思を持たない
チェチェンにいた時のロシア兵に誘拐される前の彼女に戻してあげたのではないでしょうか?
欲求、痛みがない=意思意識をもたない=死
なんとなく『屍者の帝国』の本題にもつながりますよね。
ハーモニープログラムが起動して人類は意識を失ったのでしょうが、システムに繋がれていない人はどうだったか?
冒頭に出てきたトァンとワインを取引していたラクダに乗った老人が言った言葉がこの映画のポイントでは?
“ほどほど”
忘れちゃったんだけどねこんな言葉を言ってましたよね。文明の発達もほどほどじゃないと死につながるよって事かな。
自殺論、アノミー論で欲望の無規制は自殺につながると、、、、。どんなに文化文明が発達しても、、、、と。
一回目⇨原作⇨二回目
最近精神的に疲れてるなーと思ったので気分転換に映画でも見るかーと思い、上映中の映画を調べ、アニメだし、取っつきやすいかなー程度のノリで観た。
一回目は原作は未読。原作者についての知識もゼロ。
扱っているテーマが幸福、善、国家と私人、自意識など、どれも倫理的哲学的なモノで全く気分は転換しなかった。
それでも映像の美しさ、臨場感は素晴らしかった。
原作を読んでいないので細かな設定がイマイチ飲み込めないまま終わった。
このまま終わらせるのにはもったいない内容だと思い、映画終了後直ぐに本屋へ行き原作を購入し、読んだ。ついでにゲーテの若きウェルテルの悩みと坂口安吾の堕落論も買った。
二回目。
目立った原作との違いは2つ。
ひとつはトァンとミァハの恋愛表現。
原作にはそんな描写はなかった。
もうひとつはやっぱりラストシーン。
恋愛表現を追加するのはべつに悪くないと思ったけど、それをトァンがミァハを殺す動機として使うとなると違うのではと思ってしまった。劇場ではトァンがミァハを殺した瞬間走って退場した観客がいた...。
せっかく素晴らしい映像技術を使っているんだから、原作の最後にあるトァンとミァハが
コーカサスの山々を眺めながらミァハの意識が消滅する場面を観たかった。
ただ、原作でも映画でも、トァンは世界のことなんて興味がない。これはプライベートな問題だと言っている。
原作では復讐というプライベートな感情。
映画では愛情というプライベートな感情。
だから映画の動機でも的外れにはなっていない。
ラストシーンが原作通りだったら星6個。
今年一番心が動いた映画でした。
原作に忠実で良かった。
他の方も仰っていますが、内容は原作に忠実、映画化される事で小説では想像していた事がビジュアル化され物語の世界を補完してくれました。ただ、ラストのトァンの行動の動機が小説から受けるものとは少しニュアンスが違っていました。愛するが故、という心情が強調されていた印象ですがこれはこれで無理なく受け入れられました。
表現と結末について
結論を先に言えば、中盤までが一番面白い。
そこまでは首を傾げる部分もあれど、原作準拠で進んでいた。それに演出なども結構良かったと思う。
具体的に言えば、
・キアンの自殺するシーン
血が吹き出すぎだと思うことを除けば相当気合の入った作画で見応えがあった。
・拡張現実の表現
日本に入った途端に始まる拡張現実は煩わしい程の情報(人物評価、店のメニューなど)が出現する、本人の健康状態を事細かに表現しているなど、世界観をうまく表現できていると思う。
また、生体認証の時の描写には気合入ってるなぁと感心した。
・螺旋監査官のオンライン会議
拡張現実を利用した会議は、これまで見てきた表現とは違っていて面白かった。ここのために映画を見てもいいかもと思える個人的な好きなシーン。
上記に挙げた他にも、ヴァシロフが銃で撃たれた後の台詞の表現の良さなど色々ある。
ただし、オスカーが「世界は貴女の肩にかかっているのかもしれない」と言い、トァンが回線を切った後のオスカーの表情から違和感を感じ始めた。
あの時のオスカーはどこか諦めを持っていたのではないのかと思うのだけど、あのシーンは違うのではないか、と。
そして見事に裏切られる最後のシーン。
「私の好きなままでのあなたでいて」
それだけで片付けちゃダメでしょ…、と衝撃を受ける。
トァンは自分を臆病者、敗残者と呼ぶのは、
ミァハがいなければ世界に反抗できないから。
ミァハが世界から飛び立てたのに、自分は世界に残りながらも逃げ続けていたから。
そして何より自らが憎んでいた価値観を、キアンと父の死により認めなければならいからではなかったのかと(ここは原作からは読めない、個人的な考えかもしれないが)。
だから、トァンは敬愛・崇拝・憎悪したミァハを自らの意思で殺した。調和された世界を見せないという復讐のため。
原作はそれを引き金を引き、ミァハの意識がなくなった後まで含めたシーンでそれを表現していたのに。
中盤まで良かったために、なんと惜しいことか。
これを伊藤計劃の作品かと問われたら、違うと返してしまうと思う。
最後に、アートブックは作品内容と関係なくよいものなので、迷ったら買った方がいいと思います笑
原作通り。
終始難しかったです。一緒に行った原作読んでない初見な方々はハテナマークでした。ですのでその点を入れて☆4にさせて頂きました。
キャストの方ですが、これは見事にバッチリです。ホントに。トァンのクールな雰囲気は沢城みゆきさんでピッタリ当てはまっていましたし、ミァハの謎で妖艶な雰囲気も上田麗奈さんが完璧に演技されており、それぞれの配役、人選は個人的には完璧だったかと思います。
ラストシーンの改悪で台無し
映画が作られた経緯や伊藤計劃氏について深くここでは語りません。そういう内容は調べればわかることですし、ここではこの映画自体についてレビューを致します。ネタバレあり。原作既読者向けです。
【演出・作画】
可もなく不可もなくというもの。序盤のラクダの作画がちょぼらうにょぽみの書く不思議生物のようなひどい作画ではあったが。意図的に3DCGを多用することによる無機物感や、監視社会を印象づける俯瞰のカメラや主観視点、生府の外の自然な背景と、生府の人工物のコントラストなどは上手くまとまっており。作品世界を確かに描き出している。
尤も、同プロジェクトの『屍者の帝国』と比べると、背景美術や演出効果のレベルは低く感じられる。もっと良くする余地はあるという惜しいものであった。
【ストーリー】
原作ありきの作品でストーリーを論じる場合、それは一重に『原作からの改変があるのか』というところが論点となるだろう。そして改変があった場合、『その改変は良いものか悪いものか』という点が評価の肝となる。
結論からいうと、この映画には最低最悪の改変があった。つまるところ、評価が☆1になっているのも。この映画レビューを書こうと思い立ったのも、全てその改悪が原因である。ただ1点の改悪が映画全てを腐敗物の集合体にしてしまった。こう言わせていただきたい、「どうしてこうなった」
改悪の内容は主人公のトァンが御冷ミァハに持っている感情を至極単純な『愛している』なんていうセリフで片付けてしまい。原作のラストシーンの意図を大きく歪めたというものだ。この映画でも原作と同じように、トァンがミァハを銃殺し、ハーモニープログラムが起動して全人類から意識が失われるのだが。その理由が「ミァハは私の知ってるミァハのままでいて」「愛してる」なんていう原作には一切ないセリフで片付けられる。一体なぜこんなことになったのか。
途中の回想シーンでも、何故かキスをしたり恋人ツナギをしていたりと、同性愛な雰囲気を醸し出していたので嫌な気持ちではいたものの、それがラストの展開まで歪めてしまうと誰が予想できただろうか。ラストシーンで「愛してる」なんていうセリフが出た時、私は思わず映画館で変な声を上げてしまった。
原作未読者の為に説明をすると。原作でトァンは親友と父親を殺された復讐と称してミァハを撃つ。それはハーモニープログラムで奪われるであろう自分の意志が選択した復讐という非合理な行動だ。もちろん射殺の理由には復讐だけではなく、記憶の中のミァハが望んでいたものと、現在のミァハが目指す物の違いに対する拒否感や、それこそ同性愛的な愛憎も入り混じっていたものである。そういった、脳内の様々な欲求が入り混じってできる『意志』や『意識』というものが選択をした結果が復讐としての射殺だった。
ミァハ自身も復讐を受け入れ、トァンに「これで――許してくれる……」と問いかけ、トアンは「わたしの復讐は終わったわ」と返す。そこには単純な憎悪や復讐心だけでは語られない「意識」・「意志」が存在した。その複雑さや葛藤を排除している映画の結末はハーモニープログラムで意識の消失した人間が考えた物なのではないかと思わせられる程の許されざる改悪であろう。
物語の根幹をボカし、描くべきものを歪め、作品を残した伊藤計劃氏すら侮蔑するような改悪だ。これを作った人間はこうしたほうがわかりやすいだとか、こうしたほうが商業的に成功するだとか、そういう合理的な判断のもと改悪を行ったのだろう。その結果、映画単体で見ても凡作に堕ちている。原作が好きな人間にとっては駄作や侮辱とられてもおかしくない。
映画だけを見て、原作を読んでない人は原作を読もう。原作を読んで映画を見ていない人は、ラストシーンの手前で映画館から帰りましょう。それが一番賢い選択。
【音楽】
エンディングテーマは予告編のころからすごい好きだったんですが。あのラストから聞くと胸糞が悪くなるので、やはりラストシーンは見ないで帰るほうがいいです。スタッフロールの後にミァハを撃ったあとのトァンが描かれることもないです。
【結論】
ミァハの声は脳がとろけるようでいい
ラストシーン以外は概ね良い
ラストシーン改悪のせいで全てがぶち壊されている
ミァハがステップを踏み始めたら映画館から出ましょう
うーん
原作読了組です。
映画だけでなく原作の内容にも多少触れています。
映像は文句なしに綺麗でした。
ちょっと立体的な…3Dアニメーション?で動く登場人物たちもあまり違和感なく。
アニメーションは日々進化してるんだなーと感動を覚える次第です。
ストーリーの方は、原作を読んだのがしばらく前だったので原作との相違点及び違和感は余り感じませんでした(…というかざっくりしか覚えていなかったので)が、トァンとミァハのシーンのラストだけはそうじゃなくない⁈と思わざるを得ませんでした。
あそこは原作通りにして欲しかったし、原作通りでもストーリー的には問題はなかったと思うのですが、なぜ改変されたのか。
なんどもでてきたタグの仕掛けは、映画のみを見た方にはわからなかったことと思いますが、原作を読む余地やきっかけになるでしょうしあれはあれでいいと思います。
尺の都合もあるでしょうし…。
ただ実質ストーリーの最後がトァンの告白で終わってしまったので、一つの時代の節目にあった壮大な百合物語みたいになっちゃったのは大変残念な次第です。
繰り返しになりますが、基本的に終始淡々として淡々と終わる話なので、あの空気感のまま、原作通りに終わって欲しかったです。
言語世界のイメージ化がとにかく秀逸。
この作品は原作の根幹たる記述の仕掛け、架空のマークアップ言語の「ひとつのレンダリング結果」として本当に良くできている。一度は自らレンダラーとなった原作ファンは、その結果を見比べて違和感を覚えたり感嘆したりすることになるはずだ。その点、この作品を紡ぎあげたレンダリングエンジンは、間違いなく一級品だろう。
ただ、原作を知らない場合、この物語が html を模した etml で表現されていることの面白みを味わうのはかなり難しいように思う。冒頭から、これが記述された過去であることを提示するなど、理解を助ける工夫はされているけれど、そのこと自体が結末を容易に予測させたり、物語の複層性を捨象するといった弊害もなくはない。要するに原作は「テキスト形式」でしか表現できない、あまりにも小説的な小説で、表現の根っこにある部分はそもそも映像化できないという、至極当たり前な話でもある。
もちろん、お話自体の面白さだけでも十分に楽しめるし、タイトルにもなっている完全に調和した必然の世界をどう考えるかという思考実験的な面白みもある。映像的な快感はいうに及ばない。けれども、やはり原作と合わせて味わう方が数倍楽しめることは間違いない。
ここからは余談だけれど、Project Itoh 3作のうち、先に公開された『屍者の帝国』のBL風味に対して、こちらは百合風味の仕上りになっている。苦手な人は要注意かな、と。あと、タイトルクレジットやエンドクレジットのマークアップ遊びなんかも個人的にはわりと好き。
伊藤計劃さんを数週間前に知りました
映画の始まる前の宣伝で初めて知ったものです。伊藤さんのことをwikipediaで調べた程度の前知識で鑑賞しました。
2009年頃のアニメ、『フラクタル』を思い出しました。さらにマイナンバー通知を受け取ったばかりで、現実の自分と照らしながら、話に入り込む事が出来ました。
戦車?に、T4と書かれていてドイツのT4作戦のことも思い出しました。日本でも優生学なるものがあったことも。
鑑賞者に若い女の子もかなり居たのが、今の風景なんですね。
いろいろ思うことがあった、素敵な映画でした。
高度な技術力と難解な物語
物語はユートピアとなった世界が舞台で、理想的な世界とは高度管理化されているので実はディストピアなのです。という贅沢な悩み事を持つエリート美女が主人公という非現実ながら、トマス・モア以降、人類が不変的に追求する問題を扱っています。驚いたのはアニメーションが2D3Dなどの映像がなめらかに融合しているところで、細かいところまで追求されていると思います。美女の精神力で世界が崩壊するかも知れないという非現実的な切迫感が、繊細なアニメーションで表現されていて圧倒されました。
02.どうしてこうなった…
個人的に伊藤計劃の本が好きで「Project itoh」の3作は読んでいるのでそこをふまえてのレビューとする。
屍者の帝国と違って基本的には原作通りに進んでいたものの小さな改変で作品を全く違ったチープなものに変えてしまったのが今作である。
まず、序盤に変なモニュメントみたいなものがでてきてetmlの記述を始める。これはハーモニクス後の世界の光景だがなぜか最初に見せてしまうのだ。こんなにモロ見せでしょっぱらから出てくるとは…。しかもその後ラストまでタグの記述は一切出てこない。本作においてタグはかなり重要な意味を持っていると思うし劇中でもテキストとして要所ででてきて欲しかった。なぜタグを記述しているのかが最後のシーンで一気に解明することでなんとも言えないカタルシスが生まれるのがいいというのに。
トゥアレグ族とのやり取りも重要な所をなぜかカットしていてトゥアレグ族を通しての世界のバックグラウンドが見えなくなっている。
日本に渡ってからは改悪もなく、忠実に作っていて良かった。特に全ての人間が生府の管理下にあり、社会的リソースであるという社会の全てが均一でフラットな光景は非常に気持ち悪い印象を与えていてよく出来てに問題なく流れる。
いた。ここからラストまでは(やや説明が口説いが)特に問題なく流れる。
そして、最悪なのがクライマックスシーンであるチェチェンでのトァンとミァハの対峙するシーン。バンカーの奥で対峙するはずが地味な部屋になってしまっている。ひゅーひゅーという風の音が緊迫感を表すしミァハを撃った後にバンカーの先に行き、世界が見渡せる所でミァハの意識が終わり、トァンの意識も死ぬことで周りに広がる世界も同様に意識の終焉を迎えたことを悟るというのに…。これは演出の問題だから百歩譲って仕方がない。だが、なんだラストのあのセリフは「ミァハだけはあたしの好きだったままでいて!」ドン。おい、おい!これじゃ、意味がまるで変わってくる。未練がましいにも程がある。これはキアンと父をミァハの勝手な都合で殺されたトァンの復讐と原作にも明記されている。ミァハにとってハーモニクス完成後の世界を生きられない事こそが最大の復讐になるのだ。そもそもこの未練がましい感じは最初の銃を撃つシーンにも当てはまる。劇中では電球を撃ってガラスの破片がキラキラしていて綺麗だなとしか思わないが原作ではミァハの頬を銃弾がかすめて血を流している。これがミァハとの決別を表し、未練や後悔を無くしているはずだったのだ。なんでこんな安易な解釈になってしまったのか。撃ってからの流れも丸まる無くなりハーモニクスが本当に実現されたのかも実感が得られない。なんとも消化不良なまま終わりを迎える。非常に残念な終わり方だ。
全体的な完成度としてもスタッフの期待値が高かっただけに物足りない感じがした。
おそらく賛否両論ある本作だが私は原作の内容に大いに感動しただけあって本作の改変部分ばかり目についてがっかりしてしまった。本作を受けて虐殺器官に期待がより一層高まった。
話は面白く映像を見戻ります美しい
全く事前の知識がなく鑑賞しました。
街で起こる事件の描写では、出血場面が描かれるし、少しセクシーな表現戻りますあるので子供向きでない。更にセリフの内容を理解するには少し知的ではないと難しい当然思われます。
ハーモニーな世界は、何だかうまく作られた麻薬を想像してしまうしミァハが意識を初めて持った時の事も映像では全く描かれないのに、何だか想像してしまい、映像を観ているのにもう1つの映像を頭の中で描いている変な状態でした。
知的で、美しくて、綺麗な映画♪
屍者の帝国でも、魂や意識の話が出てましたが、この作品では、より意識に重きをおいた話だと感じました。意識の台座にあがったものが認識されるという話を含め、脳と意識が別であるとの表現が面白かった。
主人公も含めたメインキャラの、美しく綺麗な描写と、色彩の組み合わせ使った魅せ方がとても良かった!!きっと、みんな、ミァハに魅了されるはず。
大量出血、自○シーンはちょっと目を背けてしまうほどの表現でしたので、苦手な人もいるかも。
うむ!
原作が好きなのでちょっと評価甘いかもw
今回は割と原作準拠で良かった!
屍者の帝国が原作と違う点もあって、残念だったのだけど今回はそんなこともなく。
まぁこっちの方が原作は短いからしやすいのかも。
内容については個人的には満足なのであまりふれないのですが、やはり虐殺器官の後にやってほしかった、という思いがあります。
そこがねぇ…まぁしょうがないですけど。
ただ、映画というエンターテイメントとして見たとき、この内容、終わり方は賛否両論かも。
僕は非常に好きな終わり方なんですけどw
映像は非常に綺麗でした。
多分もう一回見るなw
カタルシスのない俺の哲学って感じ~
映画にするならエンターテイメント要素は必要だと思うんだけど
世界観を支えるメカに美術デザインや作画が一級品で
それで満足できる向きにしか薦められない
冒頭のエピソードでwatch meというものを誤魔化してゴニョゴニョできる主人公が手の内を明かさないまま
事件が起こり、捜査を始めるので、てっきりそこら辺が最後のどんでん返しの仕掛になるのかと思って見てたので尚更かな
理想郷を作るために今ある世界を壊す是非に焦点を合わせてずっと展開してたのに
最後の最後は、好きな人が思ってたような人じゃなかったという色恋沙汰が決定打になるっていう
それにしてもシステムに依存していない人とか市街地が出てくるオープンな世界で、理想郷か今の世界かという二者択一というプロットが説得力に欠けていて
その後どんな世界になったのか描かれないので腑に落ちることがない
作中で熱く語られる議論を胡散臭い目で見ない素直な年齢で
死生観とか人の尊厳とか哲学的なものを楽しめるのかなぁと思うし
円城塔の屍者の帝国が面白くて期待してただけに
面白く楽しく見せる仕掛けのない作品でガッカリした
原作読んでれば違ったのかなぁ
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