「感情がついていけない…」虐殺器官 梅★さんの映画レビュー(感想・評価)
感情がついていけない…
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原作は未読だが、いかにも難解そうな雰囲気があったため、あらかじめ粗筋を確認してからの観賞。
この作品はとにかく作画のクオリティが高い。キャラクターデザインも小綺麗で今どき。戦闘シーンも格好良く、冒頭のシーンはまるで洋画を観ているようなオシャレさで一気に引き込まれた。
また作品の性質上、戦闘服で顔の一部しか露出していない場面が多く、人物の顔の作画が安定しない時も時折あったが、その欠点も声が補ってくれるくらいに声優さんたちの安定感もすごかった。
だがしかし、とにかく台詞が多い長い。
難解で小洒落た台詞回しでこの作品自体の雰囲気を説明し、自分がどういう理由でこういう行動をしているということをスラスラと淀みなく説明する。オシャレで癖のない作画と合わさって、言葉としては理解できるが、感情がついていけないというか心に落とし込む前に出ていってしまった感がある。
その割に感情統制されている主人公がルツィアに恋愛感情を抱く過程がすっ飛ばされていて、どうしたクラヴィス?状態に。
やはり難解な原作物を2時間の尺に収めるというのは無理があったのか。
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