「娯楽という感動に、日本人のDNAを刺激する感動が加わった不思議な映画」KANO 1931海の向こうの甲子園 さんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
娯楽という感動に、日本人のDNAを刺激する感動が加わった不思議な映画
台湾で空前の大ヒットを遂げた映画との前ふれこみ。
日本テレビ系朝の情報番組「スッキリ!!」の映画紹介コーナーで、オネエ系映画解説者「よしひろ・まさみち」さんが熱く紹介していたし、最近台湾旅行にも行ったので、懐かしさ半分で観に行ってきました。
KANOは台湾で作られた映画で、出演者のほとんどが台湾人。
日本が作った台湾えいがではありません。
なのに、驚いたことに映画のほとんどは日本語。
出演者のみなさんは台湾なまりの日本語で喋っています。
はっきりって、聞き取り辛いです(笑)
「でもこれって、ある意味日本統治時代の台湾さながらなのでは?」と、タイムスリップ感を味わいつつ、徐々に慣れて映画の世界に。
少々脱線しますが、訪日外国人観光客の中で観光客数(2014年末の調べ)の1位は台湾だそうです。
またご存じのとおり、東日本大震災の義援金1位も台湾。
太平洋戦争を敗戦した日本の、国際社会復帰後1番に国交を回復したのも台湾です。
2013年にこのような映画を作ってヒットする親日国台湾。
日本への強い思いは現在でも筋金入りだなあー、と感じ入ります。
そんな台湾が寄せる日本への思いが満ちているKANO。
実話に基づく映画は多々ありますが、これほど愛に満ちた感動のメッセージを映画から受け取ったことがありません。
「台湾にダムができる!利水で農業が、国がこれから豊かになる!」そんな明るい希望に満ちていた昔の台湾と本国日本の輝きが山ほど詰まった奇跡の野球の物語です。
(ネタバレ防止にて、詳細は書きませぬ)
日本本土の高校野球に台湾の弱小チーム嘉義農林高校が挑んで勝ち進む感動の実話。
娯楽としての映画を超えた、日本人のDNAを揺さぶる強烈な感動をもたらす映画です。
打ち抜かれます。はっきり言って。
おすすめです!